面白くて眠れなくなる社会学 [Kindle]

著者 :
  • PHP研究所
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感想・レビュー・書評

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  • 中学生・高校生向けに書かれた社会学の本。

    「社会学の特徴はなにか。それは、社会学のなかみが、人間が社会を生きることと、すっかり重なっていることです」

    人々が集まって社会ができる。社会にはどんなルールがあって、どんな問題があるのか。非常に優しく、網羅的に書かれていてとても勉強になりました。これだけの話題が、簡潔に、読みやすく、まとめて書かれているなんて、なんて素晴らしい本なんでしょう。学生の頃に読みたかった。

    言語、貨幣、資本主義、戦争、家族、正義、自由、宗教、死、職業、幸福…。

    すでにずいぶんな大人になった私ですが、いろいろな書籍や経験で、それぞれの話題についてはだいたいわかっているつもりだったけれど、いろいろと気づきがありました。

  • 社会学とはどんな学問か?ということを丁寧にわかりやすい言葉で解説してあるいい本でした。
    社会の仕組みを知ることは、自分の生き方を決めるヒントになると思いました。
    参考になりましたー!

  • kindle unlimited より。社会学とは。こんなにも生きるために必要なことの基礎の骨組みをしっかり理解できた本は初めてでした。中高生向けに書かれたものだけあり、読みやすくわかりやすく、でも一つ一つが深いです。
    資本主義社会、法律、宗教、結婚、戦争、言語、財産、職業、家族、幸福、死、など。なぜそうなっているのか。言われてみればこれまで考えたこともなかったような素朴だけど難しい疑問が残る話を社会の構造的に人権的に、平等に収まるようにこうなっている、という話が学べます。
    読んでいて一つ『ああそうだなあ』と思ったことは人間は『死』があると認識できるからこそ、死も生き方の延長として生きることがクリエイティブになるというところでした。死に向かっていることをわかっているから『今』をどう生きるのか考えるのが人間である。
    多くの本や読み物の多数は書く側の主観で論破されているような偏ったものが多い中で、特に今はインターネットで自分にとって都合の良い記事ばかりが勝手に出てくるような状況にあって、私を含む現代の人は考え方が極端になりすぎる危険性が今はあると思います。その中で、とてもニュートラルに社会や人生とは基本はこういうことだよという足場を示してくれる数少ない貴重な学びの本だと思います。折に触れて再読していきたいです。

  • 社会学の本から、著者が納得した言葉だけを集めて磨き一から築いた社会学に基づいた本とのことで、それを聞いて読むとなるほど、そういう雰囲気あるなぁと思える内容です。

    全然見当違いかもしれないですが、本から受け取った部品で作った自分のモデルで、うまいこと実社会を解釈できると面白いものなのです。

    多くは私自身も考えたことがあったり、どこかで目にしたことのある内容ではありますが、これを自分で部品から組み立ててこの規模の本に仕上げているというのは素直に感心します。

  • 社会学ってめちゃくちゃ範囲が広いのね。
    身近な話が多いから面白い。
    でも著者の歴史観や思想は私とは合わない。

  • 為になるとかではなかったけど、面白かった。

  • 触れてる内容が幅広いなぁ。「これは生物学の分野じゃない?」「これは哲学でアプローチした方がいい問題なんじゃない?」みたいな気持ちになるものがある。でもそういう風に比較出来るのが面白い。
    でも節々にある、人間にしか言語はない、とか、人間にしか「家族」の概念がない、みたいな言い切りは全然わからない。どういうこと? 言語も家族概念も、動物にもあるんじゃないかな。
    悪罵の「たわけ」は「田分け」から、労働者階級的な意味の「プロレタリア」は奴隷の階級から、というのは学びだった。あとインドのカースト制はヨーロッパの奴隷制よりも優れていたから今なお残ってる、とか。なるほど…。


    ⚫︎あらすじ

    なぜ社会はこんなふうに成立しているのか?
    社会学は、社会をまるごと考察します。人間が社会を生きていくとき誰もがぶつかる問題を、残らず正面から受け止めます。社会を生きる人間の真実のすがたの、いちばん深いところまで考えて、科学と、科学でない世界の境界ぎりぎりのところを、科学の側から考えていきます。
    その昔、社会学の教科書を、ひと通り読みました。私には使えない言葉が並んでいました。そこで、そういう言葉を使うのはやめ、自分で納得した言葉だけを集めて磨き、自分の社会学をいちから築くことにしました。この本にまとめてあるのは、そうした私の遅々とした歩みの、足跡のようなものです。世界でたった一冊しかない(かもしれない)、これから社会に旅立つ若い人びとのための手引き書です(本書の「はじめに」より)。

    ○本書の目次より
     言語/戦争/憲法/貨幣/資本主義/私有財産/性/家族/結婚/正義/自由/死/宗教/職業/奴隷制とカースト制/幸福/読書案内…

    (PHP研究所HPより引用)

  • 内容は分かりやすく書かれてあるが、あんまり頭に入らなかった
    もう一度読みたい

  • 中高生向けに書かれた社会学の入門書です。社会学がどのようなものなのか、そこで語られているものは何なのか、社会学を学ぶ意味は何なのかといったことについて、輪郭を知ることができます。人間関係にはじまり、個人の幸福、死生観とその社会的な意味、社会を考えるにおいて網羅するべきカテゴリーの広範さに驚かされます。同時に人間の考えている範囲の広さにも考えさせられました。社会学に興味を持てるように分かりやすく書かれていますので、入り口として、また振り返りとして最適かと思います。最後の読書案内についても読んで損の無いものばかりで、著者のセンスが光っていると思います。

  • いろいろ納得、高校生向きか?

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著者プロフィール

橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京大学大学院社会学部究科博士課程単位取得退学。1989-2013年、東京工業大学で勤務。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『教養としての聖書』(光文社新書)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『中国 vs アメリカ』(河出新書)、『人間にとって教養とはなにか』(SB新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)など、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『おどろきのウクライナ』(以上、講談社現代新書)、『中国共産党帝国とウイグル』(集英社新書)などがある。

「2023年 『核戦争、どうする日本?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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