反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」 [Kindle]
- KADOKAWA (2015年7月29日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (187ページ)
感想・レビュー・書評
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kindle unlimitedでなんとなく手にしました。
人間には妄想、怒り、傲慢の「三毒」があると言います。そして慈・悲・喜・捨か大切だと言います。そしてそれを現代生活に当てはめています。
思えば、遥か昔に、人間について深く考えた人がいるのですね。そして、人間ってこんなものだと導き出されたものが上記かと思います。
そして、人間って時代は変わっても、本質は変わってないからいつも同じようなことで悩み続けている。だから対する答えも大抵先人が出しているのかもしれません。
本書は哲学書のようです。
心理学よりも大きな枠で人をとらえているので、人がより多様化した現代でも知恵となり得るかも知れません。
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【感想】
著名人のYouTubeを観ていると、モーニングルーティンとして「瞑想」を行なっていらっしゃる方が多いようです。
そこで「瞑想とは何ぞや?」と、具体的に何をどのように、そして何のために瞑想を行うのかが知りたくて、本書を手に取った次第でございます。
結果、、、本書では殆ど「瞑想」については触れられておらず、当初の目的とは大きく外れてしまいましたが、、、笑
マインドフルネス、アンガーマネジメントという視点から見てこの本自体から得れるものがとても多く、結局読んでみてとても為になる内容だと感じましたので、「結果良ければすべて良し」とします(笑)
さて、本書の1番のテーマは、「ムダな反応や、重要ではない大半のジャッジを無くしましょう」という事に尽きるかと思います。
「反応や判断が、まわりまわって自身のストレスやプレッシャーを生む」という答えの元、このような主張が本書で一貫的になされております。
タイトルの「反応しない練習」だけを見れば、不感である事、鈍感である事がさも推奨されているように思えますが、内容としては些か異なります。
なぜ、反応しない事を本書で推奨しているのか?
それは、「反応する事で余計なストレスが生まれる」、または「ストレスは物事からではなく、自分の心の内側や自身の物事に対する反応から生まれる」という論理に帰結します。
ですので、そういったストレス軽減の為に、ストレス発生の原因となる「無駄な反応」をそもそもしない事で、自身が今モヤモヤしている事の大半から解放されると言い切れるんでしょう。
では、そもそも何故人は、あらゆる物事にいちいち反応してしまうのか?
それは、物事をわざわざ判断するクセが付いていたり、白黒つけて納得したかったり、またその判断によって賛同を得て承認欲求を満たされたかったりなど、、、色々理由があるらしいです。
その点に対し本書の内容には、
「世の中の大半の事は、わざわざ判断しなくていい」
「良し悪しをジャッジする必要なんてない」
というブッダの教えが根底にあります。
振り返ってみれば、自分自身、下らない事でさえも「自分の意見が正しいんだ!」と拘るあまり、勝っても負けても精神的に疲弊する事が多々あったと思います。
物事への不要な反応、また他者との不毛な争いなんて、もしうまく勝利したとして「承認欲求が満たされる」という一時的な快楽はあるかもしれませんが、長い目で見て自身の精神衛生上もよくないですよね。
勿論、自分の意見を一切通さなくなるのは仕事上NGですが、反応するかしないかのある程度の線引きを行なう必要はあるなと思いました。
無駄な争いは止めよう、その為には無駄な反応をすることを避けようと、読んでいて至極納得した次第です。
他人との争いはしないに限りますね。
その為に、自分自身がいかなる場面でも冷静さを保てるよう精進したいと思います。
本当に面白い本でした。
【本書を読んだ上でのアクションプランBEST3】
・「漠然と悩んでいる状態」ではなく、悩みの存在を理解すること。
・条件反射的に反応する前に、一旦立ち止まって冷静になること。
・「自分の方が上だ」「正しい」という傲慢や、「こいつを打ち負かしてやる」という敵意を捨て去ること。
【内容まとめ】
1.悩みはどれも、「心の反応」から始まっている。
