-
恐るべき最終兵器! (1980年) (ハヤカワ文庫―SF ドクター・フー・シリーズ)
- マルカム・ハルク
- -
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
マスターはお馬鹿でめんこいな…。
2014年2月4日
-
時空大血闘! (1980年) (ハヤカワ文庫―SF ドクター・フー・シリーズ)
- デイヴィッド・ホイティカー
- -
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ドクターは、今も昔もドクターだし、ターディスは今も昔もポンコツ(略
フワッと調べたら、大筋ではテレビシリーズに沿ってるみたい?手持ちの本見ただけでDVD観てないからなんとも言えませんが。
BBCがちょこちょこYouTubeに出してる映像の中に、イアン&バーバラinターディス・ファーストインプレッション的なものがあるので、初期ターディスの内部の実際像を確認してから読むも吉。時代を感じるなぁ。あと、今のターディスには、あの食事提供システムはある気がしないな〜。あの描写を見てると、ああ、古いSFなのねぇ…と実感しますね。生活や食事にはある程度のアナログなビジュアルが必要だろうという方向の転換が、SFでもあったはずの時期がいつ頃なのかを切に考える。たとえばバナナの味さえすれば、バナナの形をしていなくてもいいとは、もはや9代目は思わない気が(笑)
自分たちの生存を脅かすものにたいしてさえ『戦う』という感情を失ったタル族を奮起させる流れは、実にイギリス的だなぁとは。アメリカ的“正義”とイギリス的“勇気”の微妙な差異は感じますね、どことなく。
訳の細かい部分と名詞を現在邦訳にあわせて再刊してくれませんかね?トールサイズでもガマンするから。
旧シリーズ観たいなー。
2013年12月14日
-
本の町の殺人 (創元推理文庫)
- ローナ・バレット
- 東京創元社 / 2013年8月21日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
“本書の舞台として設定されているアメリカの架空の町のモデルは英ウェールズにある町だよ”と聞いて興味を持って読んでみた。(わかりにくいが、まぁ)
犯人の設定等々については割りとストレート。でも、飽きることなく一気読み。
ミステリー読みの人が、これでは物足りないって感じるんだろうなーってのは、なんとなくわかる。私はミステリー読みでないからか、このくらいの軽さはちょうどよく感じた。(裏表紙の紹介でも“ライトミステリー”となっているし)
『古書店が舞台なのに蘊蓄が足りない』って意見を某読メでチョロチョロ見かけてて驚く。小説になに求めてんのか知らんけど、なら蘊蓄の本でも読んでりゃいい。
2013年10月29日
-
裸足の皇女 (文春文庫 な 2-27)
- 永井路子
- 文藝春秋 / 1992年11月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
『殯の庭』良かった。異父兄弟たる新田部皇子と藤原麻呂との関係。ともすると麻呂は藤原四兄弟(異母の四男)としてしか語られないからなぁ。
2013年9月24日
-
交換教授: 二つのキャンパスの物語(改訳) (白水Uブックス)
- デイヴィッド・ロッジ
- 白水社 / 2013年8月23日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
6章から成り、章ごとに技法変え駆使して描かれてて、各技法は物語と密接。英の大学教師と米の大学教師が、半年間交換留学ならぬ交換教授を行うわけだけれど、根本的な文化の違いにニヤリとしてしまう。ただ今一歩のめり込めなかったのが残念。
2013年9月18日
-
美貌の女帝 (文春文庫 200-17)
- 永井路子
- 文藝春秋 / 1988年8月10日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
