【小説1巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘1」
- TOブックス (2015年1月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864723428
感想・レビュー・書評
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本好きの大学生が異世界トリップして虚弱体質の女の子に転生する話。この本の面白さは、本がない、金がない、体力がない。ないないづくしを本に対する愛の力で切り開いていくところですよ。
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変態レベルに読書好きの女子大生、麗乃が、識字率の低い世界の少女、マインに生まれ変わった!
どうしても本が読みたいマインは、自分で紙から作ろうとする。
今は無限大にあるかのように思える本は、大量の紙とインクがあって、本を書いてくれる人がいるからこそ、存在するものだよね…と改めて、いまの幸運に気づかされる。
ネットが普及して、文字に対する有り難みがどんどんなくなっている気がするけれど、字が稀少な世界に入り込んでしまったら、つまらないだろうなぁ。麗乃のように「命をかけてでも、本を読む!」とはならないけど、いまの一番の楽しみがなくなることへの恐怖は共感できる。
6歳にしては知識や態度が大人すぎるマインに、周りの大人が「普通じゃない」と気づき始める第1巻。これからどんな展開になっていくのか、楽しみだ!
それにしても麗乃、パピルス(紙)やシャンプー、鉛筆の作り方を、実際に作れるレベルまで知っているのは、只者じゃないな…。 -
主人公と家族との愛情がとても感動的です。また、主人公とまわりの日常をかいてあるところもとても面白いです。ぜひ読んでみてください。
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病的に本が好きな大学生だった主人公は、突然の地震で本に潰されて死んでしまう。
次に気づいたら、本どころか字もない土地で、病弱な幼女になっていた。
本を手に入れるために奮闘するマインの物語……なんだけど、可愛くて面白いところがありつつも、なんかマインが好きになれず……もう少ししたら慣れるかな?! -
本好きの主人公が、本が全くない世界で生きることになって……という設定がおもしろい。
何とか本を作ろうと、いろいろな紙を作ろうとして失敗するところも、おもしろく読んだ。
ただ、いろいろ設定で気になることもあったりして。
とにかく、こんな幼女がいろいろなことを知っていて、かなり不自然! それと、今までいた世界といろいろ違うみたいだけど、言葉は通じるの? とかね。少しご都合主義的かな? -
ついていけなかった。10年若ければそこそこ楽しめただろうに…と自分の加齢を嘆いておこう。
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本好きにはたまらないんじゃないかと思う設定の1冊です。
紙の発明すらまだで、本は超貴重品でそうそう手に入らない世界に転生してしまった、司書志望の読書マニア女子高生。
ないものは自分で作ってしまえと本づくりに挑戦するけど、この世界での自分は病弱な5歳幼女だから、スポーツ万能じゃないコナン君状態、頭脳は大人だけど体がついて行きません。
それでも、パピルス、粘土板、木簡、竹簡と、書物の歴史を辿っていくように本作りに挑戦していく姿は、読んでいてとても面白い。古代文明人にリスペクトな気持ちになりますね。
しかし、目指すところは紙を作り、本を作り、出版して、図書館を作って、司書になるというもの。
だけど、この世界で大衆が手に取れる本を作るなんて、市場をひっくり返すどころじゃない、国をも転覆させかねないことです。
この後もそう簡単にはいかないはず。
続きがとても気になります。
それにしても主人公の知識が凄い。
いわゆる女子力的な要素もかなりありますが、やっぱり図書館で様々な本を読んで、いろんな雑学が身についちゃってるんでしょうね。