- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834086409
作品紹介・あらすじ
季節の変化は匂いでわかるし、料理のできあがる過程は音の変化で楽しめる。感性の描写が得意な著者・三宮さんの文には身の回りの様々な情報を全身で感じ取るヒントがちりばめられていて、感じることの楽しさが伝わってきます。本書のタイトルは『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン著)へのオマージュが込められています。「知ること」は「感じること」の半分も重要ではない。お子さんと一緒に感じることを楽しんでください。
感想・レビュー・書評
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エッセーも絵本も大好きな三宮麻由子さんがこれまた大好きな『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン著)のオマージュのような本を書かれた『センス・オブ・何だあ?』
カーソンは「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要でないという。
自分の感じ方が、いかに視覚に頼っているのかが、三宮さんの感じ方を知ると分かる。
五感全てで感じたい。そして「何だあ?」で世界を広げたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「センス・オブ・何だぁ?」を一緒に楽しみ、感覚を共有できる大人になりたいと思いました。
本文から
「集中」の種類を意識してみよう
子どものときに一番必要なのは、深みのある集中…。
自然体験や音楽、言語、運動など、体で直接触れ、感じることを伴う集中です。
子どもが夢中になれるものに出合えるまで、たくさんの入り口を作ってあげながら集中の種類を意識できるよう導いていくと、どこかにきっと突破口が現れる…
「失敗」も「間違い」もしっかり感じる
客観的に「間違いをしっかり感じて的確に直す」という練習方法を学ぶ… -
この地球に住んでいる一つの生命体として、一人の人間として、一人の日本列島上に暮らす人として、豊かに感じ、気づくことのできる人生を送っていきたいと改めて思えました。
自分はこれまで、自然の音や空気の匂いを敏感に感じるようにしている方だと思ってきましたが、著者の例示のレベルとは桁違いで、「感じる」幅が広がった気がします。センス・オブ・ワンダー入門編(もしくは姉妹編)と副題をつけたい。笑 -
4歳の後半から光を失った著者。
それまでの記憶と、そこからの体験によって、聴覚 嗅覚 触覚やピアノのレッスンによって得られた集中力によって、感じる感覚が研ぎ澄まされた。
200種類の鳥の声の聞き分けや、季節ごとの香りなど、その感覚は大変豊か。
ご本人の、何だぁ という好奇心や、役に立つ、立たない関係なく、ご家族の何でも体験させてあげるという姿勢があるからこそだと感じた。
子どもと接する機会がある方はすでにわかっているかもしれないが、小さいころの豊かな体験の大切さを改めて感じた。 -
子どもが小さいころ何度も読んだ絵本「でんしゃはうたう」の作者三宮さんのエッセイ。何気なく手にとっていいなと思い、しかも名前が一緒で発行日が誕生日だったので運命にこじつけて即購入。視覚障害の三宮さんの日々はセンスオブワンダーでできている。匂いや音、手触りや足の裏の感覚など全身で世界を感じている。こんなにも世界は豊かなのに、自分がいかに目に頼りきって、視覚に偏った世界で生きているかがよくわかる。視覚以外の感覚を日々どれだけ使えているかどうか。感じることを味わいたい。子どもと一緒に。
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「センス・オブ・何だあ?」の感覚を、まさに息子と(息子の感覚を通して、といった方が正確か)体感しているからこそ、面白い一冊だった。
一歳をすぎて、ぐっと活動量が増えた息子と、よく近所の散歩に出かけるようになった。
いろいろなことに気づき、「ん!ん!」と指さし教えてくれるが、その細やかな感覚に、感心せずにはいられない。
最近は、風に揺れる葉っぱがお気に入りのよう。風の吹き方、吹く方向によって、葉っぱの大きさによって、ゆらゆら、バサバサ、ゴーゴー…
一言に「風に揺れる」といっても、さまざまな揺れ方があるんだな〜なんて、独り身のときには、気にも留めなかったことに、妙に感心したり。
息子と共に観察していると、今までは目にもくれなかったささやかなことに、たくさんの発見があり、楽しいと感じる。
もちろん、育児は目まぐるしく、時間勝負のときもあって、だから、毎日毎日ゆったりとした気持ちで過ごせるわけでもなく、急いでいるときは、足早に駆け抜けていってしまうことも多々ある。うわ、ちょっといま、そこに葉っぱはやめてくれ!と心の内で叫んでいることも。笑
が、無駄にスケジュールをいっぱいにして、いらんことに追い立てられるくらいだったら、日々のこうした時間のほうが、よほど豊かで、大切にしたいと思う。読んでいてその気持ちが一層強くなった。
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感じることの大切さ、特に子どもの頃にそうすることの大切さを教えてもらった。
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「季節の変化は匂いでわかるし、料理のできあがる過程は音の変化で楽しめる。感性の描写が得意な著者・三宮さんの文には身の回りの様々な情報を全身で感じ取るヒントがちりばめられていて、感じることの楽しさが伝わってきます。本書のタイトルは『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン著)へのオマージュが込められています。「知ること」は「感じること」の半分も重要ではない。」
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[NDC] 914.6
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[テーマ] でーれーBOOKS2023/エントリー作品