普通の推理小説かと思いきや、なんとなんと…。
このメタな展開に、にやにや笑いを引っ込めることができませんでした。
メインの語り手は大河原警部。
そして彼が事件現場に赴くと、偶然居合わせる名探偵・天下一。
事件を捜査しつつも、彼らはたびたびストーリーから抜け出して、作者をこきおろしたり、トリックや展開に茶々を入れたりするのです。
皮肉やら何かしら含むところがある言い回しやらが随所に散りばめられていて、推理小説あるあるに鋭く切り込んでいくユーモアが癖になります。
なお、解説によると、著者は本書で示した皮肉や批判への回答となる作品も書かれているのだそう。
そちらも気になるので、いずれ読んでみたいと思います。
読書状況:読み終わった
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読みました。
- 感想投稿日 : 2020年12月28日
- 読了日 : 2020年12月5日
- 本棚登録日 : 2020年12月28日
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