変身 [Kindle]

  • 2012年9月14日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 意外に後味悪い話ですよね。

  • 青空文庫から。中学の頃に読みかけて、途中でだれてやめた記憶が有るのを再読。ちくまの1960年の翻訳物。
    内容については、変身が起こった時のファーストコンタクト、理解と共存、収束(終息)という3部構成になっている。あとはどう解釈して読むかが重要だ。今回はSFにおける思考実験の一つとして読んでみたら、すんなり読めた。むしろ、変身した意味合いだの時代背景を理解しようとすると、まったくもって苦行なのではないかと思う。
    古い作品で、言葉遣いが若干ややこしかったり、会話には改行を入れず、畳み掛けるようにバラバラの内容が語られたりと、引っかかるかもしれないが、特にSFが好きな人には一度は読んで欲しい作品である。

    余談。
    結論から言うと、「マンガで読むべきでない作品」である。

    訳語に引っ張られて、イモムシ(幼虫)だったりカブトムシとして描写される事が多い作品だが、「毒虫」「たくさんの足」「横になれない」ということで、ムカデのようなものなのかなというイメージであった。これは読む人によって異なるであろう。

    その部分も含め、ビジュアライズされた状態で読むのは、全くおすすめできない作品の一つである。

  • 今まで勝手にグロが出てくると思い込んで避けてました。 ごめんなさい。

  • 虫になってから色々なものが失われていく。
    そんな主人公がひどく哀れだった。

    改めてもう一度読みたいと思う。

  • 最初に読んだのは中学のころで実家の書斎にあった角川100選文庫で。人間が巨大な虫に変わるなんて、随分気持ち悪い物語を考える人がいるものだと当時は思った。その後、高校の時にもなんどか読んで、大人になってから映画化されたものをDVDで一度見ました。

  • 朝起きたら突然「虫」に変身していたら。
    カフカの異色だが代表的な作品。
    何度目かの再読だが、そのたびにどういうストーリーだったか忘れる(笑)。
    セールスマンとして働いて家族を養っているグレゴール・ザムザは、ある朝起きると自分が巨大な虫になっていることを発見する。
    グレゴールの様子を見に来た支配人はその姿を見て逃げ出し、家族もグレゴールを恐ろしく感じていた。
    父親は失業者、母親は喘息持ちで、妹はまだ17歳。誰も働いて金を稼ぐことができない。
    しかし、主たる稼ぎ手のグレゴールが虫になってしまったことで、彼らはそれぞれに糊口をしのぐために精を出すのであった。
    グレゴールが支えていた暮らしが根本から覆り、やがて限界を迎える家族の行く末は……。グレゴールの変身が家族にもたらしたものとは……。

  • 翻訳がわかりにくいのは自分の理解力が足りないからか、そもそもがそういう作品なのか、
    それでも面白くちょうどいい長さでした。

  • 多分40年ぶりくらいの再読。

    最初の方は覚えてたけど、途中からは全く覚えていなくて、こんな話だったかなあ。

    最後がちょっと印象的でした。

  • グレゴールが通常と違うのに仕事に行こうとしてるのは悲しかった。支配人が見て去ってしまったということは仕事は無くなったというのに理解してないようだった。家族がそれぞれグレゴールの面倒を見たり、仕事をしたり、するのは良かったけど大きい虫が存在してることは何よりも耐え難かったと思う。でも同居人を3人も連れてくるのは強い。最後は虫として死んだグレゴールに何も感情を抱かないのが虫になってしまった証拠だなと思った

  • あまりにも有名で、なのにそのあらすじを聞いてとっつきにくさを感じて読んでいなかった。でもやっぱり自分で読んでみないとその中身は分からないものだと思った。
    寝ている間に巨大な毒虫に変身してしまったその悲劇も意外にすんなり受け入れられたし、その後、徐々に家族の言動にフォーカスが当たっていくところが自然で、するすると読めた。
    虫になるその瞬間までは親孝行で妹想いの、よき息子でよき兄だったはずなのに、いざ状況が変化してみると、それらが家族にどんな影響を与えていたかが表れてきて、複雑な気持ちになった。
    どんなメッセージが込められているのかは分からないけれど、グレゴールの孤独な死に対して家族の前向きなラストは身にこたえる。大黒柱が急にお荷物と化してしまうのはどの家庭でもあり得ることではあるので……
    それでも人は前を向いて生きていく必要があるし、このままではいけないと切り替える勇気がなくてはやっていけない。本当に虚しくてつらい気持ちが残る作品だった。

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著者プロフィール

1883年プラハ生まれのユダヤ人。カフカとはチェコ語でカラスの意味。生涯を一役人としてすごし、一部を除きその作品は死後発表された。1924年没。

「2022年 『変身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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