おおかみこどもの雨と雪 BD(本編1枚+特典ディスク1枚) [Blu-ray]

監督 : 細田守 
出演 : 宮崎あおい  大沢たかお  菅原文太  黒木華 
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988021712422

感想・レビュー・書評

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  • やっと見ました。

    公開されていた時に、機会がなくてみられなかったのだけれど、DVDで見て、ある意味「映画館に見に行かなくてよかった」と思いました。理由は、うっかり泣いちゃうから。家で1人で見ていたら、人目や化粧くずれを気にせず泣けるもん(笑)。

    子育ての物語でもあるし、子供の成長の話でもあるけれど、私が感じたのは、人はそれぞれの道を見つけられるはずだ、ってこと。雪ちゃん、雨くんの生き方は、人間とおおかみという究極の2つの選択だったけれど、お父さんであるおおかみも、お母さんとして2人の子供を育てたハナも、それぞれの生き方を見つけた。障害はあるかもしれないけれど、きっと道はある、みたいな。時にはそれは、他人が思い望む道ではないかもしれないけれど…。

    映像も綺麗。




    ひとつ書き忘れ。
    見ながらやはり気になってしまいました。宮崎あおいさんの声。
    ハナ役として、演技は悪くなかったし、合っていたように思う。
    けれど、映画を見ている時に、何度も彼女の顔が思い浮かんでしまった。その度に、今まで入り込んでいた映像の世界から、ふと現実世界に戻される感覚があったのが残念。

    声優さんの記号化された「お母さんの声」というのを嫌っての女優起用なのかもしれないけれど、物語を純粋に伝えるには、リアルな俳優の顔を思い起こさせる声の起用はやっぱり好きになれないなぁ…と、あくまでも個人的感想だけどね。

  • すべての親子にオススメしたい一作。

    好奇心旺盛、元気いっぱいに育った姉の「雪」は、小学校に入ったことを契機に、人間の女の子としての自我に目覚める。その一方、自分の中に眠る狼の血に嫌悪感を抱くようになる。
    姉と正反対の性格で、小さい頃は弱く引っ込み思案だった弟の「雨」は、田舎に引っ越したある日、川で見かけた鳥を狩ったのを機に、狼としての生き方に目覚める。
    人間の母親「花」は、狼と人間の間で揺れる二人のこども達の行く末を見守りながらも、狼としての生き方(育て方)がわからず日々悩む。

    雪の女の子らしい葛藤も非常に共感出来るが、やはり胸に刺さるのは、急に大人になってしまう弟・雨の変化。
    幼少期は雪の方がお転婆で目立っているのだが、突然、雨に自我が芽生え、どんどん成長し、独り立ちしてしまうのだ。どうしても姉に意識が行ってしまう分、弟が何を思い、何故狼の自我に芽生えたのか、本当、突然過ぎて衝撃を受ける(幼少期の弟のエピソードは川で溺れる事件まで希薄であり、これはわざとなんだろうなあと思う。妹弟ってそうゆう感じだよね…)
    いつもお母さんの陰に隠れていた雨の姿はそこにはもうなく、森の中で狼として生きる喜びを嬉々として母に語る。自分の世界、価値観を見出したことははなも望み、喜ぶべきことだが、急な変化に、不安と寂しさが襲う。
    「もう森には行かないで」と悲痛に訴える母を思い、一時は森へ行くことをやめる雨だが、自分の中に芽生えた狼としての自我は否定出来ない。

    ラスト、嵐の中森に雨を探しに行って滑落してしまった花を助けた雨は、母を人目につく所まで運び、黙って立ち去ろうとする。
    目を開けた花は息子の後ろ姿に「まだ何もしてあげられてないのに!」と叫ぶ。一瞬躊躇しながらも、雨は森の中へ掛けて行き、頂から遠吠えをする。不安と寂しさに泣く花は、それを聞いて、「しっかり生きて!」と笑顔を見せる。

