世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今 (立東舎)

  • 立東舎 (2016年9月23日発売)
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感想 : 12

・ノーベル文学賞
選考基準として一番前面に押し出しているのは「人類にとっての理想を目指す、世界でも傑出した文学者」。これはどうやら人権擁護や迫害を意味するようだ。また、高齢受賞者が多くかつヨーロッパ主要言語しか読めない審査員なので、そういう言語での著者が圧倒的に有利。特に北欧。
第一回ではトルストイが取り損ねている。
・芥川賞
歴代選考委員はほぼ作家しかいない
日本一有名な新人賞。芥川没後、菊池寛によって作られた賞。菊池は文藝春秋社の設立者で、つまり出版社社長が文壇を盛り上げるために作ったためマーケット開拓の意味も含め対象が新人だった。
文芸誌に載った純文学が対象。
初回で三島由紀夫は候補にしないと取り決め、太宰は2回目から候補から外されるようになった。
・直木賞
大賞小説、エンタメ小説が受賞し、中堅かそれ以上の作家が対象。
・物価―賞
フランスのゴンクール賞に対抗してイギリスで作られた賞。元はイギリス圏対象だったが、今は英語であればOK,作家の人間関係や義理を考慮に入れない選定。また、良い物を書けば同一作家が複数回受賞できるという特長がある。
また、多くの文学賞と違い、選考委員が最終候補いがいの全ての推薦作品を読む。年の100冊以上。また、選考委員は毎年変わる。
・ゴンクール賞
フランス最古の文学賞。作家ゴンクール兄弟の遺産で作られた。
・ピュリツァー賞
ジョセフ・ピュリツァーにより作られ、文学以外に音楽、報道等部門がいくつかある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年10月21日
読了日 : 2023年10月21日
本棚登録日 : 2023年10月21日

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