明治・金色キタン

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.20
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022513274

作品紹介・あらすじ

明治になって20年、江戸とは地つづき時つづき-。滝と原田は、東京・銀座に勤める巡査二人組。女学生美人くらべの顛末や正体不明の石、競馬場での殺人、と日々さまざまな謎の解決に奔走するこの二人、時折、人ならざるものの気配を見せるのです…。

感想・レビュー・書評

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  • 「しゃばけ」シリーズの著者による、明治・妖シリーズ第2弾。

    明治20年ごろの銀座という、急激に変化しつつも前時代からの価値観がまだ残っている、アンバランスな時代が本シリーズの舞台である。
    シリーズ第1弾は主要人物紹介の要素が強い一話完結の連作集だったが、今回は同じ体裁をとりつつも、廃仏毀釈により廃された寺の祟りの話が大きなテーマとなり、各編で少しずつ謎が明かされていく仕組みになっている。

    これまでの価値観を全否定する廃仏毀釈は当時ものすごい摩擦を生んだのだろうな、と改めて思う。このシリーズはフィクションながら明治の極端な改革とそれによるひずみを一市民の生活レベルで想像させてくれるところがよい。また登場人物の謎も第1弾からさらに明らかになり、物語への思い入れも強くなってきた。どれだけシリーズが続くのかわからないが、マイペースに追いかけていきたい。

  • 明治妖モダンシリーズ 続編

    前作はどちらかというと原田さんメインなのかなと思って読んでいたけれど、今回は滝さんの方だった。
    1つの村のことで全てのお話が繋がっていて、最後に解決する。祟りの真実は何なのか気になって後半は一気に読んでしまった。

    ミステリアスで少しダークな雰囲気。「痛快、ときどき背筋がぞくりの妖怪ファンタジー」という帯の言葉がぴったり。
    今の世にももしかしたら‥と妄想するのも楽しい笑

    続編楽しみに待っています。

  • レギュラーメンバーや新顔さんたちの本性、少しづつ明らかになった感じの人もいたし、突然もう皆分かっているかのようにされた人もいて、あれ?そんな匂いしてたっけ、の人もいたし、細かいところが少し分かりにくかったでしょうか。謎解きもやや唐突な印象でしたが、でもやはり引き込まれて、一話完結のようでいて長編なので一気に読んでしまいました。前作含め復習必要かも。ともかく彼らと一緒に鍋を囲みたいものです。

  • 畠中恵の「明治」シリーズ第2弾。
    西洋風の煉瓦街にはアーク灯が灯り、不忍池畔には英国風の競馬場。
    築地居留地の女学生たちは洋装で髪には大きなリボン…
    妖たちにはいささか住みにくい世になったけれど。
    大通りを外れてちょっと小道に入れば、まだまだ闇が広がる。

    今回は、幕末の廃仏毀釈で村中の寺が潰され、仏像も僧も行方が分からなくなってしまった、筑摩の甫峠村の、たたりの噂にまつわる事件の数々。
    銀座4丁目の、そこだけぼろい派出所に勤務する原田と滝が、例によって盛大に事件に巻き込まれる!

    このケーキも食べられなくなるかもしれない…って、オーナーパティシエが留学しちゃうからですよね?
    世界が繋がっているのも楽しい。

    すっかり闇も少なくなった現代にも、妖しの者はいるんじゃないか、そんな気がします。
    うん、ロマンがある。


    あ、200円(今だと200万…と考えると分かりやすい?)指輪男、ちょっとキモいですね。
    女学生たちの写真を持って、本物を一目見ようと学校の前に群がる男たちは、秋葉にたくさんいそうですね~
    などと、ニヤリとしました。

  • 「明治・妖モダン」の続編。
    文明開花の世の中、古い妖しいものたちも、すぐそこの物陰に‥

    明治21年。
    江戸時代からすっかり様変わりして西洋風の建物が並ぶ銀座・煉瓦街。
    派出所の巡査、原田と滝は、何かと借り出されては奔走することに。

    古い寺が引き倒される現場の護衛になぜか引っ張り出された二人。
    そこで、行方不明者が出て‥?

