バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書) [Kindle]

  • 光文社
4.29
  • (143)
  • (106)
  • (49)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 989
感想 : 150
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (504ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とても良かった ちょっと盛り過ぎ感もあるけどバッタ大好き人間 前野さんのモーリタニア滞在3年間のドキュメンタリー小説。著者が子どもの時読んだファーブルの昆虫記に触発されて以来まっすぐのバッタ道。
    研究者らしくない?発想力と言動力で失敗にめげずサバクトビバッタを現地で極めるべく邁進する姿に魅せられる!そして研究所長はじめ現地の人達の魅力的なこと(笑)
    刊行時に版を重ねた理由が納得できるユーモラスだけど大変面白いドキュメンタリー小説でした。

    • ありんこさん
      なんだか面白そうですねぇ!
      なんだか面白そうですねぇ!
      2020/07/11
  • 2018年の新書大賞を受賞してさんざん面白いと話題になった本なので今更私がどうこう言う必要はないけど

    むちゃくちゃ面白かった!!!!

    そして盛大にババ所長のファンになってしまった

  • 著者のエネルギーが伝わってくる。日本で研究費を獲得するのは並大抵のことではないが、行動力と探究心でアフリカの大地を駆け抜け、見事白眉研究者に。ぜひ日本政府には研究者を広く支援してほしい。
    著者がファーブルに憧れて研究者になったように、前野ウルド浩太郎に憧れて研究者になる人もいずれはあらわれるだろう。

  • 表紙がインパクト強すぎですが、、
    アフリカで深刻な被害をもたらしているバッタ災害を撲滅するために、モーリタニアで奮闘するバッタ博士の話です。
    あやうく地雷の埋まっている地帯に足を踏み入れそうになったり、サソリに刺されたり、夜中の砂漠で迷子になったりと、かなり危険な生活。そして、昆虫学習としての意気込みが熱い。
    でも、軽快でとぼけた文章により、楽しい本になっています。
    帯に「科学冒険就職ノンフィクション」とあるように、筆者が今回の研究期間の後も、研究者として食べていけるのかと、気になりながら読み進みます。

  • 子どもの頃から抱く「バッタに食べられたい」という奇妙な夢を叶えるため、いや、バッタに被害を防ぐためにアフリカのモーリタニアまでやって来たものの、待てど暮らせど肝心のバッタの大発生は起こらず、仕方ないのでゴミムシダマシの研究に浮気をしたり、更には野生のハリネズミを飼い始めるなどする著者においおいと突っ込みを入れたくなる。

    やがて無収入者となった著者の姿に、読んでいるこちら側としても大丈夫かしらと段々に不安になってきた。

    しかし、捨てる神あれば拾う神あり、いや、「幸運の女神には前髪しかない」的にチャンスをものにできたのは、偏に著者の行動力あってのことだろう。それが周りの人々をも動かし、運命を好転させたのだと感じ入る。

    日本からはるか離れたアフリカに単身乗り込み、研究者として自立できるどうかと将来に不安を抱きつつも孤軍奮闘する姿に勇気をもらった思いがする。

  • ずっと読もうと思ってたのになかなか読めず、ようやく読了。
    ポスドクの悲喜交交なアフリカ生活。
    生物学やってなくても、研究やってなくても、海外行ってなくても、楽しく読める一冊。
    「夢を叶える」って言葉にすると簡単だけど、現実はこんなにも過酷で、社会はこんなにも残酷で、それ以上に、夢に向かうウルドはかっこいい。

  • ずっと前からAmazonのWishlistに入れっぱなしで気になってはいたもののなぜかずっと読めていなかった一冊。オードリー若林の紀行エッセイの中で、斎藤茂太賞を争った傑作、こっちの方が面白いと激賞されていたのを読んで、ようやく購入。読了。
    七転八倒しながらがむしゃらにやりたい事に向かって突き進む前野さんのアツさと自由さが、軽妙な文章を通じてするすると入ってきて、ストレートに元気がもらえた。と同時に、映画「桐島、部活やめるってよ」で嫌というほど感じさせられた映画部メンバーへの羨望、つまり絶対的に好きなことを見つけられた人たちへのほとんど嫉妬に近い気持ちを思い出させられ、やるせない気持ちに。
    高級ホテルのルーフトップバーで見る夜景が、滲む。

  • すごくおもしろいし無職からの夢をかなえるくだりとか良い話だなあと思うけどバッタ博士を目指した理由の一つが「バッタに食べられたい」なのはすごいなと一番印象に残る。いえ良い話なんですけど!

  • 終始笑って読み進められる。買うのを迷っていたらまえがきを読むと良い。まえがきで面白いと感じたら、その調子が終わりまで続くので性に合っているということだと思う。
    笑いながらも色々と学びがある。
    1つに、バッタについて知識が増える。バッタは相変異を示すがイナゴはない、バッタは風下に飛ぶなど、使うかどうかは別で知識欲を刺激する。
    2つに、モーリタニアの国・文化を知ることができる。宗教、賄賂、ガバージュ、ヤギ好きな国民など、面白おかしく書かれている。悪い面についても書かれつつ、モーリタニアにネガティブな印象を感じさせない書きぶりで、読んでいても嫌な気持ちにならない。
    3つに、バッタや文化を学べることもさることながら、人生論・幸福論についても考えさせられる。無収入になったときのババ所長の言葉「つらいときこそ自分よりも恵まれていない人を見て、自分が以下に恵まれているかに感謝するんだ。」が名言だ。それに応じて筆者の「無収入は社会のお荷物どころか、みんなの元気の源になるではないか。むしろ、無収入バンザイだ!」の開き直りも名言すぎる。(しかも笑える。)
    4つに、ポスドクはここまでしないと生きられないのかという厳しさの一端を知ることができる。逆をいえば、博士課程を目指す場合はここまでできるだろうかという指標の一つになると思う。身近に目指す人がいる場合にはギフトとして渡すのもよいと思う。

  • 話も面白くすごく読みやすい
    学術的な内容ではあるけど、中学生くらいでも十分読めるんじゃないかな(嫌味とかじゃないよ)

    普段知ることのできない研究者の生活とか異文化交流とかそういう話が好きな人におすすめ

著者プロフィール

1980年生まれ。神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了。農学博士。
日本学術振興会海外特別研究員としてモーリタニア国立サバクトビバッタ研究所に赴任。

「2012年 『孤独なバッタが群れるとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

前野ウルド浩太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
デールカーネギ...
高野 和明
劉 慈欣
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×