- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861823077
感想・レビュー・書評
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そうなんだよね。資金は流動性の域をこえているし
基本、財政赤字。しかも少子高齢化社会だから日本に
限らず先進国は大変だよね。
日本よりも大変か。国債消化が基本海外だし
経済規模や経常収支を考えると日本よりも条件
軽くないしね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
15年後に日本の公的債務の対GDP比を60%にするには、少なくとも歳出を20%削減するか、あるいは20%増税しなければならない。
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難解だったけど読んでよかった。
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ヨーロッパの知性とよばれるジャック・アタリの書いた本。
なるほどねぇ~と思われる内容。
国家のデフォルトが起こす影響については、もう少し具体的な記述が欲しかったが、冊子の分量から言って仕方ないか。
前半は今までの公的債務が起こしてきた問題の歴史が描かれ、
後半は現在の各国の状況や、公的債務が膨脹した結果、起きるべき未来の可能性と、回避する方法の示唆。
という構成になっているので理解しやすい。
この本を簡単にまとめると
公的債務を減少させたければ
1:成長性のある分野への積極的投資を行い
2:無駄な支出を省く。
これを実行し、「不健全な債務」を「健全な債務」へと移行する。
3:支出を減少する方法としては、民間への移行などを積極的に行うべき(公的サービスの民間への移動のシキミを作る)。
成長できる小さな政府にする。
と言ったところか。
公的債務の解消方法として
経済成長
インフレ
増税
歳出削減
低金利
外資導入
戦争
デフォルト
の8つの戦略があると本書で記載されているが、この本の内容は
歳出削減をしながら、(公的債務の膨脹を生まないように管理しながら)健全な債務を作り出す支出を行い経済成長を促す。これからの投資のために増税(目的税)を行う。
そして、世界規模での公的債務管理組織を作り、各国がデフォルトする危険を回避する(ある意味外資導入)。
という複合的な方法で行きましょう。ということ。
ちなみに、日本が採っている戦略は「インフレ」と「増税」がメイン。インフレ戦略を採っているのだから、「経済成長」という戦略も採用しているように見えるが(まさかスタグフレーションを望むとは思えないから)、どういうわけか「歳出削減」と相殺されている…。という現状ではないか?
で、相殺されていると指摘した歳出削減については失敗例だろう。
失敗の理由は「削減しやすい物だけを削減した」ということ。
結果として、不要な投資の削減は十分ではなく、必要な投資が歳出削減の号令により犠牲になった。ということだと考えてます。だから、歳出削減と経済成長が相殺されている状態といえなくもない。
この理由の一つとしては、政府は「財政を削減すること」により、「投資を拡大する」という戦略を採用しようとしたとこまでは良かったけれども(不健全な債務を健全な債務とする戦略)、何が健全で、何が不健全かを議論する前に行動に移してしまったため中途半端な物になったのだろう。
今すぐに実行しなければならないが、議論が必要な部分もあるわけで、党派を超えて議論しなければならないところに日本は対応出来ていない。
先日の不信任案もそうだけれども、すべてが政権争いの道具になっていて、まともに議論できる土壌にないのだろうな。 -
これは歴史の裏側の本だ
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公的債務というものが何時頃から生まれ、どのような影響を世界に与えてきたか、歴史的な視点から考察をし、その上で現在の先進国が途上国からのファイナンスにより財務運営を行っているグローバルインバランスの状況、ヨーロッパの状況等について簡易な表現で説明している。
ヨーロッパの危機への対応として、EUがソブリン(主権)として債務管理が出来るような体制にする、国際機関をうまく活用して債務管理の仕組みを作る、といった考察は今後実現化に向けてフランスから議論がなされる内容と思われる。 -
佐々木中と対比して読むと良い。アタリのほうが、ストンとおちる。
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借りているカネの合計額は、貸している金額の合計に等しい。
だから、貸すことのできる金額が減ると、借りられるカネが減る。
この国では貸せる金額がまだまだ大きい、しかし、これからどうなるのか。
歴史が教えてくれる。 -
君主の個人的な債務としてその死とともに消滅した公的債務が、主権の債務として主権者が代わっても永続性を保つようになり、主権が君主から国民に代わったことで、国民の債務となった主権債務について、古代ギリシャのアテナイから現代に至る歴史、そしてその将来に向けての考察を展開している。また、日本の公的債務の国内保有率が95%に達するとしてその特殊性に言及するも、限界が近付きつつあることも示唆している。。。
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たしかにこれは大事だ。誰の責任なのか見えにくいからスルーしてしまいがちだけど、正面から向き合わないと。