火花 (文春文庫) [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • not for me
    文才があるなと思った

    特に大きなストーリがあるわけでもなく、
    破天荒な先輩芸人と、それに憧れながら違和感感じる後輩の話

  • 思った以上に面白かった。ドラマで話の展開は分かっていたのでラストの師匠の姿に驚くことはなかった。ラストについて賛否両論みたいだけど、この師匠のエピソード『オチをつける』的な感じで芸人さんらしいと思ってしまった。
    冒頭の花火大会の情景描写が特に良かった。美しく書きながらも、そこに主人公の不安や焦燥、悔しさ場違いさとか浮き出てくるような感じだった。
    引退ライブの場面で『壁が笑う』という表現をしていて「山笑う」という俳句の季語を連想。この言葉は人間だけじゃない『もの』までが登場(人?)物として、主人公を見守ってきたし、主人公はあらゆるものから見守られてきたっていう描写なのかなと感じた。後で知ったのですが俳句にも造詣が深いとのこと!さすがです。

  • 芸人又吉の芥川賞作品。文章に分かりやすい緻密さが書かれて勉強になる。漫才師の過ごし方、考え方が描かれていて、読んだことのないシチュエーションだったのでそれなりに面白く読めた。

  • お笑い芸人の考え方と生き様。

    芸人さんには影響を受けた芸人さんがいて、その影響元は世に知られてなかったとしても、その人の影響は続いていくんだよなと改めて実感。
    芸人さんこそ、誰よりも芸人を間近で見ているし、芸人が好きなんだろうなと思わされる。

    ラストの、熱海でのプロポーズ花火は、芸人の舞台なら「スベッた」になるかもだけど(主人公・徳永はその構図に笑った)、見ていた人たちはその意気を買って拍手をしていた。観客が、晴れの舞台を成立させたんだな〜と思ったりした。(「これが、人間やで」と言う神谷)舞台は、演者と観客とのコミュニケーションで成り立つから。タイトルと舞台と重ね合わせがまとまっていた。
    世間との軋轢と、そこから解放される井の頭公園というのも、舞台設定の妙。というよりかは、筆者が本当にそう感じていた可能性の方が大きいか。

    神谷と徳永のやり取りは、普段から芸人さんを見てると分かりやすいが、もしお笑いを観てなかったら、「何を言ってるんだ?」になったかもしれない。大御所の訃報の後にいとしこいしの漫才が引用されているなどは、名作漫才へのオマージュであろう。

    だから、芸人好きこそ読んで欲しいと一瞬思ったが、こだわりがある人は笑いのセンスのところに引っかかって話が入らないかもしれない。個人的には引退ライブに少し引いてしまった。難しい。

  • 神谷さんって
    誰なんだろう。

    お笑い芸人が書いた、お笑い芸人を主人公にした物語
    と言うことで、やはり登場人物に自分を投影していたり、
    周囲の人に誰かを重ねながら書いているのかな、と
    思いながら読むうちに、神谷さんと言う人物は
    主人公が主人公自身の人生に求めていた概念なのかな、
    と言う気がしてきた。

    そこに神谷さんがいるだけで、周りの風景に溶け込まない
    空間が出来てしまうこと。
    主人公がどうしようもなく憧れていたこと。
    神谷さん自身は周りの評価よりも自分の生き方を
    真っ直ぐ突き進んでいる人物像だと言うこと。
    少し性格が変わっていること。

    どの個性をとっても、
    主人公がお笑い芸人ではなかったとしても、
    人生のどこかのポイントで出会ってしまったら
    いっとき憧れてしまわずにはいられない存在な気がする。

    私もできることなら、神谷さんのように、
    特別に秀でた何かが欲しいと読んでいて思ったし、
    この小説の主人公もいつも渇望していた。

    現実と夢と社会と世界の中で、
    自分の人生を選択しなくてはならない時、
    神谷さんを見るか、過去の自分を振り返るかで、
    道はかわるんだろうなぁ。

    作者さん、最後にしっかりと
    読者を現実に引き戻してくれてありがとう。

  • 数年前に読んだけど思い出せない…!

  • 文庫本をゲット
    単行本は人に貸したら帰って来ず、
    又吉さんの本は貸すと帰って来ない
    でも。貸した相手がすごく楽しんでくれてたら良いんだけど

    変わらず、やはり最高峰
    私の中では1番素晴らしい本です

    芥川龍之介への手紙も
    電気を消すところがいいって最高すぎ

    火花は嫌な人が出て来なくて、人間みんなが素敵に見える
    それは愛だ

  • ブックオフで100円で購入。これは、、、ちょっと合わなかったかもしれない。。もう少しドラマチックというか不思議さや衝撃さが欲しいと思ってしまった。逆に言えばかなりリアリティがある内容なのかもしれない。

  • 私にはよくわかりませんでした…また機会があればリベンジかな…。

  • 読みやすい
    哀愁漂う終わり方

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著者プロフィール

又吉直樹(またよし・なおき)
1980年、大阪府寝屋川市生まれ。2003年より、お笑いコンビ「ピース」として活躍。2015年『火花』で第153回芥川賞受賞。代表作に『東京百景』『劇場』『人間』など。

「2021年 『林静一コレクション 又吉直樹と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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