国家〈下〉 (岩波文庫 青 601-8)

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  • Amazon.co.jp ・本 (551ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003360187

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  • 正義とは何か、正しい国家とは何かについて語られる。哲人王の統治や有名な洞窟の比喩もコンテクストの文脈で語られると意義深い。広範に渡って語られるため全貌を掴むにも何度も読み込む必要がありそうだ。理想の国家から堕落していく国家のあり方はアテネだけでなく、古代ローマ、フランス革命などと照らし合わせても正しいと感じられ洞察力には舌を巻いた。また、魂の不死を説いたエルの物語は現代人にも説得力を持つように感じられた。

  • 『国家』の第6巻~第10巻までを収録。プラトンの正義論については、ポパーはじめ多くの批判的意見が提出されてきた。しかし、洞窟の比喩、エルの物語など、いまなお人の精神にゆさぶりをかける優れてアクチュアルな内容が含まれていることは間違いない。その意味で、やはり『国家』は第1級の古典と言えるだろう。

  • 上巻とあわせて、つまみ食いだけれども、一応読み終わったこととします。

  • 彼の国家像が非常に分かりやすく展開されている。
    とはいえ、比喩が難解。

  • 哲学の授業で読んだ本

    「洞窟の比喩」が出てくる。

    私がプラトンに興味を持ったのは
    洞窟の比喩が引用されている
    「アルジャーノンに花束を」
    を読んだから。

    難しいけど哲学を、人の考えを学ぶのは面白い

  • 有名な「洞窟の比喩」が出てきます。
    私のゼミでは「洞窟」=「現代の映画館」論へ強制的に持って行かされます。

  • 読了

  • 上巻を読み終えてからしばらくたちました、ようやく読み終えたプラトンの『国家』。イデア論を中心に、ソクラテスとグラウコン、アディマントス兄弟の答弁は続きます。知ること、知識こそが真理を見出す唯一の道といい、感情がいかに芸術を求めようともそれを切って捨てることが正義。ホメロス批判が響きます。上巻で取り上げられた『ギュゲスの指輪』に対する答えも一応答えられています。結局は本心の問題。死後の世界が巻末に広がりますが、当時の価値観としては意味がある答弁だったのでしょう。黄泉の有無よりも、そういった恐怖信仰以前の人間の本性としての正義を追及した点で哲学のすばらしさを感じます。今より2500年ほど昔に、このような道徳の語らいがあったのは驚きです。ソクラテス、プラトン、やはりすばらしい。

    09/5/8

  • ジュンク堂書店 大阪本店

  • 読了:2009/08/26

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著者プロフィール

山口大学教授
1961年 大阪府生まれ
1991年 京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学
2010年 山口大学講師、助教授を経て現職

主な著訳書
『イリソスのほとり──藤澤令夫先生献呈論文集』(共著、世界思想社)
マーク・L・マックフェラン『ソクラテスの宗教』(共訳、法政大学出版局)
アルビノス他『プラトン哲学入門』(共訳、京都大学学術出版会)

「2018年 『パイドロス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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