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ITって、何? (未来生活研究所)
- 佐藤知一
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「デジタルデバイド」とか、
「失われた10年」とか懐かしい響きがありつつも、
ホントに2002年に書かれたものがと驚くほどに、
現在でも読む価値があるITの本質に触れた本。
「文明は人間に利便を与える。
文化は人間にアイデンティティを与える。」
会話の中で出てくる内容だが、
20年以上を経た今この本を読んでみると、
いかに文明が進んだか、
いかに文化は変わっていないか、がわかる。
2000年代を知る世代にとっては、
そういう意味でも感慨深いものを感じるのではないかな。
2024年5月14日
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ロスト・ケア (光文社文庫 は 36-1)
- 葉真中顕
- 光文社 / 2015年2月10日発売
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少子高齢化が進むことが「わかっている」介護の問題は、
正直、あまり考えたくない。思考停止しておきたい問題。
まさに「部屋の中の象」。
読み始めた時点から予想通りに話が展開する。
意外性や驚きを読者に与えるような本ではないが、
逆にその問題にガッツリ向き合わざるを得ないとも言える。
聖書から引用した
「人にしてもらいたいと思うことを人にしなさい」
がまさにキーワードなんだろうな。
論語では逆説的に
「己の欲せざる所は人に施すなかれ」
と、同じような話も出てくる。。。
黄金律と呼ばれることは初めて知ったが、確かにその通りだと思う。
結局のところ、人類としての最適解は無いんだろう。
ただ個人として、自分の正義を信じるしかないんだろう。
介護を含む福祉のあり方、延命・死刑・安楽死などの扱い、
自分なりの考えを改めて見直す良い機会になった。
2024年5月6日
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問いこそが答えだ!~正しく問う力が仕事と人生の視界を開く~
- ハル・グレガーセン
- 光文社 / 2020年3月30日発売
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答えを探すことよりも、問いを見出すことの重要性を説く。
よい問いをすることは「技術」であり、それを磨く手法を紹介。
個人のマインドセットだけでなく、周りの人の巻き込み方にも言及。
著名人の事例や引用が多く、説得力は上がっている気はするが、
私には若干くどく感じ、疲れる場面もチラホラ・・・
良い答えを探すブレストではなく、
良い問いを探すクエスチョンバーストの紹介。
同じ内容でも問う人によって受け取られ方が違う問題は、
「問いの資本」の概念で説明。
全体的に納得感の高い内容だった。
一点個人的にとても驚いたのは、
イーロンマスクのハイパーループ構想のエピソード。
交通渋滞で講演に遅れた理由の説明で、
新しい交通システム案として思い付きを言ってみただけ!?
周りが動き始めて実際の取り組みになった、とは・・・
さすがイーロンマスクの「問いの資本」は絶大だなぁ。。。
2024年5月2日
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失はれる物語 (角川文庫)
- 乙一
- KADOKAWA / 2006年6月23日発売
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静かで切ない短編集。
切なさがほどよい感じというのか、
落ち着いた穏やかな気持ちになる。
正直、数カ月後には忘れてしまってそう。
これは悪口ではなく、
褒め言葉、というか本書の個性として。
そういう静かで穏やかな感じ。
2024年4月25日
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恋に至る病 (メディアワークス文庫)
- 斜線堂有紀
- KADOKAWA / 2020年3月25日発売
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2024年4月20日
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純喫茶トルンカ しあわせの香り 〈新装版〉 (徳間文庫)
- 八木沢里志
- 徳間書店 / 2023年1月12日発売
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純喫茶トルンカの第二弾。
トルンカ周辺の、温かい三話。
一人暮らしの常連客千代子ばあちゃん、
トルンカ看板娘の幼馴染の浩太、
常連客のイラストレーター絢子ねえちゃん。
周辺を含めて登場する人が皆いい人。
安心して温かい気持ちになれた。
2024年4月18日
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データマネジメントが30分でわかる本
- ゆずたそ
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DMBOKの11領域をまとめて解説。
一言レベルの概念を一瞬で、
ざっくり浅くを短時間で、
事例を含めて深堀り理解をある程度しっかりと。
という形で構成されており、
個人的にはとても読みやすくありがたかった。
2024年4月18日
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純喫茶トルンカ 〈新装版〉 (徳間文庫)
- 八木沢里志
- 徳間書店 / 2022年6月8日発売
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喫茶店トルンカに関わる人達の、温かい三話。
飄々とした大学生アルバイト、
無口で不器用なおじさん客、
トルンカオーナーの娘。
周辺を含めて登場する人が皆いい人。
安心して温かい気持ちになれた。
2024年4月10日
とてもやさしく包み込んでくれる本。
自分の気持ちが弱ったときに読むと、
安心感とちょっとした希望が得られるのではないか。
そう感じるほど、温かさと優しさを感じた。
(今は自分の気持ちが弱ってないのでわからないけど・・・)
涙もろい人は、人前であまり読まない方がよいかも。
私は通勤電車や行きつけの喫茶店で読みながら、
溜まった涙がこぼれないよう、注意しなければいけない場面がチラホラ。
これはマズイと思い、
後半は家族が寝静まった後に、自室で一人で読みました。
2024年3月30日
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反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
