わたしの小さな古本屋~倉敷「蟲文庫」に流れるやさしい時間

著者 :
  • 洋泉社
3.78
  • (24)
  • (51)
  • (44)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 437
感想 : 73
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862488305

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 仕事を辞めて、ほとんど思い付きで今の商売を始めた、倉敷で古本屋さんを営んでいる著者のエッセイ。
    古本屋に関することはなかなか面白かったけど、著者の趣味である『苔』の話はまったく興味が持てなかった。
    苔に関して書かれたページがもっと多かったら、途中で挫折したかも。

  • "20代で会社を辞めて、古本屋を始めた田中さん。すでに18年間続けているとのこと。最初に始める行動力がすごい。また、人づきあいは苦手といいつつ、人が集まるイベントなどもやっている。
    古本屋では苦しいため、アルバイトなどもしつつ苦労を重ねてきての現在があるのだろう。
    私の夢の一つは古本屋の店主。簡単ではないことがよくわかった。でも、いつか・・・なんてまだ夢見ている。"

  • 倉敷に行きたいなぁ…

  • 会社を辞めた日、古本屋をやろうと決めた。それから18年。猫2~3匹、亀9匹に、クワガタ、金魚、メダカなどがそれぞれ数匹ずつ同居する店で、女性古本屋店主は、今日も店の帳場に座り続けています。(アマゾン紹介文)

    全編を通して、柔らかい、まったりとしたエッセイ。
    お店も、昨今増えているセレクトショップではなく、昔ながらの雑多な品揃えということで、いつかは行ってみたいと思ったお店です。

  • これを読んだのは3度目。
    田中さんの、苔に対する見解が好きだ。
    ”苔というものは、満ちることを好まず影や隅というものに心を配る、私たち日本人の生活や精神面と深く関わってくる…”
    蟲文庫と似ているのだなぁ。

  •  倉敷にある古本屋「蟲文庫」の店主が、店を始めてからこれまでの様々なエピソードを綴った文章。
     飾らず、気負いのない文章は、これからも地域に根ざした店を続けていかれるのだろうと予感させる。すてきな生き方だと思う。

  • 読了。
    軽く読めた。

    本屋も好きだけど古本屋も好きで、たまたま目について図書館で借りた本。

    最近古本屋さんやってみたいなぁと漠然と考えていたから目についたのかな。

    あまり客とトラブルになることなんかなさそうだなと思ってたんだけど、そうでもなさそう。

    そんな職種はないんだろうけど、どこにでも揉め事持ってくる奴はいるからな。

    いつか古本屋さんやりたいなと思ってた私にとって、私ならこうしたいなとかこんな運営もいいなと思わせる内容だった。

    古本に書かれたメモとか好きなので、本に纏わる出会いっていいなぁと思ってしまう。

    再読するかも。
    (161017)

  • 「無限の本棚」で紹介されていて関心を持った。21歳で経験もなく古本屋を開業したという経歴が興味深い。古書組合には加盟せず、客からの買い取りだけを仕入れているという。

  • 始めてみることでいろいろ開けていくのだと思った。100%の状況でなくても、とにかく小さく始めてみること。筆者も途中でいい物件を見つけて移転している。

    お金にならなくてもそれ以上の豊かさを感じられる働き方。自分の引き出しの中身がだんだん増えていくような働き方。
    自分の色をはっきり見せることで、応援してくれる人が集まってくるような働き方。
    小さくても愛情をこめた働き方。
    そんな働き方がしたい。

    心に響いた言葉がたくさんあった。

    >南方熊楠「縁と縁の錯綜するところに事象が生じる」
    >でも、より先へ、より前へという世のなかの風潮が性に合わないという人は、どんな時代にも変わりなくいるはずです。木山捷平の文学は、そんなわたしたちの心をふっと温かくゆるめさせ~
    >「出来ることがばかりが能ではない、出来ないからこそ出来ることもある」
    >木山捷平の詩や小説を愛読する人がいる限り、世の中もそう捨てたもんじゃない。
    >「上手いとか、下手とか、そんなのはどうでもいい。とにかく手を動かしてみること」
    >「地面すれすれのところにいながら、誰も煩わせることなく、だまってきちんと丁寧に生き続けているという苔の、そのゆるぎない力強さを前にして、なんだか恥ずかしくなってしまうのです」
    >「でも、やっぱり、売れる、売れないは別にして、気の済むまで店を開けていられるというのは、幸せなことだなと思います」
    >「お店というのは、押しの強い人とか、計算が得意な人はあんまり向いてない。あと、"出来る"人もダメだね、ほかの選択肢もあるからじっとしてられない」
    >「本が好きであればいいのではないかと思う。好きであるということが一番大事なのだ。嫌いなことを、やりたくないことを無理矢理やっているからトラブルが起きるのだ」

    自分そのものである、と思える店をやってみたい。

  • 本当に本が大好きで古本屋やってるんやなぁっていうのが読んでて伝わってくる。古本屋をまさにやるべくしてやっている。先日お店の前まで行ったけど、定休日でした。。いつかお店に入ってみたい。

全73件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

田中美穂(たなか・みほ)
古本屋「蟲文庫」店主。1972年、岡山県倉敷市生まれ。1994年、同市内に古本屋「蟲文庫」を開業、2000年に移転、現在にいたる。著書に『わたしの小さな古本屋』(ちくま文庫)、『苔とあるく』『亀のひみつ』『星とくらす』(WAVE出版)、『ときめくコケ図鑑』(山と渓谷社)、編著に『胞子文学名作選』(港の人)などがある。

「2018年 『ミクロコスモス 森の地衣類と蘚苔類と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田中美穂の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
沼田 まほかる
関口良雄
朝吹 真理子
有川 浩
大野 更紗
三浦 しをん
岡崎 武志
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×