隠蔽捜査(新潮文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • Kindle Unlimitedにあったので読んでみた。
    主人公の竜崎が、初めは東大至上主義とエリートキャリア至上主義が徹底してて面白かったけど、やがて大真面目にノブレスオブリージュに基づいて動いているようなことに感心、後半は立派すぎて感動してしまった。
    キャラが立ってて、すっかり竜崎が好きになった。
    幼馴染の伊丹や妻、部下もみんな良いキャラだった。
    さすが人気シリーズの1作目、読みやすくて、とても面白かった。

  • サーと読めた。

  • このシリーズ好き。
    どこかの巻の後書きにもあったけれど、水戸黄門の警察官僚版というたとえにめちゃくちゃうなずける。

  • 警察庁の総務課長、マスコミ対応窓口。当初、暴力団がらみの殺人と思われた事件が、過去の少年犯罪の加害者に対する連続殺人と判明、しかも現役の警察関係者の関与が疑われる。

    ルールに従った正しい行動をとる、ということに対して、東大卒の真面目な堅物キャラクター、信念・成育歴・周囲との関係・家族のことなど、これまでかというくらい細かく丁寧に作りこまないとリアリティが出ないんだなと思いました。

  • Amazon prime reading。
    iOS読み上げで。十分理解できる。
    ひとつひとつの挙動の細かな描写が印象的。引き込まれる。続編を手に取りたくなりますね(笑)。

  • kindleで無料だったのでダウンロード。

    今まで警察関係の小説にはまったことはなかったけど、タダだしいいか、と思った。
    でも、しっかり楽しめた。

    深く刺さるというよりは、純粋にエンタテイメントとして楽しんだ。

    主人公が仕事に向かう際の姿勢に共感したところも大きいのだと思う。

  • 警察庁のキャリアが身内の事件に悪戦苦闘する話。警察そのもののシステムをあまり知らなかったので、凄く勉強になった。それから人間味が無くある種冷酷とも言える竜崎と、明るく人間臭い伊丹の対称的な性格の二人のやり取りや、お互いの幼い頃の誤解からの和解なども交えた話がとても面白かった。

  • Prime Readingの対象だったので、『同期』のあとに読んでみました。
    東大卒の警察官僚、竜崎伸也、46歳。こんなクソ真面目な変人がいたっていいじゃない!こんな脇役にいそうなキャラクターが主役だっていいじゃない!
    こんなに国のために考えてくれる官僚なんて。
    なんだかんだで同期や家族も気になるんだよね。
    登場人物がキャリアばっかりなので、本作にも『同期』にも登場した捜査一課長がかわいく感じました。『同期』だともっと存在感があるんですけどね。
    警察小説なのに、捜査自体をあまり描かない。でも面白い。不思議な小説でした。
    機会があれば続編も読んでみたい。

  • 主人公が変人。普通エリート中のエリートとかだったら家庭内で発覚した息子の不祥事なんて、先ずは隠蔽を考えるだろうに。警察で起きた不祥事も唯一発表を唱えた人物。ただの正義感ではなく、どれが被害を最小限に留める事が出来るかという危機管理からくるもの。一人で先手先手を打つ姿は最早ロボットじみていて少し笑える。
    周囲には扱い辛く疎まれそうにも思えるけれど一貫して冷静に善処してきたことで、同期に上司や部下、家族から信頼されていることが分かる結末で良かった。

  • 竜崎伸也は、警察官僚である。

    現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。

    その朴念仁ぶりに、周囲は“変人”という称号を与えた。

    だが彼はこう考えていた。

    エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。

    私はそれに従って生きているにすぎない、と。

    組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決してゆく。

    警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作。





    これは、以降シリーズ化されていくことになるようで、

    その始まりの一書と言うことになりますが、

    実に面白かった。



    まともに正直に仕事している物が「変人」と呼ばれる。

    それが官僚の世界なのなら、根底から刷新してほしいものだ。



    この主役の竜崎伸也のように、本来官僚とはかくあるべき。

    いや官僚だけじゃなく、政治家も公務員もこうあるべきなのだと思う。

    国や地域に貢献するために、特別な権限を与えられているのだから。

    私利私欲を考えるからおかしくなる。





    警察小説では横山秀夫も好きだが、

    これはまた違ったアプローチの仕方でした。

    後半になるに従ってどんどん面白くなる本です。

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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