心の反応の結果として、日頃のイライラや落ち込み、先行きへの不安やプレッシャーなどの「悩み」が生まれます。
無駄な反応をしなくなれば、人生どれほど楽になることか。
2.「漠然と悩んでいる状態」ではなく、悩みの存在を理解しましょう。
ブッダの考え方の特色は、「人生には悩み・問題がつきものなのだ」という現実を、最初に受け入れてしまうところにあります。
受け入れるだけでなく、「悩み」を「ある」と理解・自覚するだけです。
また、悩みを客観的に理解するだけで、反応が静まります。
「心の渇きの正体」がわかるだけで、その不満状態から抜けてしまうのです。
「わたしには満たされていない承認欲求があるのだ」「その原因は?」このように繰り返し、客観的に理解するよう努めるだけで、反応は静まってゆきます。
3.さらさらと流れる小川のような心
仏教は、人が抱える苦しみ、悩みというものを、そのままに見ます。何事も「間違っている」と最初から「判断」しようとしません。
どんな原因があるのか、どう考えればその苦しみを取り除けるのか、「理解」しようとするのです。
人が苦しみを感じる時、その心には必ず何らかの「判断」に伴う「執着」が存在します。
これらの「執着」を手放さなければ、自分もしくは相手も、苦しみ続けてしまうのです。
4."慢"という心の病気に気をつける。
人を苦しめる判断には、「自分は正しい、優れているはず」と肯定しすぎる思い(=慢)があります。
“慢"は、自分を肯定できる気がして心地よいのですが、高慢・傲慢・プライド・優越感といった思いは、結局は不満や自惚れゆえの失敗を招きます。
「自分も他人も判断しない」ことが1番です。
強いて言うなら、「自分にとって役立つのかどうか」だけを考えれば良い。
つまり、「真実であり、有益である」場合のみ考えれば良いのです。
5.反応しない事が「最高の勝利」
仏教における勝利とは、相手を打ちのめす事ではありません。「相手に反応して心を失わないこと」を意味するのです。
6.「自分の方が上だ」「正しい」という傲慢や、「こいつを打ち負かしてやる」という敵意を捨て去りましょう。
そもそも人は、持っている脳や育ってきた環境が違います。だから、考え方が異なるのは当然のこと。
「自分が正しい」という”慢”や、他人の意見を正してやろうという”敵意”。そういった「反応」を分けて考えること。
相手の反応は相手に委ねる。これが人間関係で悩まないための基本です。
【引用】
反応しない練習
第1章 反応する前に「まず、理解する」
第2章 良し悪しを「判断」しない
→余計などを判断しない。どんな時も自分を否定しない。
第3章 マイナスの感情で「損しない」
→不満やストレスといった「マイナスの感情」で苦しまない。
第4章 他人の目から「自由になる」
→他人の視線を気にせずに、自分らしく生きる。
第5章 「正しく」競争する
→勝ち負けや優劣にこだわってしまう性格を、もうやめる。
最終章 考える「基準」を持つ
→心から納得いく人生を、ここから目指す。
p2
・無駄な反応をしない重要性
「心の反応→悩み」
悩みはどれも、「心の反応」から始まっている。
心の反応の結果として、日頃のイライラや落ち込み、先行きへの不安やプレッシャーなどの「悩み」が生まれます。
無駄な反応をしなくなれば、人生どれほど楽になることか。
p18
「漠然と悩んでいる状態」ではなく、悩みの存在を理解しましょう。
ブッダの考え方の特色は、「人生には悩み・問題がつきものなのだ」という現実を、最初に受け入れてしまうところにあります。
受け入れるだけでなく、「悩み」を「ある」と理解・自覚するだけです。
p30
・悩みを客観的に理解するだけで、反応が静まる。
ブッダの考え方の基本は、「まず理解すること」です。
「わたしには満たされていない承認欲求があるのだ」「その原因は?」
このように繰り返し、客観的に理解するよう努めるだけで、反応は静まってゆきます。
「心の渇きの正体」がわかるだけで、その不満状態から抜けてしまうのです。
p36
・心の状態を見る3つのステップ
1.心の状態を言葉で確認する。
2.カラダの感覚を意識する。
3.頭の中を分類する。
p46
「貪欲・怒り・妄想」は「三毒」と呼ばれ、人間の三大煩悩とされています。
自分の悩みはそのうちのどれに該当するのか、観察して理解するだけでもモヤモヤは晴れます。
p48
正しい理解こそが、苦しみを超える道である。
人は求める心によって苦悩を見ます。
正しい理解に「反応」はありません。ただ、見ているだけです。動揺もなく、何も考えず、ただ見ているだけです。
p50
・ムダに判断していませんか?