    滝に思いを寄せる花乃が巻き込まれた願掛けとは?
    女学生の美人番付の写真が流出?
    不忍池での競馬場でおこった事件とは‥

    あまり知られていない明治時代の風俗がたっぷり描かれていて、面白く読めました。
    「しゃばけ」のとぼけた可愛い雰囲気とは少し違って、もっとクールで怖さも含んだ妖しさ。
    大人が社会を動かしていく骨組みが背景に感じられます。
    妖怪というか普通の人ではない面々は増えるばかりで、ぜんぜん隠れていない感じですが(笑)
    思いがけない問題も、思いがけない解決も、ありえるのが面白いところ☆

  •  江戸から明治になって20年。
     文明開化はすれど、妖たちが消えたわけではない。江戸とは地つづき時つづき。
     モダンな煉瓦街の銀座にあって、掘っ立て小屋の巡査派出所に勤める原田さんと滝さん。
     そして百木屋に集まる馴染みの面々。
     今作は、6つの短編集ながら、甫峠村にまつわる廃仏毀釈によって消えた寺と仏像の謎に迫る連作になっています。

    ------------------------------------------------------------------

     前作で、うっすらながら主な面々の正体が分かっているので、今回は最初から結構それが表に出ているかな。
     で、前作はどっちかっていうと原田さんのほうが出番多かったけれど、今回は滝さんのほうがメインという感じがする。
     あと、お高さんも。
     彼女のあの薬、すごいよ、欲しい。

     今回はハラハラする展開が多かった。一気に最後まで読んだ。
     このシリーズはいい。もっと続いてほしいなー。



     あと、時に絡め取られることが多いから、誰がどういう人(妖)なのかはっきりと言わないようにしている、ということだったけれど、百賢さんてどうなの? 妖なの?
     前作の第三話のラストでそれっぽい感じに登場したけれど、はっきりとはまだ書かれていないよね?
     どうなんでしょう。

  • 「明治・妖モダン」の続編。

    幕末の時代、甫峠村というある地方の村で行われた廃仏毀釈に絡んだ祟りの噂に、銀座煉瓦街の巡査たちが巻き込まれていく。

    江戸時代から地続き・時続きの東京という場所で、人ならぬ者が人となり、人の世に紛れ込んでいく。前作と同様、雰囲気はよく出ていて良かったと思う。あの人もこの人も実は、、、で意外だったり、廃仏毀釈の祟りに絡んだ事件の真相も興味深く読めた。ただ、もう少し妖しの要素を強く出しても良かったかな。描き方が分かりにくいところもあって、危うくスルーしてしまいそう。楽しい面々ではあるので、シリーズが続くのを期待。

  • 内容紹介
    にぎやかなキャラクター達の織りなす楽しさ、軽妙さに加え、恐ろしい妖の要素で背筋がぞくっともさせられる、「明治・妖モダン」シリーズ絶好調の第2弾!
    明治21年の東京・銀座。巡査の滝と原田は、日々持ち込まれる事件や相談事の解決に奔走する熱血漢コンビ。だがこの二人と仲間たち、時折何やら人間離れした「妖(あやかし)」の姿をも見せるのです……!?
    不忍池の競馬場、女学生と結婚事情、頼母子講+宗教的な集まりなどなど、明治の風俗がたっぷり楽しめる、1話完結の痛快な謎とき短篇集。さらに全編を通して、廃仏毀釈によって消えた寺と仏像の大きな謎もドラマチックに描かれる会心作です。

    <目次予定>

    第一話 赤手と菜の花
    第二話 花乃と玻璃
    第三話 モダン 美人くらべ
    第四話 闇の小道
    第五話 上野の競馬
    第六話 祟り、きたる

  • ★時を超えてゆくのは恐ろしい(p.348)
    このあたりあやかし密度たかいのだけれど明治ともなるとヒトならざるものもだんだんヒトへと同化していくことになるらしいからかお話もかなり混然としている。

