公務員ってなんだ? ~最年少市長が見た地方行政の真実~ (ワニブックスPLUS新書)

著者 :
  • ワニブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847065347

作品紹介・あらすじ

「公務員は本当に無能なのか?今改めて考える市長の役割と職員の意識改革!」。財政危機の千葉市で奮闘中の史上最年少市長(2009年当時)が綴る行政改革と公務員改革のすべて。

感想・レビュー・書評

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  • 世の中のバッシングに耐えながら地道に仕事をこなす公務員。そんな方々の心に届くトップの声である。

    千葉市に8年ほど住んでいたが、市長以下市役所の中のことは一つもわからなかった…。世の中の役所というのはそんなものなのかもしれない。

  • 公的な機関で働く人にとってモチベーションをあげてくれる書。
    また、自分が住んでいるまちにもっと関わりたいなと思える紹介でもある。

    熊谷さんは頭のいい方で説得力のある文章を書かれるなあということがわかる。

    折に触れて読み直したい。

  • 読了

  • 現役千葉市長による、バッシングでも擁護でもない、バランスのとれた公務員論。自らの実績紹介が多い気はするが、著者は若いが確かに見識のある政治家だと思う。公務員が住民のために力を発揮するためには、政治家のリーダーシップが重要であるということを感じた。

  • 151020読了

  • こんな風に考える市長が増えて、それに同調する住民が日本中で増えていくといいな。

  • 熊谷市長は、民間企業で身につけた考え方を市政に活かして千葉市を良くしていこうと考えていることがよく分かった。
    地方分権、さらには住民自治を目指して、市民が当事者意識をもって、身近な不便を減らすために物事を大局的に考えなければならないと思った。

  • 現役千葉市長である、熊谷俊人氏による著書。
    当時全国最年少市長である著者は、財政の危機的状況である中、しかも前市長が汚職で逮捕されるというスタートという波乱の後に就任し、その信念をもって市長として職務にあたる姿が印象的です。
    民間企業に就職後、市議会議員を経て市長となった著者は、民間企業の経験をもとに、行政の考えの特異性、無駄のある部分を指摘しつつも、行政ならではの事情を理解しつつ対応策を論じている点は、単なる公務員批判本ではなく、建設的な主張だといえます。

    著書の中では大阪市の橋本市長との違いも指摘していますが、熊谷市長の考え方はより現実的かつ実践的であると思います。

    単なる公務員批判・行政批判をすることで、公務員と住民を敵対関係にしていまうことの無意味さ、地方分権を突き詰めていくと住民自治になり、そのためには公務員だけではなく、市民にも意識改革が必要であるという明確なメッセージは、将来の地方自治のあり方にとって、とても重要であると考えます。

    <この本から得られた気づきとアクション>
    ・首長としての明確な目的と覚悟がよく表れていると思う。そのような期待に応えられる公務員であるべきだと感じる。
    ・民間との違いを言い訳することを甘えだと指摘しているのはそのとおりだと感じる。官民の違いを踏まえたうえで、独自の考えに陥ってはならない。

    <目次>
    第1章 公務員は本当に無能なのか?―特殊な世界が生み出す市民とのズレ(そもそも「公務員」とはなんなのか?
    公務員批判を拡大させた石肩上がりの終えん ほか)
    第2章 市長と公務員の役割―私が決断した市政改革の幕開け(『脱・財政危機宣言』
    “ハコモノ行政”の見直し ほか)
    第3章 求められる公務員の意識改革―私と職員の向き合い方(公務員の意識の本質的な問題
    民間とは違うという甘え ほか)
    第4章 市民にも求められる意識改革―自分の街をもっとワクワクする街にしませんか?(燃えるごみを3分の1減らす真の目的
    行政は市民のアドバイザー ほか)

  • 当時史上最年少で市長となった千葉市の熊谷俊人市長の、3年以上に及ぶ市政改革の軌跡と、公務員や市議会議員、市民がどうあるべきかを綴った書。
    ここ最近で読んだ本の中でも特に影響を受け、自らが住む街のために自分はどうしたいのか、どうするべきなのかをとても考えさせられました。確かに、我々市民は徴収された税金が如何に使われているかということに無関心である傾向があります。しかし、税金は、結果的に行政サービスとして我々に還元されます。ならば、何も知らないままメディアの論調に同調して思慮なく公務員を批判するのではなく、住民各人が市の「株主」としての意識を持ち、当事者である自覚を認識した上で市政に参画していくことが重要です(これは国政にも同じことが言えます)。そうすることで、街は更に住みやすくなり、快適な生活を営むことができるようになります。
    本書は、以上のことを千葉市の実例を挙げながら分かりやすく紹介しており、千葉市民のみならず、全国の市町村に住む人々も必読の書であると断言できるものでした。

  • 元々千葉市の熊谷市長には興味があったし、公務員を目指している身でもあるので、読んでみた。

    公務員を目指している身として、なかなか興味深い内容だった。例えば、「公務員の仕事は遅い」とマスコミなどでは言われて格好の批判の的になっているが、どうしてそうなってしまったのかや、民間と公務員が、どのような点がどういう理由で異なっているのかを、市長が実際に見たり聞いたりしたことを交えながら分析している。

    また、同時に、同じ革新的な市長でも、市役所の職員といかに協調しつつも、自分の思い描く理想を実現するかの難しさを赤裸々に語っており、面白い内容だった。

    この本は、公務員とは何かを考えるのと同時に、市の政策についても考えるよいきっかけとなりそうだ。

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