トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 中村 白葉 
  • 岩波書店
3.73
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本棚登録 : 737
レビュー : 90
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003261927

作品紹介・あらすじ

ここに収められた「イワンのばかとそのふたりの兄弟」はじめ9篇の民話には、愛すべきロシアの大地のにおいがする。そして民話の素朴な美しさの中に厳しい試練に耐えぬいたトルストイ(1828‐1910)の思想の深みがのぞいている。ロマン・ロランが「芸術以上の芸術」「永遠なるもの」と絶讃し、作者自身全著作中もっとも重きをおいた作品。

感想・レビュー・書評

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  • 強欲な人、ズルい人を戒めるのではなく、自分の中の強欲さやズルさを戒める本だと思った。
    登場する悪魔は、ファンタジー的なものではなくて、「魔がさす」の意味で、一匹追い出しても次々と執拗に入り込んできては理不尽なまでに攻撃してくる、自分の中の悪魔に負けないように、と解釈した。

  • 子供のころに読んだイワンのバカ。
    今読むと、また違った感じを受け
    人と人がどう関わって生きていくのかについて
    トルストイが考えていることが少しわかる気がしました。
    欲張らず、妬まず、人のために・・・
    そんなイワンが一番の幸せ者。

    でも、実際、人は欲もあり、妬みもする。
    だから頑張れる時もあると思うこともある。
    一方で、イワンのような働き者こそが
    幸せにならないと。
    働かざる者食うべからず・・っと思うこともある。

  • 面白いです。

  • "人はなんで生きるか"より悪魔の登場頻度が高い。
    悪魔とは自己の内に潜む欲や我を指す。
    夏目漱石の則天去私、仏教の解脱、老子の無知無欲など、
    古今東西の求道者達が人間の欲(悪魔)を否定しているのは決して偶然ではなく、真理がそこに存するからであろう。
    そしてそれを平易かつ味わい深い筆致で描いてみせるトルストイには脱帽せざるを得ない。

  • B983-トル
    200046407

    ドストエフスキーと双璧を成す、世界文学の至宝。本編所収「人にはどれほどの土地が必要か」に出逢い、早四十数年経った。人生の夕焼け時を迎え、これ程の意味を持つとは、当時予想だにできなかった。自分の眼で見て、その衝撃に茫然自失して戴きたい。

  • 何かの小説で名前が出てきたイワンのばか。気になって読んでみたが、ロシアだからかこれは社会主義の話なのかと勘ぐってしまった。頭も体も使って働いたほうが良い。
    宗教色の強い話もあったがどの話も面白い。
    永遠なるものと言うのはわかるか、芸術以上の芸術というのはよく分からない。

  • とてもシンプルでクリアだから、考えるよりかは感じる方が強いと思う。それに、民話はその国で大切なものが何かをそっと教えてくれるようで面白い。

  • イワンのばか/鶏の卵ほどの穀物が好きです。
    他も面白かった。


    イワンのばかとその二人の兄弟
    小さな悪魔がパンきれの償いをした話
    人にはどれほどの土地がいるか
    鶏の卵ほどの穀物
    洗礼の子
    三人の隠者
    悔い改むる罪人
    作男エメリヤンとから太鼓
    三人の息子

  • 非常に有名だが読んだことのなかった「イワンのばか」.タイトルから想像したのは全く異なり,むしろ「ばか」と思われていたイワンが最強,という話だった.どの話も宗教色が強いのだが,説教臭くもなく,素朴なロシアの農民達が「幸せとは何か」をめぐる物語を繰り広げる.この本全般を一言で表わすと「足るを知る」.

  • ◆きっかけ
    『読書からはじまる(長田弘)』p161で引用されていた「鶏の卵ほどの穀物」の3人の老人の話に惹かれて。中村白葉訳、岩波文庫のものが紹介されていたからこの本でいいよね?2017/6/16

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著者プロフィール

一八二八年生まれ。一九一〇年没。一九世紀ロシア文学を代表する作家。「戦争と平和」「アンナ=カレーニナ」等の長編小説を発表。道徳的人道主義を説き、日本文学にも武者小路実らを通して多大な影響を与える。

「2004年 『新版 人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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