- Amazon.co.jp ・電子書籍 (314ページ)
感想・レビュー・書評
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人の思いとかは、時代を超えて思わぬ形で届くんだなぁと思った。
ちょっとファンタジーチックな感じで私的にはあまり。。。なところもあったんですが、小説の文章的にはどんどん読み進めてしまうような感じでした。
ファンタジー的なものを解説するのは、なんか自分的にん?って感じなので。
愛することって、見返りを求めず、ただその人のそばにいたいってことなのかな。
自分が、人間的にもっと成熟して家庭やら何やら環境が変化した上でまたこの本を読めば、また感じ方が変わるのかなぁと思ったので、また何年後かに読む機会があれば再度読んでみたい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分も、何か見たような景色。とか、この人初めて会った気がしない。とか感じる事がある。
もしかして、前世で関係あったのかも。と、思ってしまった。
こんなにはっきり前世を思い出してしまうと逆に辛くなるだろうなとも思う。
今の自分の人生に集中できなくなりそう。 -
あたしは,月のように死んで,生まれ変わる──目の前にいる,この七歳の娘が,いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の,三十余年におよぶ人生,その過ぎし日々が交錯し,幾重にも織り込まれてゆく.この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は,戦慄と落涙,衝撃のラストへ.
(Amazon公式サイトより) -
るりという名前の一人の女性が三人の男性と過ごした日々が
交錯していった人生の数奇な軌跡のファンタジー小説。
「生まれ変わっても、あなたに逢いたいという」帯の振れこみが
あったので生まれ変わりの小説かと思って読んでいましたが、
それだけだけでは済まなくて何度も生まれ変わっても、
好きな人の所へ会いに行くという壮大なスケール感と
純粋な愛の奥深さと切なさが詰まっていた物語でした。
「月の満ち欠けのように、生と死を繰り返すように、
未練のある人の前に何回でも現れる。」
とさらりと言っていた言葉がまさか後々になるまで
これが現実のように次々と実行されていたのかと思うと
本当にこの男性への愛情が深かったのかと思いました。
それと同時にこれだけ好きになってしまうことが
あるなんて凄い事だとも思いましたが、
何度も生まれ変わってもずっと同じ人を
好きになっているなんて少し怖い気もしするなと思ったりしました。
好きになった相手側のことを思うとどうだろうかと
余計な事も考えたりしましたが、
この女性の場合はきっと若い頃に純粋な思いで
その男性のことを好きになったからここまでの
気持ちになれたのかなと想像していました。
七歳の少女がかつての我が子、娘、妻、恋人になったりして、
時系列がいくつか交錯して物語が進んでいくので、
途中で頭の中がこんがらがってしまいながらも
何とかラストの結末までに辿り着いて理解したという感じでした。
こんなに混乱しながらも一気に読みたくなってしまうのは、
やはり根底にあるラブストーリーが繰り広げられていて、
恋愛描写や日常会話などが妙にリアルだったので
ぐっと心を引き付けられました。
それにしても何度も生まれ変わりをしているのに、
不慮の事故に遭遇してしまったり、生まれ変わりではない
自分本来としての生き方が自由に出来なかったのは、
少し理不尽な人生だったなと思ってしまいました。
佐藤正午さんの作品はこれが初めてですが、
直木賞受賞作ということもあって読み応えもあって
久しぶりに恋愛ファンタジーも楽しめたので
他の作品も読んでみたくなりました。
この作品は2022年冬に映画化公開となっているので、
機会があったらこちらも観てみたいです。 -
生まれ変わりものが好きなので、あらすじを読んで気になり拝読しました。
長い、長い時間をかけた真っ直ぐに1人の人を想うストーリー。
文章のテンポの良さや場面切り替えが読みやすく、ページをめくる手が止まりませんでした。
人を愛することの偉大さを教えられたような気がします。
個人的に最後の一文でうるっときました。
もっと続きが読みたいなー!と思う作品でした。 -
登場人物全員好きになれず、物語の展開も別段盛り上がることなく終わってしまった…。
瑠璃の魅力がイマイチわからなくて本当に困った。
瑠璃とその熱中する彼の会話もすごくつまんないし
(「税」の漢字をど忘れした話なんて、わざわざ用意してくる持ちネタにしてはショボすぎる)、独りよがりで試し行為をしてくるようなタイプ。
大昔に死んだ恋人が生き返ったらそりゃ「会いたい」とは思うけど、依存心と執着心が強い瑠璃とまた恋人として付き合いたいとは思わない気がする。
「俺のかんがえた理想の恋人」感が全開でちょっと引いてしまった。 -
一人の男性へ会いたいと願う気持ちが一人の女性を何度もよみがえらせる物語。
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久しぶりに純文学を読みたいと読みたいと手に取った作品。文章の綺麗さとストーリー展開、瑠璃という女性を軸に輪廻転生がテーマの小説。どうなるんだ?どうなるんだ?と思いながらスルスルと読み進め、結末まで丁寧に描かれていて感動した。