- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864101196
作品紹介・あらすじ
世間体が何より大事で娘の気持ちはおかまいなし。そんな自己愛の強い母親から上手に離れる方法を教えます。
感想・レビュー・書評
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私の家庭の事がここまでド直球に書かれている本は他に見当たらない。訳者の江口泰子さんに心から感謝。私にとってあまりに有意義で価値がありすぎて、私も翻訳者を目指したくなった位。
なにより回復のステップが非常に具体的に書いてある点においても類を見ない。毒親本は数あまたあれど、私はこれとクラウディアブラックの「私は親のようにならない」の2冊しか手元には置いてない。どんどん再販して入手しやすくなって欲しい。
こちらの現代ビジネスオンラインでの紹介記事で内容がたっぷり読める。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/46504?page=1&imp=0
私の母は精神疾患を理由に、家庭の中でお姫様であり続けた。入退院を繰り返し、落ち着いて家で暮らすようになってからも家事を放棄、深夜3時までネットオークションに入り浸った。買い物依存症で現実と向き合う勇気のない人だった。父は完全に言いなり。母が打て!と命令すれば私を打った。
私が反発すると母は深く根に持ち、学校の先生の前でなよなよと泣き崩れ、私を悪者にした。学校の先生は取り込まれ、私に辛くあたった。母は相手によってまるで人格が違ったし、自分をよく見せる事について天下一品、大女優気取りだった。
真実は誰にも知られず、私は親から適切な共感を得られず、情緒的にネグレクトされて育った。現在の私の最大の欠落は、セルフイメージを損なわれた事にあるといっていい。
ざっくりうちの家庭事情を描写すると以下の通り
・8歳まで日常的な平手打ち
・夏休みの感想文や絵の宿題を乗っ取られて、私の言葉を全部消してやり直し、母が全て下書きしたものを清書させられる。4年連続コンクール入選。
・母は猫好きをさんざん標榜していたが、私が連れてきた子猫は捨ててしまった。
・中高生の頃からゴミ出しと洗濯と掃除と弁当づくり、買い出しを私が主に担っていた。ところが父は、"手がかかる娘に苦労している、娘のことが心配で"と、娘をダシに人前で子煩悩ぶる。私は仕送りも受けておらず、年に2度帰省する度、大掃除とゴミまとめに明け暮れていたのに。
・現実の父の生活は破綻して、今父が一人で住む実家はあなぐらのようで、畳の上まで土足で暮らしている。全貯金が酒に消えてる。私は母の遺産相続を受けていない。
・私は希死念慮と抑うつにかれこれ15年苦しんでいる。
今のところ、私の回復の指針はマジでこの本一冊だ。怒り、落ち込む事の必要性が書いてあった。そこは回避すべきでないそうだ。
この本を読み込んでから1年経ち、確かに自己認識は変化している。もう少し経過が良くなったら、もっと胸を張って発表したい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
借りたもの。
この本は全てが「母のせいである」と宣言するものではない。自覚している欠落を認識し、そこから立ち直るための自己啓発本だ。
前半に挙げられている例は極端なものもあるが、自身の経験にも似たものがあり、戦慄する。読んでいて苦痛を伴うが、客観視できる安堵感もあった。
幼い時に感じた違和感、何故そう思ったのか、母は何を考えていたのか――
現代の教育熱心な母親というものは、世間体を気にしてこうした傾向にあるのでは無かろうか……
「母のようになりたくない!」娘の自覚、負の遺産の連鎖への恐怖に共感を覚える。
後半には立ち直り方を段階形式に、具体的な例も挙げている。そしてちょっとした子育ての心得も。
読みやすくて、心構えに最適な本。-
>nyancomaruさま
それを軽減して、前向きに子供と関われるようになりたいです(*^-^*)>nyancomaruさま
それを軽減して、前向きに子供と関われるようになりたいです(*^-^*)2014/04/08 -
2014/04/09
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2014/04/12
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情緒的な面において、子が親の世話をやかなければならない家庭というのがある。自分の要求をはっきりと口にするのではなく、自分の欲求がかなえられないと不機嫌になる、というような形で子供を思い通りに動かす親とか…家でベビーシッター役をしなければならなかった子供は成長してからその悲しみをいったいどう処理すればいいのだろうか?
この本に書かれているのはアメリカでのことだけど、こういうのって国を問わず似たようなことが起きてるんだなと思いました。 -
自分は自分
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読んでいて苦しくなったがすごく興味深い内容だった。
人間というものは多少は自己愛があるものだということを前提に
付き合えばさほど苦痛を感じないものだと私は思う。
自己愛がまったくない人間はこの世にはいない。
しかし、自己愛が強すぎて娘を苦しめる母親が実在するのは事実のようだ。
母親の愛情を感じずに育った娘は被害者ではあるが、
母親もまた被害者ではないだろうか。
自己愛が強い母親は自己愛が強い母親に育てられて苦しんだ末に
自己防衛的にそうなったのだから悪者にはできないと思う。
残念ながら母親は変わることはできないらしいが、気付いた娘は
変わることができるという。
負の連鎖を断ち切るための1冊としては最適だと思う。 -
毒になる母親
自己愛マザーに苦しむ娘達の告白
副題の通り、母親に苦しむ娘達の叫びが本文に入れられている。
娘の気持ちを代弁してくれる本。
読んでいて、モヤモヤを代弁してくれるためすっきりする。
これは、どんな母娘でも(大小はあるが)おこっていることだと思う。
回復のためには、事実を客観的に理解する必要がある。
そのために、トラウマとなる出来事を詳細に思いだすのはつらい。 -
外国の本の訳本は、いまいち共感しずらいことが多いんだよな(小説は別)、と思いつつ読んだが、やっぱりいまいち入り込めなかった。
日本特有の土着的な墓守ネタ、そういうのが一番共感できるんだよな〜。
でも回復のプロセスは役に立つた。