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「婚活」時代 (ディスカヴァー携書)
- 山田昌弘
- ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2008年2月29日発売
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こんなに使える経済学: 肥満から出世まで (ちくま新書 701)
- 大竹 文雄
- 筑摩書房 / 2008年1月1日発売
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「超」文章法: 伝えたいことをどう書くか (中公新書 1662)
- 野口悠紀雄
- 中央公論新社 / 2002年10月25日発売
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ユダヤ人大富豪の教え
- 本田健
- 大和書房 / 2003年6月19日発売
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本作のモチーフはおそらく「ロミオとジュリエット」だと思います。それは主人公のスミオ、その恋人役であるジュリアという名前からも明らかです。そして、本作の時代設定が現代であることから、現代版「ロミオとジュリエット」と称しても間違いではないでしょう。
「ロミオとジュリエット」では対立関係にある家同士の令息と令嬢が、何かのきっかけで恋に落ちます。その部分を本作でも用いられています。ただし、現代では家の違いで阻まれる恋愛などやり尽くされているので、別の形の「違い」を設定に盛り込んでいます。それは現代社会で問題になっている、いわゆる"格差"です。
スミオは年収数億円の父を持ち六本木ヒルズに居住している大学生です。一方で、ジュリアは借金を重ねる父を持ち、パン工場で契約社員として働いています。そんな二人の格差はちょっと極端過ぎますが、それくらい離れていた方が物語として面白味があるのではないでしょうか。
そんなまったく接点のない二人がどのようにして恋に落ちるのかというと、ずばり携帯です。ジュリアが副業でやっている出会い系のサイトにスミオがアクセス、そして偶然が重なって恋に落ちるのです。この出会い系、殊に携帯電話で二人の恋が始まるところが作者の強調したいところだと思います。直接会って会話するのではなく、言葉を電波に乗せてやり取りする。そこに、現代の愛の形が表現されているのでしょう。題名にもある「親指の恋人」というのも、携帯電話のボタンを親指を使って押し、愛を伝えるところから来ていると思います。
文章は非常にやわらかく、すらすらを読み進められました。ところどころ自分に酔った表現は使われていますが、全体的に文章のレベルは高いです。ただ物語の展開がひどく陳腐で、かつ結末が現実的ではありませんでした。「格差間の恋は成り立つのか」という本作の命題には惹きつけられるものがありますが、主人公たちが現実に絶望し過ぎているように思います。当事者になってみないと彼らの気持ちは分からないですが、物事を悪く考え過ぎているような……。気分が塞ぎ込んでいるときに読まない方がいいと思います。
2010年4月25日
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顔のない敵 (カッパ・ノベルス)
- 石持浅海
- 光文社 / 2006年8月22日発売
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「地雷」をテーマにしたミステリー短編集です。第一印象としては、リアリティがなく、安っぽい印象を受けました。やはり短編でこれだけのテーマを扱おうとするのは、無理があるのだと思います。地雷の恐ろしさが今一つ伝わってきませんでした。
加えて、すべての話における殺人に至った犯人の動機が、個人的には理解できませんでした。「そんなことで人を殺すか?」と突っ込みたくなるような動機です。
それでも十分楽しめたのは、文章にスピード感があり、物語自体に余計な描写がなかったからでしょう。娯楽としては悪くない作品です。動機の部分を除けば悪くない作品だと思います。
気になった方は一度読んでみてはいかがでしょうか?