- 草薙龍瞬
- KADOKAWA/中経出版 / 2015年7月31日発売
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心が反応しなければ、
求めずに済む。妄想に囚われずに済む。執着せずに済む。
つまり、悩みや苦しみから解放される。
ま、心の反応は人に備わった本能なので、
ブッダじゃないんだから「反応させない」なんてできない。
だから、心が反応したときは、
それを自分で客観的に見てやればいい、と。
そう捉えた。
妄想しているなと気づいたら、以下をすればOKらしい。
①目を閉じる
②無駄な反応をリセットする
③目を開いて、目の前の作業に一心に取り組む
早速試してます。
2024年3月30日
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Clean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計
- Robert C.Martin
- KADOKAWA / 2018年7月27日発売
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本の体積的に、読むのに気合いが要りそうだが、
全然そんなことはなく読みやすい。
アーキテクトっぽさ全開、という感じ。
何が核で、何が詳細(些細なこと)か、
という視点の原理原則が明確。
自分の中で積んできた経験値に基づく感覚を、
うまく図示化、言語化してくれる感じで、
「そうそうわかるわ~」となる場面が多かった。
フレームワークも「些細なこと」に分類。
この勇気というか、ブレない姿勢が良い。
スバラシイ、かつ、微笑ましい。
ま、実際に著者と一緒に実務をするなら、
原理主義、潔癖主義に見えちゃいそうだけど…
2024年3月27日
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和菓子のアン (光文社文庫 さ 24-3)
- 坂木司
- 光文社 / 2012年10月11日発売
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主人公のアンちゃんがとにかくいい子!
ほのぼのと温かい気持ちになる一冊。
昨日デパ地下で和菓子を買った。
人生で初めてかな。
間違いなくこの本の影響。
2024年3月19日
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グレイス・イヤー: 少女たちの聖域
- キム・リゲット
- 早川書房 / 2022年11月16日発売
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集団の力の大きさと、
個の力の小ささとを突き付けられ、
読んでいて楽しい本ではない。
それでも個の力はゼロではなく確かに存在する。
そこに希望が感じられる。
目を閉じていること、
目を見開いても見えていないこと、
そして見えること、
主人公がそれらを教えてくれた。
ただ、ちょっと話が長い・・・
一気に読み進めることができず、
世界観をつかむのになかなか苦労した。
2024年3月9日
TDDを具体的に理解し行動に移したい、
という人にはかなり有効な本だと思う。
今はVUCAな時代。
そんな時代はアジャイルな開発手法が適している。
アジャイル開発が効果を出すにはDevOps環境が必要。
そこに不可欠な要素が「TDD」だと思っている。
そんなことはわかっていても、
「具体的にどんなアクションプランを描き、
今日から何をすればよいのか?」
という落とし込みが難しく、私はここで躓いていた。
本書はそれを大いに助けてくれる。
「今日からあなたはこれをこうやって試し始めればいいんだ」
ということを教えてくれる。
豊富なサンプルコードを交え、
度が過ぎると思えるほどの小さなステップを踏みながら。
若干くどい印象は否めないが、
それが本書の特徴であり良さでもあるのだろう。
2024年2月24日
ルミネッセンスと聞くと、
励起状態から安定状態へ遷移する際、
エネルギー差を光として放出する現象と認識している。
そういう意味が込められた本なのかな、やはり。
非日常とまでは言えないけれど、
ちょっとフワッとした(励起)状態と定常状態との遷移が描かれる。
5つの短編だが、読んで受ける印象はどの話も近い。
励起状態が「大して励起していない感じ」と、
基底状態が「リアルにパッとしない感じ」だからか、
まぁ、読んでいて面白い本ではない。
#救いがない、というほどネガティブでもない点が何ともまた・・・
もしかしたら、3回、5回と読み重ねると、
ジワリと本書の良さにハマっていきそうな気配はある。
ただ結局、そこまで繰り返して読む時間は作らないんだろうな・・・
2024年2月23日
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良い戦略、悪い戦略
- リチャードP.ルメルト
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 / 2012年6月1日発売
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著者の言う「戦略」とは、目標設定だけではなく、そこに至る道筋も決めるまでを指す。つまり「組織のメンバーが一貫した行動をとる」ことができなければ、それは戦略とは言えない。
戦略は「診断」⇒「基本方針」⇒「行動」の3要素(=本書ではカーネルと呼ぶ)で構成される必要がある。特に診断(=現状分析と問題定義&課題決定)においては、競争優位性をいかに認知&定義するかを強調。優位性は相対的であり、持続するには模倣困難性が大事。
また、やることの選択(=やらないことの選択)の重要性や、自分のアイデアを疑う姿勢など、リーダーのマインドにも言及。
ま、言ってしまえば、特別目新しい視点があるわけではないのだけど・・・「良い例」と「悪い例」を多く載せることで、イメージは掴みやすいと思った。
さて・・・自分の組織を振り返ってみると・・・あぁ・・・省略
2024年1月28日
優れた頭脳と温かい真心が、
不自由な体に閉じ込められた孤独と絶望。
それでも理解者が現れる。
家重と忠光とのやり取りには随所で泣きそうになり、
正室の比宮とのやり取りには随所で泣いてしまう。
2024年の一冊目がこの本とは。幸先よろし。
2024年1月19日
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1984 (角川文庫)
- ジョージ・オーウェル
- KADOKAWA / 2021年3月24日発売
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読むのに8時間くらいかかった。
なんとまぁ、救いのないこと!