    ▼簡単なメモ(妖モダンも含む)
    【一行目】明治は、開化の時だと言われている。

    【青山】代言人。壮士の集会で押し倒されたところを滝に助けられた。
    【赤手/あかて】レギュラー。煙草商。百木屋の常連でみなものファンのひとり。あるものを探している。
    【阿住/あずみ】内務省のお偉いさん。廃寺である甫峠寺跡(ほとうげじあと)に用事があるらしい。ちょっと出るだけかと思ったらレギュラーになった。
    【伊沢花乃/いざわ・はなの】→花乃
    【伊勢】口の上手い男。「騙しの伊勢」と呼ばれる。
    【嘘】原田《人はどうして嘘をつき、隠し事をするんでしょうねえ。》。阿住《そりゃあ、自分に都合良く話が進むよう、考えるからじゃないかね。》金色p.166
    【大月】司法省のお役人。阿住のライバル?
    【おきめ】器量よしの女の子。迷子らしくてなぜか赤手についてくる。ダイヤモンドを持っていた。自称親が大勢現れた。
    【お高/おたか】レギュラー。百木屋の常連で三味線の師匠。なんかいろいろ覚っている。とてもしみるがよく効く塗り薬を持っている。骨折にまで効くらしい。そういえばかまいたちがそんな薬持ってたような気がする。
    【小田原】美人くらべ一位の女学生を嫁にしたい成金男。二百円のダイヤモンドを贈ると言っている。
    【かのう会】五之倉がつくった助け合いの会。
    【木島】下谷のボディガードのようだ。気が短く気性が荒い。
    【喜多/きた】内務省のお偉いさんか。
    【銀座四丁目派出所】モダンな町並みのなかで目立つぼろっちい小屋。
    【九郎】殺人事件の容疑者にされた少年。勤めをクビになるかもしれなかったが吉田が雇ってやると言う。
    【剣呑】この話のなかでよく出てくる単語。
    【五之倉/ごのくら】医師。お高の弟子。「かのう会」を主宰する。
    【清子/さやこ】女学生。子爵家の娘。美人くらべトップ3のひとり。
    【下谷/したや】胡散臭い男。こわもての木島を連れている。みなもに気がある?
    【壮士】もともとは国にもの申す思想的な連中。品質が落ちて半グレ状態。
    【滝駿之介/たき・しゅんのすけ】物語の中心人物のひとり。巡査。旧家の出。ルックスは御落胤。怒ると周囲が寒くなる。
    【高良田】多報新聞記者。
    【辰二郎】ひったくり。全力ダッシュで逃げておいて「逃げも隠れもしませんでしたのに」と言った。
    【祟り】「祟」という字を間違えて覚えていたことにクイズ番組を観て気がついた。「崇」という字だと思っていた。出るに示すなんやねえ。山に宗ではなく。
    【多報新聞/たほうしんぶん】高良田の勤める新聞社。妖怪記事も載せる。
    【長太/ちょうた】十六歳のかっぱらい。
    【東京】《東京にはまだ江戸が、そこここにあり、か》金色キタンp.6
    【東坂/とうさか】多報新聞の記者。
    【仁科】春子と縁談が進んでいた華族。勲功によって地位を得た。
    【花乃/はなの】途中からレギュラーとなる。何度かの結婚で裕福になった年配の女。いまでも美人の名残はある。滝そっくりな青年を若い頃知っていた。
    【原田】物語の中心人物のひとり。巡査。士族の出。
    【春子】女学生。神官華族、小乃男爵の娘。美人くらべのトップ3のひとり。
    【布藤/ふどう】多報新聞の記者。おしゃべりな主筆。
    【甫峠寺跡/ほとうげじあと】廃寺。菜種油で潤っていた小藩甫峠藩にあり中央の甫峠寺が廃仏毀釈で甫峠神社に変わった際東西南北の四つあった甫峠寺別院は荒れたそのうちのひとつ。
    【丸加根/まるかね】金貸しをしているらしい。自称おきめの父。
    【みずは】レギュラー。百木賢一の妹。女学校に通う。みなもの妹。
    【みなも】百木賢一の妹。女学校に通う。美人くらべのトップ3のひとり。
    【明治時代】アーク灯がかがやき妖かしたちは遠くに行ったように見える。しかし《明治は江戸と、地続きってことですよねえ。》p.175
    【百木屋】わりと流行ってる牛鍋屋。主は百木賢一、通称百賢(ももけん)。レギュラー。日々妹のみなもを心配している。常連は原田、滝のほか赤手、お高。みな人間なのかどうか?
    【靖子】原田の妻。
    【吉田】商人。殺人事件の容疑者にされた。
    【六林/りくばやし】内務省の役人。

  • 明治20年 江戸から東京へと近代都市が構築されるなか、かつて“妖(あやかし)”と呼ばれたものたちが、時代の変遷に世間に紛れ移ろい生きる姿を描いた歴史ミステリファンタジー連作短編集

    銀座派出所の巡査 原田と滝を中心に廃仏毀釈政策が絡んだ事件を解決してゆくお話です

    明治のこの時代は歴史の授業もすっ飛ばしたためほぼ知識無し
    明治政府の警察って?内務省って?
    調べながら読み進めるのが楽しく至福の時間でした

    煉瓦の道や明るい街灯、馬車や人力車が往き交い新しい料理を食べさせる店、西洋菓子の数々、一気に変わったかに見え、それでいて裏通りはまだまだ江戸の街がひしめく様子が印象深い作品です

  • 明治妖モダンの続編。江戸から明治にかけて廃藩置県で藩がなくなっただけでなく、神道で国をまとめることになり、廃仏毀釈で寺も減り仏像がないがしろにされ祟りの謎に原田と滝巡査が巻き込まれていく短編連作。「モダン美人くらべ」でいい人に見染められて、女学校を早々に退学するのが名誉とされた時代の話が一番わかりやすくおもしろかった。明治では闇にまぎれて人ならぬものもいたかもしれない。その内、時に絡め取られ人に交っていく者もいたかもしれないとちょっとぞくっとした。

