- Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877289591
感想・レビュー・書評
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黒新堂冬樹の本の中ではこれが一番好き。くどすぎる文章、いい人が誰もいない世界観が一気に責めたてる。
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いつもの黒新堂さんお得意の闇金&ヤクザもの。
設定はベタやけど主人公『桐生』の深層は新堂さんにしては新しいんちゃうかな?と思いました。 -
さすが、テーマの好みは別として、こういうものを書くとすごい。舌なめずりしていそう。おもしろかった。
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イケメンが整形させられるとこが最強だった
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絶望に次ぐ絶望、いきつく果ては地獄。
ここまでむごい展開をよく描ききるなぁ、と思う。
でもそのスビード感はハンパなく、最後まで一気に読んでしまった。
自分とは縁のない世界と思うからこそ楽しめたのか。
でも改めて「借金は危険」と思う。 -
桐生の信念は金と権力が世の中を支配する、だ。
とにかく怖い。物語上の話だとしてもだ。
桐生に狙われた人達は、必ず人間的に欠落している部分があるにせよ、そうなって仕方ないとは、どうしても思えなかった。
また、圧倒的な人間描写がある。一見、過剰ともいえる人間描写だけれど、ちゃんとした意味がある。結果的にはいつの間にか、物語のなかで馴染んでいる。良くありがちな(僕だけかもしれないけれど)日を跨いで読んだ先に、登場人物を忘却してしまうという心配はほとんどなかった。張り詰めた空気の緩和剤、ブラックユーモアが飛び出してくるのも、面白味がある。これが結構好きだった。
極めつけはプロットだ。それぞれの人物が書いた絵、それが複雑に絡み合っていく様は、驚愕に値する。下手なエンターテイメントをはるかに凌駕する力があると感じた。
読書経験からすると、ノワール小説はスピード感溢れる文体と展開で、どんなに長編であっても長さを感じさせない。その魅力は、扱われる題材にも関係してくる。欠かせないのはバイオレンスや救いがない結末だろう。それが面白くなければ、薄っぺらな作品になる。
だが、本作は違う。ノワール小説の要素を取り入れ、かつ長さを感じさせない作品であることに違いはない。しかし、大きな違いは金融のノウハウを出し惜しみしていない点だ。それは、法律の境界線を明確にした上で、闇金の恐ろしさを伝えるための伏線にもなっている。正直、門外漢の自分でも勉強になった。 -
思わずうなりたくなる本。<br>
読み出したら止まらない、人間について深〜く考えさせられる作品。<br>
食後には見たくないです。<br>
オチが最高で。