七瀬ふたたび (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1978年12月22日発売)
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感想 : 388
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七瀬ふたたび
テレパス(読心力)、未来予知、透視、サイコキネシス(念力)、時間遡行•••。

超能力。

高校時代はわくわくしたのだが、ストーリーはハードだな。

【あらすじ】(最初のみ)
①邂逅
お手伝いを辞めた七瀬は実家に戻る列車の中で、同じ能力を持つ人間に初めて出会う。

②邪悪の視線
高級バーで働き、幼いノリオとアパート暮らしをする七瀬。しかし、バーの同僚が紛失した指輪泥棒の濡衣を着せられる。

③七瀬 時をのぼる
北海道に向かうフェリーの中、ノリオは今にも目の前で起きそうな殺人を感知し、七瀬にテレパシーを送る。

④ヘニーデ姫
マカオのカジノで生活費を稼いだ七瀬は、道中仲良くなった瑠璃(ヘニーデ姫)と飛行機の中で、何者かの”殺意”を感じ取る。

⑤七瀬 森を走る
明確な意思もなく、北海道の林をうろうろする予知能力者の恒夫。自分の行動が七瀬を救うことになる予感はあるのだが。

約40年前、前作の読後感を期待していた僕はショックを受けたと思う。(うる覚えだが)

話を膨らませることができそうなキャラクターを惜しげもなく使い切っている感じ。

ただ、当時最高と感じた本作は、初読から40年を経てこのくらいの評価に。

現代の作家たちが世に送り出す小説のレベル(=面白さ)が、それだけ上がっているということなのだろうと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年9月25日
読了日 : 2021年7月25日
本棚登録日 : 2021年7月25日

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