- Amazon.co.jp ・電子書籍 (260ページ)
感想・レビュー・書評
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それで、急いで買った一冊。
日記でもつけていたのだろうか、幼少期の自分の心理、見た風景が生き生きと描かれていて、自分もソビエト時代のプラハで学生生活を送っているかのような錯覚におちいった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
母が米原さんの本はおもしろいと言っていたけど、たしかに面白かった。
異文化とのふれあい、人と人との繋がりが瑞々しく描かれている印象。こういう体験を子供のころにできたら人生変わるだろうなと感じたし、だからこそ子供に読ませてみたい本でもあります。 -
故国から離れるほど、愛国心は強まる。
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昔のプラハや東欧の激動の状況がわかるし、とっても面白かった。やっぱり犬養道子さんの本と印象が重なるんだよな~。
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米原万里さん、Kindleで何気なく検索していて評価が高くすぐに読む気になって、読了。
1960年代の東欧中欧。
プラハのソビエト学校時代を共に過ごした日々と大人になってから再開するマリと3人の友人。
時代や国、民族、宗教、親の思想などなど、生まれて背負ったものがあまりにも大きく、翻弄される彼女たち。
日本で生まれ育った我々には到底知ることも経験することもないお話を、ぐわっと引き込まれる米原さんの文章で、あっと言う間に読み終えました。
米原さんは、すでにお亡くなりになってるのですね。。。今頃知って残念に思いながら、すべてのご著書を読もうと決めました。 -
Kindleで好評のようだったので読んでみた~~っ!
すっごい政治的背景なお話で結構面食らったわ。
もっと素朴な感じのドラマかと思ってたのに。。。
著者の米原万里さんが、昔、共産主義の活動をしてプラハに住んでた頃に友達になった女の子3人のなれそめと、30年後に危険な情勢の中、彼女らを探し求めて再会する話。
すーーーごい共産主義の思想が書かれてて、そういうことに疎い私はかなりひいた。
まるで教科書を読んでるような感じ。かなり読んでて苦痛だったんだけど、お友達やその家族との絡みはとても面白かった。
子供の時から、親の政治的活動のためにいろんな国を移住させられ、いろんな国の言葉を話、共産主義という思想を幼いながらも理解して生きてる様は、私にはとても衝撃的で、同じ地球にいてもそうやって生きてきた人がいるとは子供の頃なんて思ってもいなかったし、今になってやっとわかった。
私はアメリカに住むようになって、今までラッキーなことに人種差別されたことないけど、昔の共産主義国では他国の人を差別するのは当たり前だったんだね。
ほんと、今のこの世の中に生まれててよかった。
いや~~、しかし、みんな頭良すぎ。
何か国語も話して、政治のこともわかって、医者になったり通訳になったり。。。どんな頭してるんだ!! -
第33回 大宅壮一ノンフィクション賞受賞
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著者が存命の頃からいつか読みたいと思っていた本なので、期待値がかなり高かった。
それと比しての評価ではあるものの、激動の時代に共産圏に暮らした本人の記録という意味では貴重だし、緊迫した空気感が文章からよく伝わってきた。
著者は当時子どもだったということもあり、良い意味でも反対の意味でも視点が低く、断片的。
大局的な歴史の流れが添えられていると、さらに対比されてよかったかも。 -
彼女の最高傑作かも知れない。
時々左派知識人っぽさが臭うが言っている事は間違いではない。
早すぎる死を惜しむ。 -
冷戦時代にプラハのソ連系インターナショナルスクールに通った著者とクラスメイト、冷戦終結とソ連崩壊を経たその後のお話。
それぞれのクラスメイトの波瀾万丈な人生と著者との交流に、ドキドキしたり感動したり。
大きな歴史の流れと普通の人々の生活の絡み合いが、とてもドラマチックに感じられました。
嘘つき(本当は嘘つきというより無邪気な共産主義者みたいなものだと思うのだが)のアーニャの人生が、共産主義国家の真実を一番如実に語っているような気がしました。