判断がいかに私たちの人生を支配しているか。
「比較」や「意味の有無」、どちらかが優れている、劣っているといった「決めつけ」など。
こうした判断は、不満や憂鬱、心配事などたくさんの悩みを作り出します。
ブッダの教えとして、「目覚めた者は、人間が語る見解、意見、知識や決まりごとに囚われない。」という言葉があります。
「いい・悪い」「好き・嫌い」をやめる。
ムダな判断をしなくなれば、心はスッキリと軽くなります。
p55★★
・さらさらと流れる小川のような心
仏教は、人が抱える苦しみ、悩みというものを、そのままに見ます。
何事も「間違っている」と最初から「判断」しようとしません。
どんな原因があるのか、どう考えればその苦しみを取り除けるのか、「理解」しようとするのです。
人が苦しみを感じる時、その心には必ず何らかの「判断」に伴う「執着」が存在します。
これらの「執着」を手放さなければ、自分もしくは相手も、苦しみ続けてしまうのです。
p60
・苦しみを取り除く方法「道を生きる」
人は苦しみ続けるより、苦しみから自由になることを、人生の目標にすべき。
過去も、判断も、全部「手放す」。そうしてラクになるのです。
p62★
・"慢"という心の病気に気をつける。
人を苦しめる判断には、「自分は正しい、優れているはず」と肯定しすぎる思い(=慢)があります。
“慢"は、いっときは自分を肯定できる気がして心地よいのですが、高慢・傲慢・プライド・優越感といった思いは、結局は不満や自惚れゆえの失敗を招きます。
「自分も他人も判断しない」ことが1番です。
強いて言うなら、「自分にとって役立つのかどうか」だけを考えれば良い。
つまり、「真実であり、有益である」場合のみ考えれば良いのです。
「真実かつ有益」というのが重要なポイントです。
己の承認欲求のみになっていないでしょうか?
p70
もしこれ以上悩みを増やしたくないと願うなら、「判断」かは足を洗うに限ります。
「人は人、自分は自分」と考えて、何かと何かを比べたりしないよう腹を決めるのです
p76
・判断しない自由な心を取り戻すエクササイズ
1.一歩、一歩と外を歩く。
→苦悩ではなく、今自分が感じている感覚に意識を向ける。
2.広い世界を見渡す。
→あなたを否定してくる人間は、世界にわずかしかいない。世界の広さを感じる事で、いかに自分の悩みが小さいものかがわかる。
3.自信に肯定の言葉を投げかける。
→ポジティブ・シンキングが大切。「わたしはわたしを肯定する」という言葉を自分に投げかけてみよう。
p98★
・反応しない事が「最高の勝利」
仏教における勝利とは、相手を打ちのめす事ではありません。「相手に反応して心を失わないこと」を意味するのです。
p101★
・「相手に委ねる」が人間関係の基本
相手の反応は、相手に委ねること。
「自分の方が上だ」「正しい」という傲慢や、「こいつを打ち負かしてやる」という敵意を捨て去りましょう。
そもそも人は、持っている脳や育ってきた環境が違います。だから、考え方が異なるのは当然のこと。
「自分が正しい」という「慢」や、他人の意見を正してやろうという「敵意」。
そういった「反応」を分けて考えること。
相手の反応は相手に委ねる。
これが人間関係で悩まないための基本です。
p108★
・心の半分を相手への理解に、もう半分を内なる反応に使おう。
生きていれば、手強く、厄介な相手にも遭遇します。
ただ、もしこちらが相手と同じ反応を返せば、相手との反応の応酬となってしまいます。
問題は、相手に負けないことや、我を通すことではありません。反応することで確実に「自分の心を失うこと」なのです。
相手に遭遇したときも、相手を否定せず、ただ理解するように努めましょう。
p117
・その人と「一緒に理解」する。
大切なことは、「相手と理解し合うこと」をゴールに据えることです。
人と関わるときに大事なことは「反応しないこと」ですが、これは相手に無関心でいるとか、我慢することではありません。
心の半分を相手の理解に、もう半分は自分の反応を見る事を心がけ、なんとか反応しないようにしたいものです。
そうした中で、お互い理解し合う事に努めること。
これが最終的な目標です。
p144
・もう較べない。自分の物事に集中!
