東京ゴッドファーザーズ [DVD]

監督 : 今敏 
出演 : 江守徹  梅垣義明  岡本綾  こおろぎさとみ 
  • ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
4.04
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  • (4)
本棚登録 : 1970
感想 : 345
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4547462008305

感想・レビュー・書評

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  • 御都合主義だが泣いた
     今敏監督のなかでは、「千年女優」なみにシナリオが通俗といへるが、一方でカタルシスはどの作品よりも超えてゐた。シナリオの起伏としては「パーフェクトブルー」や「パプリカ」のほうがおもしろかった。

     長所とも短所ともとらへられる、とにかく行きあたりばったりなのに、偶然が重なって進展する御都合主義のシナリオ。そのせいか、全体として安っぽいドラマの仕上がりである。ご都合主義すぎるが、いちおうそれなりに見られる。
     人物背景もありきたりで深くない。猫が帰ってこないだけで女子が父親を刺すなよ…… ヂヂイと言はれたくらゐでカッとなるなよ……とツッコミたくなる。それくらゐ単純である。
     作画はこまかい。しかし、今敏ふうの演出が今作でも光ってゐるわけではない。

     このアニメ映画でいちばんおもしろいのは、後半で赤ん坊の正体が明らかにになってからの捕物だ。さすがアクションはしっかりしてゐて、このひとは脚本よりやはり演出がうまいとわかった。
     そしてカタルシスは感動した。ひいきめに鼻につく通俗性よりも、このカタルシスは評価する。

  • 見ていて心地の良い映画。ストーリーも展開も良かった。

  • 家出娘とオカマ(作中まま)とオッサンのホームレストリオ。
    家族のように暮らす三人が、赤ちゃんを拾って起きる様々な出来事。
    年末の東京のお話。アニメにする意味があるのかというくらい、日本の社会を見事に描き、人間臭さがめいいっぱいあふれ出ている作品です。でも、これはぜったにアニメじゃないとダメだと思います。実写だったらこの作品のよさは出ないと思います。

    内容は文句なしに面白いです。見るなら作品と同じ年末に見るのがおすすめです。

  • ストーリー
    『PERFECT BLUE』『千年女優』の今敏監督による長編アニメーション第3作。クリスマスの夜、ゴミ捨て場で赤ん坊を見つけたのは、3人のホームレス―かつて競輪選手だったというギン、元ドラッグクイーンのハナ、そして家出少女のミユキ―だった。赤ん坊の母親探しをはじめた3人は、さまざまな事件に巻き込まれることに。やがて母親を見つけるのだが…。現代の東京を舞台に繰り広げられるドタバタ喜劇、いやむしろ“ドタバタ奇跡”と言うべき物語だ。
    東京の街をリアルに描き込みながらも、アニメらしい誇張表現を多用して、カジュアルな雰囲気の作品になった。めまぐるしく転がっていく状況の中に3人の過去への清算を巧みに織り込みながら進んでいく脚本(今敏と『カウボーイビバップ』の信本敬子の共作)が見事だ。音楽を担当するのが鈴木慶一とムーンライダーズの面々という人選はニヤリとさせられるところ。あたたかい余韻の残る佳作となっている。(安川正吾)

  • 新宿中央公園のホームレスさんたち結構よく見ていた(職場が側だった)のでかなりうっ…となりながら観た。
    いやしかし今敏監督、本当にエンターテナー。惜しまれる
    子供も親も、人を思うのは難しいが、不器用でもつながっていたいね

  • TVにて
    ホームレスの3人が赤ちゃんを拾って始まる悲喜劇.ぐるっと回ってドタバタ大円団.よくできた脚本で,面白かった.

  • すごいよかった…!

    2021/12/06
    めちゃくちゃいい

  • 2021/4/1 再見。

  • ずーっと寝かせたまま15年、ようやく観ました。ホームレス3人がゴミ捨て場で子赤ん坊を拾って、本当の親を探しにいく話。ご都合主義大いに結構。暖かくて素晴らしい話でした。登場人物は普通に見ればクズのような生き方ですが、その人達なりにやる気や勇気を振り絞る部分があり、それを観た時にこちらも感情を揺さぶられます。

    個人的には赤ん坊誘拐犯の彼氏が、誘拐犯の自殺を止めに来たところが好きです。主要人物ではありませんが笑

  • クリスマスの奇跡。

    上質な伏線が繋がって繋がって、エンジェルがたくさんの幸せな奇跡を起こすお話。本当に惜しい人を亡くした。この監督のアニメをもっと見たかった。

    ハナちゃんめっちゃ好き。長生きして欲しい。


    自称・元競輪選手のギンちゃん、元ドラァグ・クイーンのハナちゃん、家出少女のミユキ、三人は新宿の公園でホームレス生活を送っていた。クリスマスの晩、ハナちゃんの提案でゴミ捨て場にクリスマス・プレゼントを探しに出かけた三人は、赤ちゃんを拾う。赤ちゃんに「清子」と名付け、自分で育てると言い張るハナちゃんを説得し、三人は清子の実の親探しに出かける。

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著者プロフィール

今 敏(こん さとし)
1963年10月12日生まれ。北海道出身。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒。漫画家、アニメーション監督。大学在学中の1985年、ちばてつや賞を受賞し、漫画家としてデビュー。漫画作品としては『海帰線』、『ワールド・アパートメント・ホラー』、短編集『夢の化石 -今 敏全短篇』(以上 講談社・刊)、『OPUS』上・下巻、『セラフィム 2億6661万3336の翼』(以上 徳間書店/復刊ドットコム・刊)がある。
1990年以後、劇場用作品を中心に、美術設定やレイアウト担当としてアニメーションの世界でも活躍。1998年には、映画『パーフェクトブルー』で初監督。その後、2002年『千年女優』、2003年『東京ゴッドファーザーズ』、2006年『パプリカ』を発表し、世界各国の映画賞を受賞。また、2004年には、TVアニメ『妄想代理人』を、2007年には短編アニメ『オハヨウ』を制作。
2010年8月24日逝去。享年46歳。

「2023年 『今 敏 MANGA選集 3 海帰線 [ワイド版・生原稿ver.] KAIKISEN』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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