ふしぎな中国 (講談社現代新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 一人っ子政策が孤独に慣れさせ、スマホの普及が孤独に耐性をつけ、社交嫌い、結婚恐怖族の増大といった流れ。変わる中国語といったエピソードで、簡体字打つのすらダルくてyydsみたいな英字でピンインをあらわして略語にしてるみたいなはなし。挨拶代わりの、もうごはん食べた?がもう書き写した?にとってかわられたこと。「火星法」と揶揄された法。自虐や皮肉も効いてるなあと思ったのが、「西朝鮮」「白衛兵」。かつては先進性を評価されてたのに、いまや「20世紀の景色」を観に日本に来る観光客。日本のタワマン文学みたいなベルサイユ文学があること。などなど。総じて、商機もチャンスもたくさん、テクノロジーも発達、けどビジネスや社交は生き馬の目を抜く、トップの意向次第であっという間の失墜も!…書かれてることがすべてではないだろうけど、もしこれが本当だったら生きづらい面は多そうだなと感じたり。著者の『「北京女性」24人の肖像』(メディアタブレット刊、2015年)も読んでみたくなりいまKindleで読み進めているところ。

  • 中国の民衆に注目して、流行した言葉から大衆の雰囲気を覗くというとても学びのある本でした。
    なんとなく親近感が湧き、中国で埋没せずに生き残る大変さを垣間見た気がしました。
    個人が利益を得ることを重視しており、それに長けているという印象は確かだったと確認できて良かったです。学ぶところはたくさんあると思うので、他の本も読んでみたいと感じました。

  • 北京留学時代にお世話になったことがあり、筆者の駐在員時代のエピソードは当時の記憶が鮮明に甦った。流行り言葉から読み解く現代中国という切り口は、入門書として手頃でサクッと読めた。習近平体制とコロナ禍の大変さが伺えるページが多かったが、梵学(日本語で言うとタワマン文学的な富裕層をネタにする文章)などクスっと出来る単語も入っていてバランスが良い。中国の変化は目まぐるしいんだなと改めて感じた。

  • 簡体字ってそうやってできたことを初めて知りました。脅威ではあるが、いろいろない交ぜで面白い国ですな。

  • 今やアメリカに続くGDP世界2位の大国、
    習近平独裁国家としておそれられる隣国、中国。
    衰退途上国日本は中国にNo2の座を追われて以来、拗ねて、嫌中感情がどんどん高まる。
    そのせいかニュースも、中国をよくはいわない。
    変な国扱い。
    しかし、この新書のコラム(タイトルをすべて漢字で表すのが面白い)を読むと、
    生の中国、我々と何ら変わらない感情を持つ一般市民の姿が浮かび上がる。
    特に若い人。ほんと、どの国も同じ。

    ただそれが、政治圧力がかかったときはしっかり闘う。
    この新書でとりあげられているのは香港の雨傘運動。
    中国本土でもコロナへの抗議デモで政治が動いたよな。
    闘うときは闘う中国人。

    資本主義経済を残した一方、一人っ子政策を進めた鄧小平の功罪。
    労働に対する考え方。
    中国の姿を興味深く伝えている楽しい新書だった。

  • 中国の今が手軽に把握できる一冊。

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著者プロフィール

1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業。国際情報学修士。講談社入社後、中国、朝鮮半島を中心とする東アジア取材をライフワークとする。講談社(北京)文化有限公司副社長を経て、現在、『週刊現代』編集次長(特別編集委員)。Webメディア『現代ビジネス』コラムニスト。『現代ビジネス』に連載中の「北京のランダム・ウォーカー」は日本で最も読まれる中国関連ニュースとして知られる。2008年より明治大学講師(東アジア論)も兼任。2019年に『ファーウェイと米中5G戦争』(講談社+α新書)で岡倉天心記念賞を受賞。他に『アジア燃ゆ』(MdN新書)『パックス・チャイナ 中華帝国の野望』『ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ』(以上、講談社現代新書)など著書多数。

「2023年 『日本人が知らない!中国・ロシアの秘めた野望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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