- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784990404901
感想・レビュー・書評
-
毎日毎日嫌になるほどに延々と、粘着質的に続く文化的消費欲求の記録と、それに蝕まれつつ着実に私腹を肥やしているであろう中原昌也の赤裸々な日常は少し尊敬出来るのではないでしょうか。僕は宮﨑勤の部屋的な通俗的なイメージを勝手に想像せずには居られません。
なんだか正月に読みたくなる本である。しかも正月の部分を。(2011/1/11)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昨年に引き続き今年も2回目の昌也作業日誌。ひたすら鬱と散財とゴールデン街の日々に何故か勇気がわいてくる(と言ったら失礼だろうか)。少数派が生きづらく、資本主義にマイナー芸術が押しつぶされるこの日本で果敢に自分のやるべきことを貫き(時に嘆き)、風荒ぶ東京で彼は生きている。それだけで感動で、それが映画で、スプラッターで、ノイズで、アヴァンギャルドで、ルチオ・フルチで、リー・ペリーで、ヘア・スタイリスティックスなんだよな。僕にとっては退屈な人生に、豊穣な肥料を与えてくれたバイブルです。
-
これはたぶん読み終わらない気がするなー。仮に読み終わったとしてもなーんも記憶には残ってないだろうから、もういちど初見のように読み始めてしまいそうな気も。まあ、そこが良いとこなのだが。
-
小説家志望は、この日記を読むべきだろう。
人間くさく。
小説家くさい。
なにより、貧乏くさいのだ。
きっと作家になるということを本気で考えるきっかけになるだろう。
-
お買い物日記。だらだら読むのが正解。
-
数ヶ月前に「ニートピア2010」が出て読み終えたと思ったら、また中原昌也の新刊が出ているので買うしかない。
って、購入した「中原昌也作業日誌2004→2007」のほんのちょっと前に文藝春秋から「映画の頭脳破壊」って本も出てるんだよね。
その発刊ラッシュにおもわず発汗して、ちょっとむかついて「どんだけー」とか口走ってしまいそうなくらいに混乱した自分であるが、それなりに自分が経済破壊しているのを自覚ができる程度には意識を保ててたので、冷静と情熱の間で揺れてみて、結局「映画の頭脳破壊」は来月以降に買うことにした。
で、「中原昌也作業日誌2004→2007」なんだけど、日々のあれこれ(人と会った・CDを買った・映画を観た・DVDを買った・お金がないなどなど)が淡々とフラットにときたま怒りを交えながら綴られていて、ふつうに読み応えがあった。
自分が台風の日にタワレコにサインをもらいに行ったときのことも書かれてて、ボケ防止にも役立ちました。
あと青山真治「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」のロケのことも書かれていたので、突発的に青山真治作品が観たくて観たくて仕方がなくなりました。
そんな衝動を駆らせてくれたのでこの本を買ってほんとに良かったと思いました。