つい他人と比べてしまうというのが悩みの種になります。
「比較する」のは非合理的な考え方です。「承認欲を満たして安心したい」という気持ちが大きいばかりに、つい比較してしまうのです。
比較しても自分の状況は変わりませんし、不満も残るので、かなり不毛で、かなり不合理な思考となります。
p147
・比較ではなく、正しい努力を。
認められたい気持ちをモチベーションにして、今の仕事や生活を改善していくこと。
どんな時も「自分の物事に集中」すること。
自分で納得できる事を指針にすること。
比較の際の感情を「目的そのもの」にせず、モチベーション(動機)として利用しよう!!
p150
・禅のやりかた
1.目を閉じる。外の世界の情報を遮断する。
2.ムダな反応をリセットし、「自分の心の状態」を客観的に観察する。
3.時間が来たら、目を開いて作業に一心に取り組む。
p168
・目を醒ましてごらんなさい。
私たちが普段実態があると思い込んでいるもの。
勝ち負けや優劣を競わせる社会の情報や価値観は、厳密に言えば「妄想」でしかありません。
私たちが目醒めるべきは、競争という名の妄想にドップリ浸かることでも、それを拒絶することでもありません。
その現実を受け止めた上で、日々どんな心で向き合うのか、根源的な部分に気づくことが大切です。
勝利への欲求に心を駆り立てられず、妄想に気づいて、まずは抜け出すこと。
それが競争から自由になる第一歩です。
p172★
・人間関係をまあるく治める「4つの心がけ」
「慈悲喜捨(じひきしゃ)」と呼ばれる。
慈…自分の都合や欲求を抜きにして、相手の幸せを願う心。
悲…相手の苦しみや悲しみを共感・理解すること。
喜…相手の喜びや楽しさを共感・理解すること。
捨…中立心。自分の欲や怒りという反応に気づき、それらを手放す心、反応しない心。
p182★
・「5つの妨げ」に気をつける。
1.快楽に流される心
2.怒り
3.やる気の出ない心
4.そわそわと落ち着かない心
5.疑い
これらの「妨げ」に襲われたら、なるべく反応しないで「妨げが襲ってきている」と理解すること。
そして、安易に反応に対してレスポンスしないこと。
p218
「つい反応してしまう心」を認識して自制すること。
心によりどころを持つこと。
正しい方向性を見据えること。
生きていく上で何よりも大切なのは、こうした「道」「生き方」を確立することです。
何かあった時に、しばらく目を閉じて、呼吸を感じ、暗がりを見つめる。
そのときに、「自分の心」だけが見える。
力みを抜いて、楽になって、体のふくらみ・縮みを感じ取る。
そうして、呼吸を整える。 -
ブッダの思想を使って実生活におけるあらゆる悩みを解消しようという本です。
悩みがめまぐるしくあるわけではないですが、ふとしたときにイライラしたり心にもないことを思ってしまう自分に効果があるかもしれないと思い、手に取りました。
まずはじめに伝えることがあるとすれば「この本に出会えてよかった」という素直な一言。ブッダが教えてくれるのは、とっても穏やかな世界。反応する必要のないことを反応しない術を丁寧に教えてもらえるので、ボクのような一般人でも禅の思想で禅
の思想で反応できるようになりました。
特に
・無駄な心の反応を無くす方法
・自由なココロを取り戻すエクササイズ
・相手との関わり方の原理原則
・他人の目が気になる人へ
は必見です。
詳しくはブログに書きました!(実はブログやってます笑)
https://sii-channel.com/buddathinking/-
2020/08/13
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2020/08/13
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2020/08/13
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自分は些細なことで悩んだり、よく抑うつっぽくなってしまうので反応しない、心の揺れを小さくしたいと思いこの本を読みました。
僧侶である作者が原始的仏教観に基づいていろいろなアドバイスをくれます。
『①自分の内面に目を向けること②感覚を大事にすること③頭の中で整理してリセットすること』『無駄に判断しない』『素直に自分を受け入れ自分自身を肯定する』『正しい方向に向く』『眼の前のことに集中して①まずはやってみる②体験を積む③ある程度の成果を出す④その結果見通しがつく』『相手との関わり方は心半分を相手側に向けてもう半分を自身の内面に向ける』『過去は忘れる』など自分にとっては必要なスキルだらけでした。
心の揺れを感じたらひと呼吸おいて自分の内面の感情に向けてありのままを理解しリセットして仕事に向かおうと思います。
宗教的な本だといかがわしいという思いがどっかにありましたが、この本はいい意味で裏切ってくれました。宗教(カルトは除く)は自身の心の拠り所、指針になればいいものだなと思いました。 -
