- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022509802
感想・レビュー・書評
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物語の中にも少し出ては来ますが、どうしてもJR西日本の福知山線の事故を連想してしまいます。被害者の婚約者、退職間近の警察官、被害者である雑誌編集者、電鉄会社の広報担当者。それぞれの思いに引き込まれます。ただ、前半の緊迫感に比べると後半は少し残念な気がしてしまいました。
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正しいことをする!
自分の大切にしてきた場所から離れることの恐ろしさ 自分が大切にしてきたところから裏切られる気持ちが描かれていて でも自分で決着をきちんとつける主人公は素敵だった!
周りの人の助言もやはり大切だと言うことがよく伝わる
生きて行くってやっぱり一人じゃない
一人じゃいけない
人の意見も耳にするって大事だと思った -
朝の通勤ラッシュ時に、満員の乗客を乗せた電車が脱線した!偶然、そこに乗り合わせた雑誌編集者の辰巳は、自分の下敷きになった女性の死を目の当たりにする。
JR福知山線の脱線事故を思い起こされます。
被害者の雑誌編集者辰巳・婚約者を喪った滝本・定年間際の警察官高石・加害鉄道会社社員であり、妹が被害者の御手洗たち4人の視線で話が進んでいくが、終盤バタバタとした感じがする。もう少し会社を告発しようとする御手洗の気持ちに踏み込んで欲しかった。御手洗母の「会社は、社会より小さいのよ。あなたは東広鉄道の社員である前に、社会の一員なんだから」って言葉素敵です。なかなか言えない言葉です。なかなか -
脱線事故で80人以上の死者を出した
東広鉄道の大惨事が舞台ですが
あのJR西日本の事故を思い出しました。
物語は事故に係わった色々な立場の人達の目線で
描かれています。
今まで取材する側だった週刊誌の記者辰巳は
自分が被害者となってはじめて感じる記事を書くことへの
意味。そして生きている事への喜びと助かったことへの
罪悪感に悩まされます。
婚約者を突然、失ってしまった男、滝本を襲う絶望。
定年間際の警官、高石は事故究明のため
最後の警官人生を賭ける。
東広鉄道広報課の御手洗は、被害者との接見、マスコミ
警察対応に追われる中、会社と正義の間で葛藤する。
事故が多くの人達の人生を一変させるが
悲観、絶望ばかりしていられない。
登場人物たちの心の揺れや動きが丁寧に描かれていて
自分がその場所に居るような感じがしました。
事故を克服し再建するのはたやすい事ではありませんが
希望の光の残し方が絶妙でキレイすぎない所が好きでした。 -
よかったんだけど、あと200ページくらい長くてもよかった、てくらいに、終わりの方は話が急速にまとめられていた(´ー`)
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列車の大事故に巻き込まれて図らずも当事者となったジャーナリストや被害者の婚約者、刑事が事故を引き起こした鉄道会社に…。著者の作品を読むのは初めてでしたが相性は良いようです。いくつになっても新たな出会いはうれしいものです。