現代社会と重ねるのは、
さすがにちょっと無理があるのでは?
なぜ読者評価がこんなに高いんだ?
というのが正直な感想です。
内容は一応理解できてると思うんだけど…
自分がちゃんと読めてないのかなー?
2023年12月26日
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世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
- ピョートル・フェリクス・グジバチ
- クロスメディア・パブリッシング / 2023年3月31日発売
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目的のない雑談は時間の無駄。
目的を意識して雑談(スモールトーク)しよう。
という話。
2023年12月14日
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天国までの百マイル (講談社文庫)
- 浅田次郎
- 講談社 / 2015年8月12日発売
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会社を潰し自己破産し落ちぶれた中年男。
貧乏だから見える幸せもある。
それが見えないのが薄情で不幸というわけでもないが。
主人公にとって都合よく流れるストーリー。
何やかやの障害らしきものもないとは言えないが、
始終ハッピーエンドに向かいます感がすごい。
安心して読み進められる、とも言えるが。
ただ、ここまで都合よい流れを作るなら、
最後まで突っ走り、ド派手で興醒めするくらいの、
ハッピーエンドまで持っていってほしかった気もする。
2023年12月12日
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永遠についての証明 (角川文庫)
- 岩井圭也
- KADOKAWA / 2022年1月21日発売
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「数覚」に恵まれた人たちの哀しい物語。
自分には自明のことも、他人と共有できない孤独。
やっと出会えた数少ない分かり合える人とも、
いつでも100%分かり合うことはできない。
誰もが葛藤を抱えながら生きており、
誰も間違っていないのに・・・
とはいうものの、
数学が見出した「自然の摂理」は不変であり永遠。
生きているうちに共有できる人がいなくても、
後世に理論を解読して「対話」できる人が現れる。
そんな希望を感じさせる、
「数覚」に恵まれた人たちの、
温かい物語ということになるなのかな。
2023年12月8日
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ラスト・ワルツ (角川文庫)
- 柳広司
- KADOKAWA/角川書店 / 2016年3月25日発売
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シリーズ4作目(最終作)。
ほとんどスパイの存在が見えない。
これが「目立たない灰色の小さな男(グレイ・リトル・マン)」か。
いきなり本書を読んでもピンとこなかったかもしれないが、
4部作として続けてみることで、時系列や一貫性を感じる。
全体を通して飽きずに楽しく読むことができた。
だからこそと言うべきか、
最後の最後に「アジア・エクスプレス」が配置されていることに、
どうもしっくりこない違和感が残る。
鳩のくだりにも、何かの意味や意図が隠されているのだろか?
と気になって考えてみるもよくわからず・・・
どなたか教えてください。
2023年12月3日
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パラダイス・ロスト (角川文庫)
- 柳広司
- KADOKAWA / 2013年6月21日発売
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シリーズ3作目。
記憶を無くしたり、
ほとんど登場しなかったり、
何年も前から仕込まれていたり、
あらゆる犠牲を覚悟した上で踏み込んだり…
2作目までとは異なるシチュエーションでも、
スマートで優秀なスパイ達が活躍する。
相変わらず面白い。
2023年11月26日
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ダブル・ジョーカー (角川文庫)
- 柳広司
- KADOKAWA / 2012年6月22日発売
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シリーズ二作目。
ジョーカーゲーム同様、スッキリ気持ちよく読める。
スパイ刈りや二重スパイも登場。
結城中佐の現役時代の話も登場。
あー、しかし第二次世界大戦へ…
2023年11月16日