「手垢にまみれた言葉」などと、よく使われる言葉が形容されることがありますが、たとえば、使いこまれた鍋や鉛筆などがあったとして、そういうものたちから感じられる温かい感じや、見ようによっては渋みなど、そして、さらに見る角度を変えたり、置く場所を変えたりすれば、見栄えが変わり、美しくなったり、かわいらしくなったり、可笑しくなったりもするもので、それは言葉もいっしょだよ、というふうに、糸井さんが糸井さんらしく、言葉を並べてくれている、そういう感想が浮かぶ詩集でした。そうやって出来た詩たちに、ああ、いいなあと微笑んだり、吹きだしたりしながら、心地よい時間が過ぎていく読書になりました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
詩集
- 感想投稿日 : 2016年11月4日
- 読了日 : 2016年11月4日
- 本棚登録日 : 2016年11月4日
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