2010年4月6日
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奥様はネットワーカ (ダ・ヴィンチブックス)
- 森博嗣
- メディアファクトリーダ・ヴィンチ編集部 / 2007年4月1日発売
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今夜はパラシュート博物館へ (講談社ノベルス)
- 森博嗣
- 講談社 / 2001年1月10日発売
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8編を収めた短編集。著者の長編推理とはまるで雰囲気が違います。長編ではトリックやストーリーがちゃんと書かれており、読後はスッキリさせてくれるものがほとんどですが、今回の短編集は幻想的なものが多く、釈然としないものばかりでした。
2010年4月4日
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探偵伯爵と僕 His name is Earl (講談社文庫)
- 森博嗣
- 講談社 / 2008年11月14日発売
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児童向けの小説だけあって、文章も簡単、ストーリーも難解ではないので、すらすらと読み進めることができました。大人が読んでも十分楽しめる内容じゃないだろうか? これまで読んできた森博嗣の小説とは雰囲気が違うけれど、これはこれで良かったです。
本作には、小さな仕掛けと大きな仕掛けが施されています。小さな仕掛けというのは、劇中で起こった事件の、犯人の正体のことです。普段ミステリーを読んでいると自然と犯人探しに注意がいってしまいがちですが、今回はこれを逆手に取られた感じでした。というのも、作中の登場人物の多くがミステリアスに描かれていたので、疑い出したらキリがなくて大変だったんです。探偵伯爵から始まって、その秘書チャフラフスカさんやハリィ、しいては主人公自身も怪しく思えて、結末が気になって仕方がありませんでした。
大きな仕掛けというのは、あまり詳しくは言えませんが、本作自体に仕掛けられたもの、ということです。最後にそのことが分かったとき、本作の持つ意味合いがまったく異なってきたところがとても驚きでした。今まで児童向けと侮ってきたのが、嘘のように重たい作品になったんです。おそらく、その部分が作者の主張したいところであり、本作のもっとも魅力的なところだと思います。
本作は最初にも申し上げた通り、森博嗣の作品のなかで異質です。が、もしかすると、森博嗣の小説のなかで最高傑作と呼んでもいいかもしれないくらい、素晴らしい小説かもしれません。これはぜひ他人に勧めたい一冊となりました。
2010年4月2日
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チョムスキー入門 生成文法の謎を解く (光文社新書)
- 町田健
- 光文社 / 2006年2月16日発売
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本書は題名の通り、生成文法と呼ばれる言語学における仮説についての入門書です。
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―森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在 (集英社新書)
- 森博嗣
- 集英社 / 2001年4月17日発売
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森博嗣の小説には物語の本筋とは関係のない部分で、著者独自の思想が含まれており、そこも著者の作品の魅力のひとつだと思います。本書はそんな著者の思想がつまった作品です。
とはいっても、本書はある物事について深い考えを示したものではありません。本書の形式は、著者が勤めていた大学の学生の質問に答えた、いわゆる一問一答形式。建築や科学、人生や著者自身について面白おかしく回答したものなので、「著者の思想を学んでやろう」という真剣な意気込みに応えられるようなものではありません。ちょっとした時間に読んで、くすりと笑わせるような、そんなエッセイです。
「本書は面白いですか?」と問われれば、「面白いです」とためらいもなく答えられるほど、個人的には良かったと思います。ただ、先ほど申し上げた通り本書は簡単なエッセイなので、もしかすると読む人によっては拍子抜けしてしまうかもしれません。たしかに、まえがきに書かれてある著者の教育論は納得させられるものでした。けれど、本書の内容のほとんどが一問一答形式のものであるので、どちらかというと、これまで出版されてきた小説の理解の手助け、あるいは著者の思想の再確認程度に読まれるのが、もっとも有効的な読み方ではないでしょうか?
息抜きに読んでもらえるといいと思います。
2010年3月31日
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Q&A日本経済100の常識 2010年版
- 日本経済新聞社
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 / 2009年9月1日発売
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朝日キーワード2011
- 朝日新聞出版
- 朝日新聞出版 / 2010年1月8日発売
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教育改革を評価する: 犬山市教育委員会の挑戦 (岩波ブックレット NO. 685)
- 苅谷剛彦
- 岩波書店 / 2006年10月5日発売
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調査報告「学力低下」の実態 (岩波ブックレット NO. 578)
- 苅谷剛彦
- 岩波書店 / 2002年10月18日発売
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公立小学校の挑戦: 「力のある学校」とはなにか (岩波ブックレット NO. 611)
- 志水宏吉
- 岩波書店 / 2003年12月5日発売
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脱「中央」の選択 地域から教育課題を立ち上げる (岩波ブックレット662)
- 苅谷剛彦
- 岩波書店 / 2005年10月5日発売
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保育園と幼稚園がいっしょになるとき: 幼保一元化と総合施設構想を考える (岩波ブックレット NO. 679)
- 近藤幹生
- 岩波書店 / 2006年7月5日発売
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教育改革のゆくえ: 格差社会か共生社会か (岩波ブックレット NO. 688)
- 藤田英典
- 岩波書店 / 2006年11月2日発売
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いじめ問題とどう向き合うか (岩波ブックレット NO. 695)
- 尾木直樹
- 岩波書店 / 2007年3月6日発売
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