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- / ISBN・EAN: 4988013125261
感想・レビュー・書評
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素晴らしい映画でした。主演の二人も演技がとにかく素晴らしかったです。ここ数年見た邦画の中で一番良かったです。
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毎度のことながら、園子温作品は長尺なのにあっという間に終わってしまう。ヒミズも例のごとくあっという間だった。役者の演技とそれを最大限に引き出す演出と脚本。「愛のむきだし」から続く流れのある意味では集大成的意味合いも込められているのかもしれない。あらすじは敢えて省略。今作は全体通して、東日本大震災で傷を追った全ての人たちへ捧げられていた。あたしも被災者の一人として、いろいろ感じるものがあったし、胸が締め付けられるようなシーンもたくさんあった。メッセージ性の高い作品であることは間違いないけど、園子温流の遊びの演出は今作も健在。一番は“園子温オールスターズ”と言って良いくらいこれまでの園作品出演者がたくさん出ていること。吉高由里子など、ほぼカメオ出演なキャストもいるが、でんでんや吹越満は今回も主要キャストだった。そんな個性派揃いの中にあって、見劣りしないどころか息を飲むくらい鮮烈な演技を見せた主演の染谷将太は本当に凄かった。眼力と表情の演技、まさに魂の叫びな絶叫シーン。どれを取っても鳥肌物の演技力です。ヒロインの二階堂ふみも「愛のむきだし」の満島ひかりに匹敵する演技力。この作品はこの二人あっての映画だと思う。賛否分かれている実際の被災地の映像が差し込まれる演出は確かに多少クドい。そして震災の設定も必要ないと言えば必要ない。しかし、監督がこの作品で伝えたかったことは被災者含めた全ての人たちへの「生きろ!」というエールが全てだったんだと思う。生きることは簡単じゃない、けど人間は生きなきゃいけない。震災を経て、「生と死」がよりリアルになった今だからこそ、この作品の持つ価値や意味を強く感じれたのかもしれません。
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住田佑一(染谷将太)、15歳。彼の願いは“普通”の大人になること。
大きな夢を持たず、ただ誰にも迷惑をかけずに生きたいと考える住田は、実家の貸ボート屋に集う、震災で家を失くした大人たちと平凡な日常を送っていた。
茶沢景子(二階堂ふみ)、15歳。夢は、愛する人と守り守られ生きること。
他のクラスメートとは違い、大人びた雰囲気を持つ住田に恋い焦がれる彼女は、彼に猛アタックをかける。
疎ましがられながらも、住田との距離を縮めていけることに日々喜びを感じる茶沢。
しかし、そんな2人の日常は、ある日を境に思いもよらない方向に転がり始めていく。
借金を作り、蒸発していた住田の父(光石研)が戻ってきたのだ。
金の無心をしながら、住田を激しく殴りつける父親。
さらに、母親(渡辺真起子)もほどなく中年男と駆け落ち。住田は中学3年生にして天涯孤独の身となる。
そんな住田を必死で励ます茶沢。そして、彼女の気持ちが徐々に住田の心を解きほぐしつつあるとき、“事件”は起こった……。
“普通”の人生を全うすることを諦めた住田は、その日からの人生を“オマケ人生”と名付け、その目的を世の中の害悪となる“悪党”を見つけ出し、自らの手で殺すことと定める。
夢と希望を諦め、深い暗闇を歩き出した少年と、ただ愛だけを信じ続ける少女。
2人は、巨大な絶望を乗り越え、再び希望という名の光を見つけることができるのだろうか……。
古谷実の同名漫画を映画化。
染谷将太がろくでもない両親や偽善的な社会に絶望して立派な大人になることだけを考えている主人公・住田を熱演。
住田を崇拝し片思いして応援するが、自分を殺すための死刑台を作っている両親を憎んでいる茶沢を二階堂ふみが熱演。
窪塚洋介演じる一獲千金を狙うスリ、村上淳やでんでん演じるヤクザの取り立て屋など個性的なキャラクターのサブストーリーが絡んで、暴力と絶望に満ちた世界で生き抜こうとするむき出しの生命力を感じる暴力的なまでに過激な問題作です。 -
主演の二人若かりし頃の凄さを味わいたくて観ました。しかしやっぱり結局窪塚くんがかっこええのだなあ…。
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染谷くんの演技は凄い
ちゃんと助けてくれる人もいる
でも見ていてとてもしんどかった -
住田くん、異議なし!!!!の二階堂ふみがお気に入り
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おそらくこのタイミングで映画を撮るときに、東日本大震災を描くことが不可避だったのだとだと想像できるのですが、被災地でのロケ映像は圧倒的リアリティに比して、登場人物がリアリティのない行動と言動を繰り返すドラマとの食い合わせが良くなかったような気が。
まぁなんにしろ、底なしの沼に引きずり込まれるような不快なドラマには気が滅入ります。 -
2016/11/06
疲れた…こういう映画は最近の気分ではなかった。
でも二階堂ふみは、やはりすごい。 -
原作未読での感想。
これが稲中を描いた人とは思えないが、いろいろぶっ飛んでいるという点では共通点もある気がする。
単に中二病を極端にこじらせまくってる作品のような気もするし、「普通に生きることの難しさ」のような壮大なテーマのようにみえる。本当に不思議な作品。
結構ハードな内容で、あまりハードなものは得意ではないのに最後まで引き込まれたのは、二階堂ふみと染谷将太の迫真の演技があったからのようにおもう。