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- / ISBN・EAN: 4907953063402
感想・レビュー・書評
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10歳で孤児となった少女・花(二階堂ふみ)。彼女を引き取ることになった遠縁の男・淳悟(浅野忠信)。孤独だったふたりは、北海道紋別の田舎町で寄り添うように暮らしていた。
6年後。冬のオホーツク海、流水の上で殺人事件が起こる。
桜庭一樹の同名小説の映画化。
暗い北の海から逃げるように出ていく淳悟と花は、互いに深い喪失と、ふたりだけの濃厚な秘密を抱えていた。「この人しかいないという信仰めいた確信」を持った強い絆で結ばれている淳吾と花。
マメで優しいかと思えば、思いがけないいじわるな面もある淳吾を軽妙に絶妙に演じた浅野忠信、言い表せない愛おしさと離れたい気持ちに引き裂かれながら淳吾から離れられない花を演じた子猫のような二階堂ふみ、2人の禁断の愛と恵まれない出自から家族を持って愛したいと願う淳吾の孤独や健気に淳吾を愛し抜き浅野忠信との愛のためなら殺人も辞さない花のモラルを超えた濃密な愛を、淳吾の恋人の小町や地元の名士の目線も交えて描き(流氷の上での二階堂ふみと二階堂ふみを浅野忠信から引き離そうとする藤竜也のやり取りのサスペンスが秀逸)、濃密な愛を描いた傑作サスペンス映画です。
あどけない女子高生の中に、淳吾に対する独占欲や濃密な愛を演じた二階堂ふみ、素敵でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
原作は昔々に既読で、大筋と、でも原作は時系列が逆だったよなということしか覚えていないので粛々と観ました。
順列にしたことで、どうして淳悟と花があれほどまでお互いだけになったのかがあまり感じられないな…と思ってしまいました。ちょっとすっ飛んでる?と。
でも花に感じる、無邪気さと妖艷さはさすが二階堂ふみさんでした。学生時代はイメージぴったりだったなぁ。大人になってからは…でも、影のあるいい女でした。
淳悟の浅野忠信さんもわかる。。
北海道の流氷って、あんなにキイキイ鳴ってるのですね。世界観が見られて良かったです。
「俺はお前のものだ」「あれは私の全部だ」
「父親になりたかった」「家族になりたかったんですよね」
どこで間違ったのか。許される事ではないです。
でも、ふたりにはきっとお互いしかいないのだろうと思いました。離れようとしても、離れることはないんだろうな。
閉じられた頽廃的な物語で好きでした。
淳悟と花が睦みあってるときに血塗れになっていくところで「ギリギリ歯軋りレッツゴー♪」と脳内で流れてきて…もう!となりました。。 -
静かにゾクっとする映画だった
ゾクゾクしたのは深い積雪とギシギシ鳴く流氷の真っ白な景色の寒さのせいかもしれない
無邪気そうに笑いながらオンナの顔をみせる二階堂ふみにゾクっとした
浅野忠信が独占したいほどの良い男なのかはともかく、放ってはおけない気持ちにはなった
頑さと危うさ
心理描写を表現する編集がすごいと思った -
ふみさんやばいな。情緒がすこし不安定になった。雪景色と流氷にとらわれそうになる。
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ろくでなし男の、赤くてドロドロの映画。
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赤いマフラー、赤い傘、赤い血…
白い流氷。
キモチワルイ世界だった。
二階堂ふみのベッタリした粘液のような存在。
浅野忠信の変人さは昔よく見た出演作で見ていたが、それがさらに濃厚になっていた。
二人が組み合わさり、ドロッドロのヘドロ。
後味が非常に悪い。
生理的にぐったりきた。
すばらしかった。 -
ストーリーだけでなく役者さんの演技がすごくよかったです。とくに中学生から大人の女性を演じきった二階堂ふみさんが抜群によかったです。
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原作をベースに若干テーマを変え、スタイリッシュに閉鎖的な、永遠にも思える愛を描いている。
映像化すると現実感が、、って思ってたけど、二階堂ふみが怪演していて、本作の世界を現実に成り立たせていた。