世に溢れているさまざまなアンガーマネジメントに関する著書を、色々読んではみたが,なるほど…と思いはするものの、なかなか実際にその通りには行かず、日々の生活や仕事において起こる、人との摩擦に悩まされ、これといった良い解決策もないまま反省を繰り返す毎日。今回この本に出会い、なんか今まで読んだ怒りに対しての向き合い方て根本的な違いを感じ、今かなり
腑に落ちています。怒りを鎮める方法や怒りを我慢する方法などではなく、そもそもの怒りの根源、本質を知ることをブッダの教えから学べるといった内容です。
大切な本との出会いになった。また定期的に読みます。常にそこから始めます。 -
本書は我々の持つ本質的な課題に対して、仏陀の教えを基底にしたアプローチをしていくという内容です。仏陀の教えと聞くと、宗教的なものをイメージしますが、実は本書は非常に合理的な内容で書かれています。私たちの悩みの本質は。何百年たっても変わらないのだと再認識する一冊でした。
非常にお恥ずかしい話なのですが、私自身が周囲の人の振る舞いにいちいち反応的になってしまう事が少なからずありました。自分でも後になって(あんな態度しなきゃよかったなぁ(´・ω・`; );・・・)と反省することもありますし、ありがたいことにこっそり指摘してくれる人もいます。これまで「7つの習慣®」で「刺激と反応の間にスペースを置く」ということを学んだにも関わらず、いまだに自信を持って実践できてないことの一つでもあるので、本書をKindleで入手したこの機を活かして、今後反応的にならない人間になろうと思ったのがきっかけです。
「無駄な反応をしないためにはどうすればいいか?」のヒントを得ることができたのが、この本を読んで私が得ることができた一番の収穫です。
私はこれまで、ネガティブな感情に囚われたり反応的になってしまいそうになった時は、手つかずの仕事をしたり別のことでリラックスしたりなど他のことをして、極力そのことを考えないようにしていました。しかし、本書によると、これらは「対処療法」であり、根本的な解決にはならないのだそうです。さらに本書は、実のところ私たちは、自分の反応が何から生じているか?を分かっていないとも言っています。自分を苦しませているのは、自分自身だということを、本書を通じて再認識しました。
先ほど述べたように、私たちを悩ませている多くは自身の心に生まれた反応によるものです。とはいえ人間は生きている以上、目の前で起こっている事象にとらわれたり反応したりしてしまうのはどうしても避けられないものですよね。
そこで、私はまずは、自分の中に反応が生じた時、それをしっかり把握することを意識づけることから始めていくことにします。このことについて本書は、「歩いている」とか「今、ご飯を食べている」など、普段当たり前のように行っている日常の動作を言語化してみる、という方法を勧めています。日常の動作をあえて口にすることで、自分が普段どんなことに反応しているのか、どんな反応が生じているのか、しっかり捉える感覚が身に着くのだそうです。今後は何かに囚われてしまいそうなときは、筆者の言うように、今妄想していることに気づく「あ、自分はまた妄想しちゃってるな!」「反応に囚われてしまっているな!」と、今の世界へすぐ戻れるようにしていきます。 -
とても実用的な内容。
仏教の教えを現代の言葉でとてもシンプルにわかりやすく表現されている。「無」「空」という難しい解釈の一助にもなる。
先日読んだ「利休にたずねよ」でも出てきた「三毒」の話も出てくる。
「貪欲」「怒」「妄想」。
これを戒めよ、では無く、「正しい理解」、心の状態を知るツールとせよ、とある。なるほど、と思った。
これを知って、「利休にたずねよ」を再再読すると違う見え方がありそう。
次に「慢」。
良し悪しを「判断」するな、とある。
ついつい判断したくなるが、この話も読むと深くて、シンプルな思考になれる。
今回の発見は、「正しく」競争する。
価値観をひっくり返される。
勝負事は確かにいつか喪失される。
でも競争は免れない。
競争の中を、違うモチベーションで生きる。
勝ち負けの二者択一では無く、慈・悲・喜・捨を心がける。
この選択肢が新しかったし、これが出来ている時は上手く行くし、楽しめている気がした。
反応しない、という捉え方がとても新鮮でした。
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読み終えてすっきりとした気持ちになれた。
また同じ事で悩んだり、繰り返してしまうだろうけれどもそんな時にはこの本を見て自分の心を見つめ直して、方向を修正したい。
これで良いんだと思わせてくれる本だと思えた。 -
そんなに深い悩みがあるわけではない。
でも、きっとどんな人にだって小さな悩みはあるはず。
それを自ら解決(反応しないことで悩みが消える)するための本。
今まで、思いもよらない考え方に遭遇できた。
ブッダってすごい人だったのだなぁと驚いた。
折りに触れ、読み直したい一冊になった。
中でも、自分で判断している!!と感じた時、それは妄想で
自分のカラダの感覚を大事にすること、いいなと思った。
悩んだら無心で散歩をしようと心に誓った。