- Amazon.co.jp ・電子書籍 (156ページ)
感想・レビュー・書評
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とにかくつらい。
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あまりにも重いテーマで、簡単にはコメントは書けない。でも、『「貧乏と貧困とは違う」という言葉はとても重たい。』というのはそのとおりだし、『社会の底が抜けてしまう』という感じもそのとおりだ。
僕らは、「共感」が一つのキーワードだとはおもっているけど、ほんとに僕らが彼女らに共感できるかというと、それもわからない。では僕らは何をすればいいのか。宙ぶらりんだ。 -
貧困に喘ぐ女性にも色々なパターンがあるということは、結構見逃されがちなので、そこを丁寧に分析しようとしたという意味で価値ある本だと思う。
こと、セックスワーカーとなると関わりのない人は、考えるのが面倒だし、そもそも考える価値がないと思ってるから、思考停止に陥りステレオタイプに捉えがちだ。
けれども、当然様々な事情でその仕事している人がいることや、様々な形態のサービスを提供している人がいることは心に留め置いた方が生産的に話ができると思う。 -
「貧困」の定義は色々あるだろうが、基本的には「お金がない」「収入がない」ということだろう。しかし本書で取り上げられている最貧困女子は「お金を得る能力が根本的に欠けている」という状態だ。そういう人が女性であればセックスワーカーになるのは古今東西同じパターンであろう。
同じパターンとは言いながら、具体的にどの様な経緯で彼女たちがそうなっていったのかきちんと調査した事例は少ないのではないか。その理由もまた本書で指摘されている。すなわち、彼女たちは取材に答えることもまともにできない(だから普通の仕事が成り立たない)し、その周囲の人々もいわゆる裏稼業であり、役所の調査にはなじまない世界だからだ。
ハッピーエンドになることは到底望めない彼女たちの人生を少しでも救うために、誰に何ができるのか。著者はいくつかの提言を述べているが、そうそうなんとかなるようには思えない。恐らく著者自身も感じているのだろう。ただ絶望だけが残る。 -
経営側からすれば、病んだ男子と女子が惹かれ合い、そこで「会えるのは基本的に店」という縛りだけつけておけば、自動的に店に金が落ちるシステムでもあり、いわばこれがホストの経営
読んだ記録だけ残したいと思います。何を書いても薄っぺらくなりそうなので。 -
とりあえず貧困女子がいるらしいことがわかる。そして貧困女子の暮らしが少しわかる。
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読むと割と胸糞悪くなります。
世の中には馬鹿でどうしようもない人がいるってことがわかります。どうしてそこでそれを選ぶのかと問い詰めたくなります。
馬鹿だから最悪の選択をして、性格が悪くて助ける人がいなくて、公的援助からも逃げ出し、ブスだから性産業ですら需要がない。
救いがなくて読むと気が滅入ります。
彼女達に非が無いわけじゃない。でも彼女達だけのせいでもない。公的援助から逃げ出すのは彼女達だけに問題があるわけじゃない。
貧困女子は気が滅入る問題です。でも放置すれば無くなるわけもなく、社会が劣化し続ければ一番ワリを食うのは一般庶民ですからね。なんとかしなきゃ、なんとかなるのかな? -
貧困のためセックスワーカーとして生きている女性について書かれています。同じ風俗業の中でも、そこにいる事情というものは違っていて、貧困のため(金銭的にも地縁的にも)、また他の方法を知らないために、そこに居るほかない状態。なぜそうなのかについて、私たちが表面的に見ているだけで感じていることとは違う点について、著者なりに「分かってほしい」という想いで書かれていると思います。
そこで働かざるを得ない女性は、確かにそこでしか生きられない状態にあります。しかしそれは良いことではもちろんありません。それをどのようにして修正していくべきか。著者もその困難さについて非常にマイナスの意識を持たれています。せめてその現状について正確に知って欲しい、まずそこからという想いが伝わってきます。
道で倒れている人が居たら、手を差し伸べるでしょうが、その人が睨みつけてきたら助けないでしょう。助けられない人には何らかの理由があります。だから助けないというにはあまりにも多くの、そのような人がいるということ。これは、この貧困は風俗業の世界だけではなく、他にもあると思います。身近で言えば、私たちの職場でも、周囲になじめない、問題のある従業員など、すぐに思い当ります。それを本人の問題と切り捨てることに、ちょっとした疑問を持たないといけないということを感じました。