古代においての母系史観は納得だし面白いのになにか引っ掛かる。そもそも蘇我本宗家側からしてみたら、所詮クーデターに荷担した蘇我倉山田石川麻呂の末路は自業自得みたいなもんじゃないかと。そこを無かったかのように子々孫々しれっとされてもなぁ。『そもそも誰が元凶?』そんな感情が最後まで拭いきれずモヤモヤ。
2013年9月9日
-
シガレット (エクス・リブリス)
- ハリー・マシューズ
- 白水社 / 2013年6月13日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
話の特徴的な運び具合からエンタメ性を期待しすぎた感が途中からあり、あれ?っと思いながら最後付近読んでたけど、シメがそのあれ?を全てを吹っ飛ばして、とても好きな話となった。
各章前後(いや常に前のみだけど)確認しながら読んでったけど、二周目読めば、最も色々わかってニヤニヤでしょうなぁ。
2013年9月5日
-
HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)
- ローラン・ビネ
- 東京創元社 / 2013年6月29日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
“『私』がナチ支配下のチェコで起きた、ある暗殺計画とそれにまつわる悲劇を描く”小説、とでも。小説的手法として成功していて、そこが物凄く面白い。始終ニヤニヤしながら読んでた。これは好きな手法。さすが高橋啓訳だけあって読み心地も良い。
ただ、“史実に忠実”に向かいたい割には、センチメンタルでヒロイズムの域をでていないようにも思えるなぁ。ある意味目指すべき“史実に忠実”と“小説であること”の両立は『無理』ということか。端から無理だとわかってはいるんだろうけれども(だからこそラストは平常小説の書き出しとなるのかも)
そして勇敢で美しきレジスタンス像もまた、なんらかのフィルターを通して残されてきた“史実”である可能性は置き去りにされたか。突き詰めていけばきりがない。
もっとも、新たな情報は以後も舞い込んできて終わりなどないということは言及されているわけですけどね、ラスト付近。
と、まぁ、だから個人的には『これらすべて著書の確信的行動の上』でないと、なにかとモヤモヤは残る作品かもな(著書がモヤモヤしてる以上当たり前)…とは思います。
ただ、ローラン・ビネの新作がフィクションでなくノンフィクションのほうでランキングしてる(※フランスで)のを見て、なんとなく納得はした。
2013年8月18日
印象派の画家を軸に、画家を見つめる女性…ただし恋人というものにあらず…の視点から描かれた短編4編。彼女たちに沸き上がる感情を語りすぎないのが良い。全体的に眼差しの柔らかい物語で、ある意味読者を“裏切らない”かな。
2013年6月28日
-
ナポレオン暗殺: セント=ヘレナのミステリー
- ルネ・モーリ
- 大修館書店 / 1998年9月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
三谷さんの『おのれナポレオン』を受けて。
ナポレオンがモントロンに本当に暗殺されたのか否かはこの際どうでもいいんだけど、フランス人におけるナポレオン崇拝の行きすぎには戦慄するのでありましたとさ。内容はまともだし面白く読めましたが、“歴史”とするにはも少し距離を保って語らないとさ……とんでも本と紙一重になるような。
ナポレオンは偉大!→それを巧みに騙して暗殺せしめて遺産強奪したモントロンは(いいか悪いかはともかく)大天才!っー論法になっとりますが、絶頂期と島流し後とのナポレオンの内外の状態を同列にして語られても、元外相も元警察相も困る(し読んでる私がふてくされます)。常に高度な駆け引きを必要としていた時代とさ、生きるのに駆け引きを必要としない時代とを並べて語って(タレーランにもフーシェにもアレクサンドルにもそこまで出来なかったくらい完璧に)モントロンはナポレオン騙しおおせたとか言われても!
