10分あれば書店に行きなさい (メディアファクトリー新書)
- メディアファクトリー (2012年10月31日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840148597
感想・レビュー・書評
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一日に何冊も読み、コンスタントに月に何度も本屋に通っている私でも気付かなかった書店活用術や読書の効能が書かれていて、目から何枚も鱗が落ちました。齋藤孝氏が如何に読み手として優れているか、書き手としての想いが伝わってきます。この本で出て来る本のセレクトセンスが素晴らしい!大部分は共感しましたが、私は最初から最後まで綺麗な状態で読破する事をポリシーにしているので、一分間読書、ピックアップ読み、三色ボールペン活用には納得しない。読破本の変遷で自分が分かるので、「書棚を編集する事で自分を発見する」という考えには共感します。この本を読む前ですが、本屋を散策中に『哲学用語図鑑』という本を発見。買う予定が無かったのに、衝動買いしてしまった。この本の言う通り、これも本屋を歩き回った成果なのでしょうね。
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図書館
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神保町の書店めぐりをしている時に見つけ、思わず購入してしまいました。
本書には、書店から得る知的な刺激やたくさんの本が発するパワーが、日々のモチベーションや心の安定をもたらすとあります。電子書籍については、違和感があるともあります。最近読んだ樺沢紫苑さんの「読んだら忘れない読書術」に、電子書籍の利点について多く書かれていたことを思い出しました。それぞれの著者による読書への向き合い方の違いが興味深かったです。
私は書店通いも図書館も大好きで、大切な本に囲まれていたいと思うタイプです。「本には重さと装幀があり、内容とともに記憶する」という言葉には、とても共感しました。 -
【紙本】
著者の読書に関する本はいい感じです。
やはり、電子書籍より物理的に存在する紙の本の方がいいと思います。
たくさんの本が本棚に並んでいる状況を見ているだけで、「こんなに多くの本を読んできたのか」と自分に自信がもてます。
また、この感覚はうまく表現することができませんが、本棚に並んでいる本の背表紙を見ているだけで、それぞれの本が融合し化学反応を起こすような感覚が味わえます。
不思議な感覚です。 -
文字通り本を読むことを薦める一冊。
よく読書の質を求める人がいるが、「量をこなさないことに質が生まれない」というのは同感。
そういう意味で新書から小説まで何でも雑食で読むことの必要性を改めて感じた。 -
本書を読んで、書店へ行かなければならない、と考えるようになった。幸いなことに学校へ行くため降りる駅の近くには書店がある。まずは、その書店に毎日通うことが、目標である。
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齋藤孝さんの著作。個人的に共感するところが多いです。新書を読むきっかけとなった人。どんな著作でも、本を読め!というところはブレないですね。まだ3色ボールペンなどまで駆使するのは無理ですが、新書がさばけるくらいには頑張りたいですね。
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「人は結局、自分にまつわる話しかできないが、本人が思うほど、周囲の人はそれを聞きたいと思っていない。会話がつまらなくなるのは必定である」
「もし周囲の人が退屈そうにしてたら、会話がつまらないのは、書店で新書コーナーをチェックしていないからと反省した方が良い。根本的な問題はコミュニケーション能力でなく、価値のあるネタを仕入れられるかどうかだった」 -
著者は、東京大学院教育研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。
著書に「声に出して読みたい日本語」「15分あれば喫茶店にはいりなさい」等多数。
モチベーションの上がる環境。それはどこにあるか。最も身近でリーズナブルな場と言えば、まず書店である。誰もの気軽に訪れられる空間だが、そのポテンシャルに気づいている人は意外に少ない。書店とは、ただ本や雑誌が雑然と並んでいる場所ではない。
本書はまず書店に行く行為自体を習慣化することをおすすめしている。わずかな空き時間や待ち合わせの際はもちろん、通勤・通学の途中ちょっとした気分転換を図りたいとき、何かのアイデアが必要なとき。モチベーションが下がってきたときなど、サッと近所の書店に立ち寄ってみるのである。わずか10分でも毎日通い続ければ、知的かつ精神的に大きな変化が現れることが約束されるのである。
本書の構成は以下の8章から成る。
①書店の潜在能力をあなたは知らない。
②書店で知性と精神力を磨け
③書店はアイデアの宝庫
④コーナー別・書店の歩き方
⑤書店をもっと使い倒す裏ワザ
⑥心のオアシスとしての書店
⑦本への投資を惜しんではいけない
⑧分水嶺の時代
著者自身が公言している、全世界でも書店での滞在時間はトップクラス。心から書店が好きで、書店に育ててもらったと言ってもおかしくないほどの書店愛がたっぷりな著者の思いがぎゅっとつまった一冊。
読後の感想としては、ただただ、本が読みたい。
本だけではなく、その集合体である書店とその効用に述べた本書には共感できることも多い。
数年前に本書に出会っていても変わった人もいるもんだという感想くらいしかわかなかったかもしれないが、今になればうんうんと頷き、読み返そうとする折り目がたくさんついた一冊となった。
本が好きな人は数いるが、いろんな楽しみ方がある中でその方向性が似ており、突き詰めて著者の思いを感じながら今週末は書店にでも繰り出してみたい。