    雨は小さい頃、おおかみの出てくる絵本を読んで、「おおかみはどうしていつも悪者なの?みんなに嫌われるの?」と涙する。花は、「お母さんはおおかみが好き。お母さんだけはいつもおおかみの味方」という。ちょっとしたシーンなので忘れかけるが、もしかしたら、雨の中に強く残った記憶だったのかも知れない。雨も一人森の中で狼として生きることは寂しかったかも知れない。それでも自分の道からぶれなかったのは、小さい頃、ずっとおおかみ(=自分)の味方と言ってくれた花の言葉が生きていたからかも知れない。

    こどもを育てることは、自分も色んな障害、選択を越えて行くこと。大人だと、こどもたちを守る立場だと思っていた自分の至らなさ、弱さを痛感させられること…なのかな。
    それでも、立派に育った雨と雪を見て、最後は笑顔で見送れる、花は立派なお母さんだと思った。

    父親であるおおかみおことはこども達がまだ小さい頃に不慮の事故?で亡くなってしまうので、父親観点からの描写はない。
    でも、本作を見て、“父親”たちも何か響くことが多いにあると思う。

    是非、恋人夫婦、そして、親子でも見て欲しい。

  • 泣いた。親ってすごい。

  • BDで鑑賞。物語のシュールさを違和感に感じさせない映像の美しさ、そして、オチの明快さ。明確なメッセージ性は見ていて心地良い。

  • 細田守 監督の前回の「サマーウォーズ」後半が気に入らなかったが、過去のジブリ作品を連想する田舎の心温まる話。

  • 優しい優しい“お母さん”の御伽話。

  • 細田さんの作品はどれも大好きで、期待して見ました。

    少し、設定に強引なところがあったような気がします。
    でも、とても絵は綺麗で、セリフは少ないのに伝わってくるものがありました。
    花はとても強い。
    花を見てると、考えすぎることはよくないのかなと感じました。
    そして、子供を育てる難しさと、親の子供への愛情の深さを感じました。

  • 映像が綺麗だしストーリーもちゃんと展開しているのだが、どこか作り物っぽい感じがした。主人公が3人いる感じになってしまって感情移入がしづらかったのかな。お母さん目線だと子供達は結局勝手に成長してしまって、こども目線だとちょっと物足りない。

  • 細野さん作品。この作品のウリは、なんといっても描写の美しさだろうと思う。
    また、台詞がない部分でも訴えかけてくる部分が多い(むしろ、そちらの方が多いかもしれない)。ストーリーを追っていくことはもちろんだが、この2つが合わさった無言の部分に様々な表現が含まれているのではないだろうか。
    設定的にファンタジーが入っているので少し戸惑うかもしれないが、飽きることなく、楽しんでみることが出来ると思う。
    どんな人にもお勧めできる映画だと思います。

  • 時かけ、サマウォときて細田守監督最新作。どちらの作品も好きなのできっと面白いだろうと思ったらその通りだった。おおかみと人間とのハーフの子供達を育てる母の奮闘記といったところだろうか。ちゃんと父親との出会いから、おおかみと生きるか人間と生きるかのテーマまで描いておりとても満足出来た。いやしかし母親は凄いね、本当。TVのダッシュ村っぽいシーンが特に好き♪

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著者プロフィール

1967年富山県生まれ。91年東映動画(現・東映アニメーション)入社。アニメーターおよび演出として活躍後、フリーに。『時をかける少女』(2006年)、『サマーウォーズ』(09年)を監督し、国内外で注目を集める。11年には自身のアニメーション映画制作会社「スタジオ地図」を設立。監督・脚本・原作を務めた『おおかみこどもの雨と雪』(12年)、『バケモノの子』(15年)はいずれも大ヒットとなり、『未来のミライ』(18年)ではアニー賞を受賞、米国アカデミー賞長編アニメーション部門にもノミネートされ世界中で注目を集めた

「2021年 『角川アニメ絵本 竜とそばかすの姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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