そして中国の崩壊が始まる (マンガ入門シリーズ)

著者 :
  • 飛鳥新社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784870317406

感想・レビュー・書評

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  • 中国に対する興味が止まらない。

  • (2006/8/28)
     日本は,親米か,親中かってカンジで二元論的に動いていますが.

     こう,立て続けにアメリカと中国の本を読んで思ったのは.

    どっちもヒドイ(ところがある).

     まあ,どっちかといえば

    中国の方がヤバイ

    ってことでしょうか? 文化大革命では自国民を7000万人殺してしまっている国だとか.

    昔読んだ,ジャレドダイアモンドの銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 「銃・病原菌・鉄」.

    民族・国家の発展と,環境要因,技術発達について広範に議論した名著ですが,そこで近代中国の発展の遅れは「中国が多様性を持たないから」という指摘があった.

    本書「そして中国の崩壊が始まる」で指摘されていた,中華思想×共産主義×儒教という徹底した中央集権型の思想は,まさに伝統的な中国そのものなんだな,と思わされた.

    中華思想の視点から見ると,聖徳太子以来の日本が「いけすかない国」って言うのも納得できる.

    格差社会,格差社会といいますが,日本の格差社会はアメリカのそれに近づきつつあるという警鐘であり,比べたら未だマシのようです.

    もちろん,我々フリーター世代は団塊世代の年行くほど多く貰えた給与のバッファにパラサイトして生きている人口も多く,それが尽きたときには
    巨大な格差が明らかになりかねないのですが.(世代間格差)

  • 中国崩壊のシナリオは荒唐無稽というほどでもなく、それなりの説得力はある。儒教と共産主義(救済なき無神論と宗教否定)のマッチングによる近代中国の成立過程やその土台となる中華思想には殆ど知識がなかったのでその辺は参考になった。7年前の本だが基本的な状況は変わってないように思う(311で日本の原発政策が変更された事を除けばだが)。近い将来本当に崩壊するのかもしれないが、そうなったら世界中で混乱が起きるだろうし、結構厄介な事にはなるのだろう。一応の覚悟はしておく必要がある。
    井沢元彦は時々TV見る程度で、著作は初めてだったんだが、内容的には結構過激で驚いた。でもTVに出演できる程度の要領のよさはあるんだろうな。

  • マスコミが報道しない中国の実態の一幕をわかりやすく説明。平和ボケの日本人必読の書。

  • 中国の国家としての脆弱性を露わにすることを試みた意欲作。

    感想
    「ホンマでっか」、と度々思わされる内容です。

    本書の出版に関わった人達の身の安全が
    心配になってしまうくらいです。

    ネタ元が明らかになっていないので
    信憑性は疑しいものがありますが、
    (そもそも中国は一次情報獲得が困難なので仕方がありませんが)
    報道されない中国の現状を想像するのには
    大きな示唆が得られる本だと感じました。

    ジャスミン革命が中国にも一部波及したように、
    党・政府に対する国民の不信感が強まっているのは事実のようです。

    また、劉暁波氏がノーベル平和賞受賞したものの、
    中国はそれを認めなかったのは記憶に新しいところであり、
    党・政府はネット世論や人権活動家に神経質になっている様子が伺えます。

    90周年を迎えた中国共産党は、
    今後どうなるのでしょうか。

    最近は国内では震災と管政権のゴタゴタ、
    国外ではギリシャの信用問題で隠れてしまっていますが、
    近い将来の大きなリスクとして、
    北朝鮮の動向とともに注目すべきと感じました。


    私的メモっ得ポイント
    ・中国共産党の党員数は7000万人
    (中国の人口は13億人なので、割合はわずか5.4%)

    ・「中華思想」の土台の上に、
     「儒教」と「共産主義」が加わり、現在の特異な国家が形成された

    ・中国崩壊のシナリオ
     1.中国共産党の改革派や軍部のクーデター
     2.農民が現体制に反乱を起こす
     3.海外の中国人の蜂起

    ★★★= 60点以上 = I like it.

  • ・8/19 昨夜から一気に読了.漫画だしね.中国に関するマンガ入門シリーズの2冊目だけど、結構知ってることが多かった.それなりに他で知識を蓄えてるからだろう.大地の咆哮でも読んだからかも.本当にこれからどうなることか.

  • 歴史を通して中国という国の国民性、感情、本当の怖さを説く。
    国を見るときは、表面上の動き、ニュースにとらわれずで判断する必要があると思う。

  • 山間部に住む中国人の痛みが分かります。

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著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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