- Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838714490
感想・レビュー・書評
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お坊ちゃん育ちの遊馬が「自分の将来を決められてたまるか」と飛び出したお茶の世界。しかし皮肉にも、お茶のほうが離れてくれない。そこにおかしさがありました。
家宝の茶杓を売ろうとしたり、お金を稼ぐ目的で托鉢を始めたり、なんてヤツだと思いますがそこはやはり、うまくはいかないもの。その辺りのドタバタもまた面白いです。本当は何がしたいのか分からない時期のトゲトゲした少年の苛立ちが、次第に滑らかになっていく過程を爽やかに描いた青春小説で、茶道用語は時に難解ですが、遊馬同様、お茶っていいものかも?と思えてきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
茶道の関係する小説ということで読んでみました。大変楽しゅう読むことができました。
最初は登場人物の名前が似ているのでちょっと混乱したのですが、中盤からは、すごく個性的なキャラクターが魅力でした。
流派は創作だと思うのですが、茶の心や禅語、茶道具などがいやみでなく描かれていて、よかった。
映像化しても面白そう。 -
おいしいお茶を頂いた様な本でした。
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2004年12月読了。
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茶道の家元の後継ぎを放棄し、家出した青髪の主人公・遊馬の紆余曲折ストーリー。
最後のページまで飽きさせない展開と、遊馬をはじめとする不穏や幸麿といった、愛すべき個性的な登場人物たち。そして何より、お茶の世界の魅力に興味をそそられずにはいられなくなる一冊。なんて奥深くて、面白いものなんだろう。
弟・行馬には、やられた!といった感じ。恐るべき中学生としか、言い様がない。
行馬と眞由子、幸麿とカンナのそれぞれのエピソードももっと読んでみたかった。
これ漫画とか映画にしたら、面白いだろうなぁ。 -
東京の弱小茶道家元の若旦那。敷かれたレールを走るような人生は嫌とばかり京都に家出します。「茶道なんか嫌いなんだ、音楽がやりたいんだ」とは突っ張るものの、肝心の音楽の才能はまったくないのに、身からしみ出てしまうお茶の才能(?)。当然そんな彼の周りには、嫌でも茶道に関わる人々がいつのまにか集まってしまい・・・。恋あり、笑いあり、そしてしんみりした涙ありの活劇が繰り広げられるのでした。さて若旦那は我が道を見つけることができますかどうか。京都に引っ越してきて5年。茶道を習っている方から「いいですねー、京都に住めるなんて。なんと言っても茶道の本拠地ですから」と言われて以来、何だかお茶には興味がありつつ、でもいまだ敷居をまたげずにいます(^^;)。本書の作者はネットのメーリングリストからお茶の世界に飛び込まれたようです(その顛末は『ひよっこ茶人の玉手箱』という別の本で触れられてます)。本書を読むと、作者が茶道を愛していることが伝わってきて、「いいなぁ、すてきだなぁ」と思えます。茶道のことがまったくわからずに読んでも十分に楽しめる1冊です。
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わーん。
返却日迫って後半流し読み…。
しかし面白かったです!
茶道家元のおぼっちゃんのお話。 -
おもしろかったよ
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とても面白かったです。お茶ならうっておっそろしい事なんですね。遊馬君の小さいときからの修練が知らず知らずのうちに身を助けることになる展開に同じ年頃のぐうたら息子を持つ身にはこたえました。まずいとは思うんですが、自分もぐうたらなので。
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恐ろしいことにこれを読んで茶道を始めました。