小説・秒速5センチメートル (文庫ダ・ヴィンチ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840148573

感想・レビュー・書評

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  • とても甘酸っぱい作品だと思います。

    文章は浅く見た通りのような情景。貼り絵をした絵画のような。だけどその仕組みがこちらを甘酸っぱくさせる。スパイスなんだろう。深みのある文章は綺麗だけれどこの小説の薄いガラスのような世界に憧れを感じる。

    パスピエの最終電車を聴きながら読了。

  • 20121223
    札幌の全日本選手権期間中に、お風呂などで読む。
    まあまあ。小学生時代に出会った人との話、ってことで、とても惹かれた。
    小学生時代の初恋は、先入観ぎないだけに、純粋で深いものだと思う。

  • 色で表すと白、雪の舞う綺麗な景色のような小説。

    映画は見たことがないですが、小説だけでも十分楽しめる。

    なんでもない日常の一瞬を語るような所が好きです。

  • 単なる、小説化ではない。

    少なくとも、アニメそのまま文字にって訳ではない。
    話の流れ、シーンは同じでも、そこには文字だから描ける世界が待っている。

    とりわけ、第三話「秒速5センチメートル」に、アニメとは違った世界が見えた。

    第一話の貴樹の一人称視点、第二話の花苗の一人称視点から、第三話で三人称に変わるのも、はっとさせられたポイントの一つ。


    とにかく読んで良かった!

  • 12.10

    一人の男性を巡る恋の物語。
    どれも幸せでささやかな恋なのに、結末はいつもバッドエンド。
    ずっと幸せで一緒にいたいけど、それはなかなか無理な事…、監督さんが喪失をテーマとした作品だとおっしゃっているだけあって、
    なくしたものをどう受け入れていくか?ということをよく考えさせられる作品です。

    この本が面白いと思うかどうかは、どれだけこの本に共感できるかだと思います。
    苦い恋愛をしたり、転勤族の方はとても共感できると思います。


    脚本としては 、作品の流れの中で大きな起伏があまりないために先はそれほど気にならないです。

    文章としては、ああ、こんな感情をあの時確かに持っていたと感じられるものがいくつかありました。比喩はそんなにうまくないと思います。


    もう一度読み直したら、また何かわかりそうな気がします。
    また気が向いたら読みます。

  • その小説が面白かったかどうかは結局は読んでみなければわからない。ベストセラーが素晴らしいわけでもなければ、泣けると言われた作品で泣けないことはよくあることだ。

    そして僕はこの小説を読んで心がえぐられる思いをして泣いた。切なさを思い出し、大人になるためにそっと隠しておいたそれを見せられたような気持ちだった。

    ”ただ生活をしているだけで、悲しみはそこここに積もる”

    ここから始まる第三話「秒速5センチメートル」6章は、十数年前の自分が書いたような錯覚さえ覚える。

    劇的な何かが起こるわけではなく、幸せな結末が待っているわけではない。そして僕はずいぶんと大人になってしまったせいで人生がそういうものであることを知っている。

    だからこそ僕はこの小説の本質的なすごさがわかると思いたい。

  • 職場に入荷がなかったんだけど、他の書店で平積みされてたのを見て、わざわざ発注&購入。

    正直読むんじゃなかった…。

    作品としてはかなり完成度高いです。
    若干ラノベ臭がするけど。

    むしろ、映像で見るよりも、喪失感が半端ないです。

    読み終わったあと、山崎まさよしじゃなくて森田童子が頭の中に流れた、と言えばお分かりいただけるでしょうか…。

  • 2人の男女と1人の女性が織りなす恋愛小説。
    細かな心の機微まで描かれていて、言葉のみで伝える小説は、
    映画とはニュアンスが変わってくる部分が何か所もある。
    映画を観た人も読んでみると少し変わって見えてくる部分があると思う。

    ただとにかく終始恋愛小説だった。
    青春物語のようですべて恋愛絡みの心情で、
    きっと作品のコンセプトしても間違っていないだろうし、
    それがよいところなんだろうけど、
    個人的にはそれがどうしても納得いかなかったりする。
    ただ、自分でも恋愛小説を読み切れたっていう点で評価。

  • 結局
    報われない恋愛ものだったんですね。

    高校生の切ない恋愛もの(ラストハッピーエンド)かと思っていました。

    でも、
    こんな思い出ありますよね。3年の片思いはつらいけど。

  • アニメを見たら大ダメージを受けてしまう作品であるがこの小説は美しい。
    救われる。
    ただ、それがある。

    あのアニメを見た人で、ただただダメージを受けただけの人はこれを読んで欲しい。

    この作品が人を惹きつける何かに気づける気がする。

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著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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