凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩

著者 :
  • 洋泉社
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862488237

感想・レビュー・書評

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  • ポタリング好きの私にとっては興味深い視点でした。
    坂を上がったり下ったり、ブラブラするのがますます楽しくなりそうです。

  • バイクで都内を走っていると高低差に敏感になる。この本のおかげで、普段はビルや暗渠のせいでよくわからなかった東京のオリジナルの地形の全貌が掴めて、すっきりした。
    東京の道を憶えるコツは、下町では橋の名前、山の手では坂の名前を憶えること…というのは納得。
    高低差で気になったのは、本文中では触れられていなかったけれど、東京湾のごみの処分場。山の手の台地より高く盛り上がってた。あれはヤバイ。

  • ブラタモリの影響からか、地形にはもとから興味があり、たまたま本屋でこの本を見つけて購入しました。
    窪地の法則がはじめに書いてあるのが良かったと思います( ^∀^)思わず言われてみればそうだな…という点がたくさんありました(笑)
    法則の次から実際どこの場所にあるか、具体的な地名が紹介されています。読んでみると、通学で毎日通っているところが窪地のゾーンだったのでビックリしました!
    最後に「書を捨て谷に出よう」とありますが、最近実際に行ってみたので、その意味がよく分かりました(^_^)
    足も鍛えられますしね(笑)

  • 私が住んでいる社宅の前の坂が典型的な東京の窪みとして掲載されている。ちょっと自慢だったりする。

  • 「スリバチ」とは窪地状の谷のこと。
    東京は隅田川のや東京湾の東側に多摩川まで台地が続く。そこを小石川、神田川、渋谷川、目黒川、立会川、呑川とそれらの支流が谷を削り、窪地を作っている。それらの支流は江戸時代までは笄川/宇多川(渋谷川)、弦巻川/水窪川(神田川)、北沢川/烏山川/羅漢寺川(目黒川)、笹塚川/蟹川(神田川)などの名前があったが、今では埋められたり、蓋が被せられ暗渠になっていて窪地によって昔その辺りに川があったことが分かる。窪地をずっと遡れば池やかつて湧き水があった場所に行き着く。
    神社仏閣はその窪地と台地の境い目(台地の突端か窪地の奥)に立つことが多い。
    古い地名からも窪地の存在が分かる。「谷」(四谷/市ヶ谷/千駄ヶ谷/幡ヶ谷/碑文谷/祖師谷/雪谷/世田谷など)「窪/久保」(大久保など)「沢」(下北沢など)「池」(池尻など)。これらを「スリバチコード」と呼んでいる。
    あとは「スリバチの法則」が面白い。江戸時代は台地が大名屋敷、窪地に町人地があり、現在はそれぞれの跡地が、官公庁の建物、病院や学校、さらには高層ビルが建ち並び、窪地は商店街や低層の住宅が密集する。つまり高い大地には高い建物、低い窪地には低い建物。麻布十番商店街がその典型。
    先日読んだ「川跡から辿る江戸・東京」よりも面白く読めました。

  • かつて川の流れが刻んだスリバチと呼ばれる地形から街の記憶を読み解く。図版や写真も豊富で、地形マニアも歴史マニアにも散歩マニアにもおすすめ。なによりこの内容を全ページカラーで出版した出版社に敬意を表する!

  • 軽い気持ちで手に取って見ましたが、東京スリバチ学会会長などという肩書きの著者だけあって、地勢や歴史に対する深い洞察がありびっくりしたのと同時に、やや面白みに欠けたところがあった気がします。それとは別にコラムにあった将門の首塚についての挿話は恐ろしい限りです。私の知人の外国人も呪われたと固く信じてお祓いをしてもらい、状況が好転したそうです。くわばら、くわばら。

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著者プロフィール

東京スリバチ学会会長。1963年群馬県前橋市生まれ。2003年、ランドスケープ・アーキテクトの石川初氏と東京スリバチ学会を設立。谷地形に着目したフィールドワークを東京都内で続けている。専門は建築設計、インテリア設計。
『東京スリバチ地形散歩』を筆頭に、著書多数。

「2022年 『東京スリバチ街歩き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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