- Amazon.co.jp ・電子書籍 (540ページ)
感想・レビュー・書評
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折しも藤井聡太さんが異例の早さ若さで七段昇段を決めた日に読み始め翌日読了した 笑。
将棋音痴でも十分に楽しめるミステリーです。向日葵やゴッホとのつながりが少し強引かなぁ と思うけれど不憫な環境の少年が曲がることなく将棋を拠り所に成長していく過程や、一旦諦めた将棋に再び異才を発揮して異例のプロ棋士となり、しかし異才の由縁に掬われることになる青年。悲しいさだめを背負って悲しい人生を歩いた男の悲しいミステリー。
素人にも将棋界事情が多少分かるような内容も紹介されていて興味深かった。
さすがに本屋大賞を競っただけのことはあります♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
泣いた
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徹夜本でした。と言っても徹夜で読んだわけじゃないですが、読み終えるまで寝られなかったです。松本清張の「砂の器」的と言う評価も聞かれますが、確かにそれらしい雰囲気があります。謎解きそのものは、死体は誰か、そこのあった将棋の駒はどこから来たのか、なんですけど、人間ドラマの構成がうまいのか、読んでいて次が気になってしまいました。将棋の部分はほとんどわからず(笑)、それでも楽しめる作品でした。むしろ気になったのは「島根」「ゴッホ」「味噌屋」のキーワード。次はそのゴッホに関する「たゆたえども沈まず」を読もう。
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ミステリーなので謎解きの面白さは当然あるのだが、
むしろ、ひとりの天才棋士の壮絶で切ない人間ドラマとして、
ぐいぐい引き込まれる。
将棋が詳しくない人でも充分に楽しめるし、
将棋界の舞台裏もリアルに描かれる。
読み応えあり。 -
おもしろかった!主人公の過去の生い立ちを追いかけながら物語が進めるあたりは、松本清張の『砂の器』を思い出した
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真剣師としての将棋への向き合い方にしびれた。
ただ、指している将棋の状況がわかりづらくて、あとがきなどにどの棋譜を参考にしているとかあれば、自分で探して追えたのかなと思う。 -
電子書籍。将棋好きとしてはたまらない内容かと。新進気鋭の経歴が変わった挑戦者と皆が認める偉大な棋士との対局がいきなりきて、正体不明の遺体、一緒に埋まっていた駒、そこからの捜査。一方で、挑戦者の忌まわしき過去、真剣師との出会い、そしてそこからの両方の話が一致して…と最後は一気読みでした。対局はまさかの2歩!ハッシーかと思いました(笑)しかし最後はちょっと切なかったなあ。でも星5です
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本屋大賞ノミネートということで、お金の分は満足できますが、私には普通の推理小説、2時間サスペンスドラマのシナリオに感じたなあ。
やっぱり書店のスタッフはあんまり本を読まないのかなぁと改めて感じました。
文章も滑らか出し、将棋のことはよく取材していると思いますが、主役が元奨励会である必然性はないですね。主役が将棋を説明するナビにしかなっていない。
どこか大筋を作って絵コンテ描いて、小さく、シナリオっぽく描かれてしまっている。
すごく力を感じる作者なので大長編にチャレンジしてほしい。そうすると省筆の必要性からいろんな面が洗練されていくのでは?まぁ編集者の力も必要かな。