こころ (まんがで読破)

著者 :
  • イースト・プレス
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感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872578119

感想・レビュー・書評

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  • 人の人生は見世物じゃないんで。
    興味本位にほじくり返してもいいことないですよ。
    それを背負う覚悟も無いのに、知りたいなんて言えないです。
    簡単に「素晴らしい」なんて言われても、「それは何も知らないからですよね」と言いたくなってしまう。
    「素晴らしい」と思っている気持ちに嘘は無いことが分かっていたとしても、ね…。
    彼は先生の信用を背負いきれるのだろうか。

  • 原作よりも先に、こちらを読破。やたら目力の強い作画です。原作読んでいないので、なんとも言えないのですが、この目力が「こころ」という作品に合っているのではないかと思います。学生の頃、恋をしていた自分に読ませたい。『恋は罪悪ですよ』。ラストシーンが綺麗でした。

  • 人間のエゴイズムについて書いたこころの漫画版。
    人を裏切ると結局自分に返ってきてしまう。
    30分くらいで読み終わった。

  • 言わずもがな、友を裏切ったことによる罪悪を告白する本。
    「こころ」を読むのは、実20年以上ぶりだが(たしか、中学か高校の教科書で読んだ)、あらためて読み直しても、実に味わい深い。晩年の夏目漱石の最高傑作。夏目漱石は、何を思ってこの小説を書いたのだろうか?

    小学6年生の子供に読ませようと思って借りたのだが・・・まだ厳しいかな?

  • [墨田区図書館]

    ふとみた図書館のティーンズ本コーナーで見つけた、「まんがで読破」シリーズ。知る人ぞ知るで有名なシリーズのようだったけれど、これまで知らなかった!のでとりあえず息子が読みそうな「昆虫記(ファーブル)」と「動物記(シートン)」、続いて「おくの細道(松尾芭蕉)」と「銀河鉄道の夜(宮沢賢治)」、更に「十五少年漂流記(ヴェルヌ)」と「緋色の研究(コナン・ドイル)」と読ませ、「黒死館殺人事件」と「クリスマスキャロル(ディケンズ)」まで何とか読破。

    そろそろ絵本チックなものも少なくなり、思想文学的なものが残ってきたので、「吾輩は猫である」と「こころ」「明暗」を始め、墨田区に5冊所蔵されている夏目漱石シリーズを読ませてみようと画策。上手くいけば次はヴェルヌものか、多少物語化されているならダンテの新曲などに転んでみようか。

    「こころ」は中学レベルの国語でよく「明暗」と並んで問題にされる話。やはり漱石のようなわかりやすい文体から人物の複雑な心情を読み取るのは、問題として使いやすいんだろうなぁ。それに主人公の友人の名前をKとアルファベットで置いているのも当時としては先進的だったんじゃないかな?

  • 簡単に手に取れる夏目漱石という感じでした。
    難しい文章や長文が苦手な私には有難いものです。

    親友Kを裏切って静と結婚した先生。
    この先生の罪悪の気持ちを抱えて生き続けなければならないこと、
    この罪悪の気持ちは一生消えることは無いだろうなと。
    そして、『私』は先生の罪悪の気持ちを受け止めることができるのでしょうか。
    ずしん、と心に重くのしかかるお話でした。

  • マンガで読破シリーズを片っ端から読もうシリーズ。この「こころ」が「人間失格」「破戒」と一緒に最初に発刊されたうちの一冊。
    高校時代に原著を読んだはずですが、後期三部作で先生とKが出てくる暗い話としか記憶していなかった。
    「あさきゆめみし」完読してから読んだから、平安と明治の三角関係で悩む男女の違いも気になったり。
    「恋は罪悪ですよ」って言葉が響く。

  • 昔こころを読んで、読んだ気になっていたけど、内容が「Kが頸動脈を切った」っていうシャレしか覚えていなくて、漫画だったら簡単に思い出せそうと思い読んだ。

    絵は特別好きってことは無かったが、漫画で読めるのはありがたい。思い出そうと思ったら「こんな話だったのか!」ってところもあって、これは原作をも一度読む必要があるな、と思った。

  • 原作よりデフォルメが強いと思う箇所がいくらかあったけれど、入りとしては良さそう。
    また原作の方読み直そうかな。

  • 人間を信用せず、豊富な知識を持ちながら仕事にも就かず、
    美しい妻と隠居生活を送る「先生」には、人には言えない暗い過去があった。
    ある日、「先生」の不思議な魅力に惹かれていた「私」のもとに突然、一通の遺書が届く。
    遺書が物語る「先生」の壮絶な過去とは?
    日本文学史に輝く文豪・夏目漱石が人間のエゴイズムに迫った名作を漫画化。

    人生の目標を見失った大学生の「私」は鎌倉の海岸で「先生」に出会う
    「先生」を慕う「私」は人生の教訓を得たいと「先生」の過去を知りたがるようになる
    最初は拒絶していたものの、「先生」は意を決して「私」に伝える(その内容が作品の大半を占める)
    「先生」は昔、親友Kとの中でお嬢さん(静)をめぐる三角関係にあった。
    お嬢さんを手に入れるために親友を蹴落とした「先生」の罪悪感が消えない・・・

    明治が終わり、大正の御世に移行しようかという時代。
    帝大を卒業したものの人生の目的や生きがいも持てない青年が、先生と慕うある男の告白を聞く。

    親を亡くし、親戚に財産を掠め取られたことから
    人間不信に陥った過去の先生が上京して得た下宿先の母娘の愛情から人間らしい感情を取り戻した。
    若き先生は下宿先のお嬢さんにほのかな恋心を抱くようになる。
    だが、親切心から経済的逼迫にある親友を同じ下宿先に住まわせるようになったところ、
    親友もお嬢さんを好きになり2人は恋敵になってしまう。

    お嬢さんを親友に取られたくないという邪な欲望が溢れ出し、
    求道者の親友を精神的に追い詰めようと画策するようになってしまう。
    それは親友への裏切りに他ならなかった。
    自分は信じていた親戚に裏切られることの辛さを最もよく知っていたのに・・・・・・・。

    恋と友情を秤にかけねばならないことは現実でもあることだろう。
    両方を得たいと思うのが人情というものだが、そうは上手くはいかないのもまた現実。
    むしろ両方を失うことになるのかもしれない。

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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