孔子: 人間、どこまで大きくなれるか (知的生きかた文庫 し 22-2)

著者 :
  • 三笠書房
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837908258

感想・レビュー・書評

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  • 著者渋沢栄一氏の名前は聞いたことがあったが、何をした、どのような人であったのかはまったく知らなかった。このような偉大なる実業家が明治の代にすでに存在したとは思っていなかった。この本自体、偉大な人物が書いただけあって、非常に示唆に富んでいて楽しく読めた。

  • 『論語』が自己啓発化しビジネス本になるルーツを探ろうと原点に当たってみたが、ちょっと説教クサくてその構造まではよくわからなかった。要するに、仁徳とカネの関係性の問題なんだろうけど。基本的には自慢話と『論語』独自解釈で辟易するんだが、幕末・明治の人物評が多数あるので史料として読む分には面白い。特に、渋沢栄一が江藤新平と大久保利通と陸奥宗光嫌いという事はよくわかった。井上馨を評価しているのはちょっとイガイ。大隈重信は人の話を聞かないが、山県有朋は聞くのもイガイ。伊藤博文は慢心があり徳がないと。岩崎弥太郎とは徹底的に対立。その他、山鹿素行によって忠臣蔵が起こった、謙信には礼があるが信玄にはないとか。

  • 渋沢栄一かく考えり
    論語は日常の規範にして仕事を遂行する指針になります。
    論語と算盤と同じようにうなづきながら読み進めることができました。

  • 孔子の論語を行動基準にしてきた渋沢栄一が論語の解釈を分かりやすく書いている内容。実例には実際に渋沢栄一が関わったり同時代に生きた幕末から維新の有名人が登場し大変興味深い。明治のころ既に最近の若い人は、、と嘆いている事など今の時代との隔たりを感じない。何度読んでも心が改まる本の一つである。

  •  著者の渋沢栄一は幕末から大正期にかけて、特に民間で経済や教育の発展に貢献した人として知っている。その渋沢氏はどういう人物だったのだろうか。本書は論語がベースになっているが、その渋沢流の解釈の仕方を読むと渋沢の人となりがわかってくる。

     本書はいわゆる論語の解説本とは違う。もちろん彼なりの読み方を解説はするが、その内容について我が国の歴史的人物や当時活躍していた明治政府の高官などを引き合いに出して、実際の彼らの行動を批評している。

     論語そのものの解説よりも、登場する人物に対する渋沢の見方・評価が痛烈で、さすがに民間において活躍された人物であると思わされた。百年も前に書かれたのに、とても新鮮に感じられる。

     「論語」にしても二千五百年も前の孔子の言葉をまとめたものだ。それが現代においても古さを感じさせずに通用しているのだから、孔子の教えは真実なのであろう。そんな教えをさらに渋沢のような人物が解説するのだから説得力があるのは言うまでもない。

     それを竹内先生が分かりやすく編集してくださっている。是非若い世代に読んで欲しいと思う。

  • 夏に孔子の博物館に行ったときに買った物を、やっと読み終えました。読み終えましたが、もちろん一度読み終えて終わりの本では当然ないので、また時間をおいてチャレンジしてみたいと思います。

  • 渋沢栄一著『論語講義』が原著となっている。竹内均の編、解説版である。いろいろな解説者の視点、解釈をもって渋沢栄一の論語学を理解することが楽しい。解説者の解説文のなかに、格言のような、云い得て妙の言い回しがある。合点がゆくというか、納得する要点に煮詰められた文章に出会うと、さながら「A-ha」体験のよう。

  • 論語を座右の書とし、経済や事業に指針として反映させた渋沢栄一。
    彼の論語解釈と現実的な実生活・実業への応用の心得を知る事ができる。
    維新前後に著者と付き合いの会った著名人や日本史に登場する人物の言動などを論語に照らして論述しているので非常に分かりやすい。論語を活きた学問・行動する学問にしている様子が分かる。

    渋沢栄一は天保11年(1840年)埼玉県深谷市の豪農で生まれる。尊王攘夷運動に参加、徳川慶喜に仕える。海外留学を経て、新政府へ出仕することになる。第一国立銀行創設、現在の王子製紙、東京海上保険、日本鉄道会社、日本郵船、大阪紡績、東京ガス、帝国ホテル、札幌ビール、石川島造船所、などなど誕生させた。

  • ト、2010.08.23

  • す、すごい読みにくかった……ばたん。っていうのはまあ、一つずつが短いコラムみたいな内容で、単に私がこういうペースが苦手っていうのが原因かもしれません。先に読んでた父上が、つまんねー、って言ってましたけど、別につまらなくはなかった。その割に時間かかりましたが……。
    埼玉が生んだ幕末の大経済人渋沢栄一が、孔子の論語を経験談も交えつつ、わっかりやーすく解説するよ!という本。うん、わかりやすかった、確かに。
    ちょいちょい出てくる幕末人物エピソードが楽しかったです。大久保嫌いなん?(笑)

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