夏井いつき、俳句を旅する

著者 :
  • 悟空出版
3.73
  • (2)
  • (4)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 64
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908117794

作品紹介・あらすじ

著者待望の俳句鑑賞集。
俳句を読み、理解することのたのしさを伝授!
四季折々に浮かんだ句を初心者も親しめる勘所を押さえた解説。
芭蕉、蕪村、一茶、山頭火、子規、芥川、万太郎らの名句から、今を生きる市井の俳人まで108句を収録。
まるでエッセイのような句評に、思わず“なるほど!”の数々!
本文オールカラー、挿画・和田治男、デザイン・朱猫堂。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • テレビの「プレバト!!」を見て知りました。
    愛媛は俳句が盛んだとか。
    正岡子規のふるさとですもんね。

    有名な俳人、現代の方、分け隔てなく解説を
    その解説もまるでエッセイを読むような

    ふーん、なるほど、なんて読みました。

    ちょっとつくってみようかな なんて

    ≪ 十七音 奥に広がる この世界 ≫

  • 「プレバト!!」は毎週視聴し、夏井いつきさんの書籍も何冊か読んでいます。

    季語とともに季節をたどり、俳句を鑑賞する本書。あらためて、四季というもののうつろい、日常の発見について考えました。
    私たちは我儘なもので、夏の盛りにはさっさと涼しくなってほしいなあと思い、寒くなったとたんに頼むから早く春がきてほしいと願ってしまいます。つねにないものねだりをしているようで、もったいないことをしているのかもしれません。今日の風、今日の花、今日の自分自身を観察し、鑑賞することがよい俳句を切り出すきっかけを生むのだと感じました。
    また、夏井先生の鑑賞の手際、筋道などが垣間見え、今後自力で俳句を鑑賞する際の手助けになると思います。
    以下は夏井先生の鑑賞文も含め、忘れずにいたいと感じた句です。

    ・椿落てきのふの雨をこぼしけり 与謝蕪村
    ・車椅子は置いていく白靴と杖を ぐでたまご
    ・鳥類に小さき頭骨日雷 加根兼光
    ・満月やアリクイの子の仁王立ち 幸の実
    ・をりとりてはらりとおもきすすきかな 飯田蛇笏
    ・あなたなる夜雨の葛のあなたかな 芝 不器男

    書き出したらキリがないですが、句そのものの良さに加えて、夏井先生の解釈を綴る言葉えらびもさすが、情景が美しくみえ、圧倒されます。
    ちなみに、「鳥類に~」の句が一番好きです。私は鳥が好きでたびたび飼育しています。この小さくて賢い生き物の、フカフカ、ときにチクチクする羽毛と薄い皮膚の下にたしかにある小さくささやかな頭骨に思いを馳せ、かなしくなってしまいます。ここまでは私にも想像できます。ここに季語「日雷」を置くことによって、どういう効果があるのか。
    夏井先生の言葉もいとおしく、何度読んでも涙が出ます。

    また、私は松尾芭蕉も好きなのですが、辞世の句になった一句についても触れられています。こちらもちょっと泣けてしまいました。

  • 20220611019

    俳句を味わうことは作ることと同じくらいの楽しみがあることが分かる。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

昭和32年生。松山市在住。俳句集団「いつき組」組長。俳都松山大使。「第8回俳壇賞」「第44回放送文化基金賞」「第72回日本放送協会放送文化賞」「第4回種田山頭火賞」受賞。著書に『超辛口先生の赤ペン俳句教室』『夏井いつきのおウチde俳句』、句集『伊月集 鶴』(小社刊)等多数。

「2023年 『おウチde俳句くらぶ 作品集 2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

夏井いつきの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×