2013年6月24日
-
辺境の館
- パスカル・キニャール
- 青土社 / 1999年5月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ポルトガルにあるバロック時代頃の貴族の館に存在するらしい、説明や写真から察するに不思議な印象を覚えるタイル壁画から着想を得たらしい物語。読み終えてから、口絵やカバーのそれらの写真を見ると、ふと訪れる空虚感。そこに物語が閉じ込められている。
キニャールの(高橋訳の)エロティックな描写って、少ない言葉で短く割と直接的で、むしろエロティックさを感じない言葉面なのに、静かに、しかし激しく熱を帯びた印象を覚える。あの削ぎ落とされている描写は、たとえ表面だけ真似したとしても、似ても似つかない物になるだろう。
2013年6月15日
【メモ】『徴募兵』のみ・他はもっと新しい訳で既読/国会図書館にて
2013年2月3日
-
新装版 「レ・ミゼラブル」百六景 (文春文庫) (文春文庫 か 15-7)
- 鹿島茂
- 文藝春秋 / 2012年11月9日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
レミゼにそこまで思い入れがないんで(前後するけど、ユゴーには“魅力的な悪”は書けない、想像出来ないんだろうな…と、この本読んで納得がいった。故に物語に物足りなさが残るんだな、と。なおジャヴェールは敵でも、法の正義、ね?)この本は後回しになってたけど、文庫再刊されたタイミングで読んでみた。
『レ・ミゼラブル』の(訳)注を別冊にしたような本。
19世紀の挿絵も堪能。(鹿島さんの他著『職業別パリ風俗』『馬車が買いたい!』辺りは、名著ながら、ただしレミゼに関しては思うほど読解の為の情報を得られない気がする分)レミゼを読む際のお供に。
ユゴーのコゼットに対する思い入れの減少についての指摘に納得。以前、読んでてコゼットに魅力を感じなくなっていった辺りと一致したので。いや、落ち着いて考えたら、もともと魅力なんてない娘ではあると思うけど(だからこそ薄っぺらのマリユスと釣り合うってのもある)
文庫再刊行時の帯のあおりは「必読超長編古典 “が一冊でわかる”」 でなく 「〜“をより理解するために”」とすべきだったのでは。これだけでは正直物語がわかるわけではないかと…。レミゼは、ユゴーのあのくだくだしいアジテーション紛いの言い回しを堪能してこそ!(ヲイw)
【以後愚痴】本文中から拾える参考文献の邦訳の多くが、現在は絶版なのが残念ではある。ルイ・シュヴァリエ辺りは再刊してもええと思うのにのう…頼むよみすず。
2012年11月24日
-
艶笑滑稽譚 第二輯――明日無き恋の一夜 他 (岩波文庫)
- バルザック
- 岩波書店 / 2012年12月15日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
450頁程度の中に、序跋除いて十篇収録だけど、第九話め『淫夢魔裁判録』だけで約100頁。これがなかなか楽しく読ませる構成。ただし内容が解ってくるにしたがって苦さに笑えなくなる。まったく人の世に、神も仏もねぇッ! 第一輯の最初の頃は、訳の読みにくさ(ただし、意図がある訳なので致し方ないが)・不必要なまでのルビの多さと格闘していたけれども、いつの間にか慣れたのか、普通に読んでる自分にふと気がついたり。
2013年1月12日
-
人生と運命 3
- ワシーリー・グロスマン
- みすず書房 / 2012年3月10日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
これに限らず現代社会に生きる以上、人生は大なり小なり己が生まれた国家に翻弄されずにはおられないわけで。けど、たとえ翻弄されたとしても、人としての尊厳を見失わなずに生きていく姿勢を保つことが最良ではなかろうかと。ただ、それを貫くことの難しさをも指摘している…と思うのです。
2012年10月12日
-
サラジーヌ 他3篇 (岩波文庫)
- バルザック
- 岩波書店 / 2012年9月15日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
【メモ/感想は別で】『ボエームの王』は、相当久しぶりの新訳なんで、たいそうありがたい。
他3篇に関しては、新訳がここ数年で出たばかりなので、別の話を拾い上げてもよかったんじゃないかしら?とも思うけど…(『サラジーヌ』『ピエール・グラスー』は水声社、『ファチーノ・カーネ』は光文社からそれぞれ新訳が)
とはいえ『サラジーヌ』に関しては、水声社版より読みやすいんじゃなかろうかという意見も見かけたので、後で読み比べてみる(けど、確かに岩波版のほうが頭に入って来やすかったかも)
以後つぶやき。
サラジーヌっつーと挙げられるロラン・バルトの例のものは、噂に聞くのみで読んではいないです。
2012年9月22日
-
筑摩世界文学大系 47 モーパッサン
- モーパッサン
- 筑摩書房 / 1971年8月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
『ベラミ』のみ。
2012年9月18日
-
フランス詩の歴史 (文庫クセジュ 748)
- ジャン・ルースロ
- 白水社 / 1993年11月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
まさしく『入門者、入門編を読む』に相応しく。詩の歴史の概略がわかりやすくて面白かった。挙げられている詩も、興味をひくものが多くて、しかも原文並列が嬉しい。訳者あとがきでは、『読者が発展すべき方向への示唆』と『この本が持つ問題点』が軽くあげてある。少々古い本ではあるので、最新の状況は書かれていないです。
2013年1月9日
-
トクヴィルの憂鬱: フランス・ロマン主義と〈世代〉の誕生
- 高山裕二
- 白水社 / 2011年12月23日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
自分、未だにロマン主義論をキチンと読んだことはなくて、ほぼ頭の中で構築した、歴史の流れから推察する妄想みたいなものばかりでニヤニヤ…じゃない萌え萌え…でもない、考えてきたんだけど、こう何かしら読んでみると、文学ロマン主義が『政治的にならざるを得ない』ことの根本的な理由が見えてくるから面白いとは思う。
ロマン主義の渦中にいて、やはり自身ロマン主義世代の特徴を備えているトクヴィルの、しかし随所に見られる特殊性とか、その特殊性(自己矛盾)ゆえに分裂しかねない自己を押しとどめる役割を果たしている考え方とかを、主要ロマン主義と対比させつつ論じられていて面白かった。
以後、感想ではなく。
第1部(だったかな?区分)は理解も容易だったけど、第2部(だったよな…)は、自分の詩にたいしての知識不足が祟ったように思う。目下、課題。そもそも文学ロマン主義と詩は切り離せないよなぁ(好むと好まざるとに関わらず)
2012年6月28日
-
よくわかる古代日本の全体像: 知識ゼロから学ぶ日本史の原点
- 木下正史
- KADOKAWA(新人物往来社) / 2011年2月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
いつ頃から日本列島に人類が定住し始めたのか、から始まり、大宝律令制定の701年までの流れを、考古学をメインに、文献とも照らし合わせながら、日本という“国家”の初段階が、どのような流れで出来上がっていったのかをわかりやすくまとめてある入門編。『“歴史”いう物の性質』にも触れている、なかなかの良書〜。自説を語る際の「私はこう思っています」という点を明確にしながらの語り口が好感。701年で話(講義)を終わらせたところには納得の胸熱…。やや、そこもうちょっと掘り下げて〜!という点もあったけど、入門編としては充分。
2012年6月22日
これは良書。常々考えている書店のあり方について、みしみしと考えさせられる(といっても、今はもう書店にいるわけではないんだけれど)書店のオーナーも従業員も、書籍に対する愛や一定の理解(内容的な意味で)が必要なはずなのに、実際には満たしていないことが往々にしてあると昔から疑問に思っていたので。あくまでも現場の声であり、かたい物ではないので読みやすいから、書店関係者は読んでみるとよい気がする。あと、本と本屋が好きな人は読むと幸せになれる。写真も素敵。しかしみんなアマゾンに圧迫されているのねぇ…。
2011年10月31日
-
愛の情景: 出会いから別れまでを読み解く
- 小倉孝誠
- 中央公論新社 / 2011年4月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
“愛の物語を構成する「文法」を明らかにしようとする”とあとがきにある通り、物語における“愛”についてのみ取りあげた本。描かれた時代背景が物語の構成に及ぼす影響にも触れている。小倉さんだしフランス文学メイン。ところで最初、昨年度のふらんす連載分のまとめかと思ったけれども、出版社も違うし書き下ろしとなっているし別物かと思いきや、読んだ記憶のある文がかなり存在したので、やはり被っているのじゃないかと。連載分をより詳しく解読したものと言っても過言ではない…書き下ろしだけど。
2011年10月30日
-
壊滅 (ルーゴン・マッカール叢書)
- エミール・ゾラ
- 論創社 / 2005年5月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下、2008年登録時のメモ。
今すぐ読みたい心を抑えて、ここを目指してシリーズ読み尽くす!
今すぐ読みたいけど、第1巻がある時代の幕開けならば、これが、そのある時代の終焉なわけだから、やはり19冊目に読むのがベストなんだろうなーと。
(最後はやっぱり最終巻をね)
2011年10月26日
-
金 (ゾラ・セレクション)
- エミール・ゾラ
- 藤原書店 / 2003年11月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下、2008年登録時点のメモ。
【いま読んでいる】
(続き出るのかわからない)論創社から出るのを待っちゃいられないから、こっちを古本で購入しておくことに。
2011年10月20日