  • 人ならざるものが紛れてる?
    明治になり江戸が東京となり新しき世が来たが…

    銀座煉瓦街の巡査、滝・原田
    身のまわりに降りかかる事件解決に奔走
    甫峠寺の祟りの噂から始まり
    金色の景色が印象的

  • 『明治・妖モダン』に続く2巻目。1巻目ではもやがかかっていたものが、だいぶはっきり見えてきてすっきりしました。いわゆる人ではない何者かの、何と多いことか。

    布藤さんのお寺とのつながりがどこから読み取れたのかが、2回読んでもわかりませんでした・・・

  • あっちこっちに話が広がってわかりにくかった?
    人が増え過ぎてややこしくなったかも^_^;
    最後の誰もいない場所に咲く菜の花の件は好き。
    相手を思う。その辺りの流れが好き。

  • 江戸が終わり、明治になった世界でもまだ妖怪たちは生きている…
    登場人物や最初のいくつかのエピソードは面白かったが、後半まであまり盛り上がりを感じられなかった。私が仏像に興味ないせいか…。
    前作があるらしいので、それを読むとまた印象が変わるかもしれない。

  • 妖怪系の小説はこのシリーズで始めて読んだのですが、この続編はとても難しかった・・。原田や滝がどういう状況にあるのかの描写もうまく読み取れずなかなか銀座の小路・競馬場・仏塔跡なども想像出来ず、己の理解力を恨みました。←
    あと、あまりこの時代の男性の喋り方には慣れていないので、容姿がみなおじさんをどうしても想像してしまう・・。阿住なんて特に(´・ω・`)すいません。。
    お高やみずは、花乃などやっぱり女性がメインのお話が好きですねえ。

  • 明治妖モダンの続編。巡査の原田(?)と滝を中心に、仲間たちが事件に挑む。事件は相変わらずえげつないが、仲間たちが皆魅力的。そして、とにかく表紙が好みすぎる。妖モダンもよかったけど、今回も素敵。丹地陽子さん。
    今作は、一部の仲間たちの正体がさらっと明かされている。思ったよりぶっとんでおり、ジャンルバラバラだが、いいのか?という気持ちになる。しかしなにより、巡査の制服にロマンが感じられる。畠中さん、わかっている。

  • 明治妖シリーズ第二弾
    「赤手と菜の花」
    お寺の残余を探す赤手が、崩壊寸前のお寺でいなくなる。お偉いさんの護衛をしていた巡査2人は必至に探すが見つからず…

    「花乃と琉璃」
    暇を持て余し、お高の弟子が作ったかのう会へと入った花乃だったが、お高に咎められ辞める事に。
    すると会を主宰した医者の五之倉も、会を畳む事を決め、玉代を花乃に代わりに反して貰うよう滝に頼んだが、厄介事まで押し付けられてしまう。

    「モダン 美人くらべ」
    多報新聞の布藤が女学生に安く写真家を紹介したところ、その写真が美人くらべに使われてしまい、1位の春子がいなくなってしまった。
    春子は二科との婚約を控えていたのだが、美人くらべが元で婚約も怪しくなってきて…

    「闇の小路」
    甫峠村から来たというみつは、阿住の息子だという肇という子を連れてきたが、阿住は自分の子ではないと言い、更にみつも自分の知っている阿住とは違うと言いだした…
    その内、肇は殺されてしまい、なんと容疑者として五之倉、赤手、布藤が署へと連れていかれる。

    「上野の競馬」
    阿住のお供で競馬にきたが、銃声を聞き滝が駆け付けると仁科が殺され、馬も怪我を負ってしまった。
    そうして何故か滝と喜多、他に銃声を聞いたという下働きや商人までもが捕えられてしまう…

    「祟り、きたる」
    今までの甫峠村に関わる事件が祟りとして噂される。最後に全てに関わるものは真っ赤に染まるという物騒な噂を耳にした頃、阿住のお屋敷が火事になる…

    誰がどの妖か分からなかったけれど、最後の最後に一部表記があり、阿住、五之倉、赤手、布藤は甫峠村で失われた5仏の内4仏だという…。
    赤手さんは妖なのか、人なのか?と前巻で疑問だったのが、今作の1章でやはり妖と分かるものの、残り3人は全然分からずビックリ。(匂わせる描写、あったかな?
    花乃さんが質問した何故自分が何者なのか明確に言わないのか?という疑問は読者の代弁そのもので、それに答えるお高さんの答えがなるほどと思わせてくれて良かった。
    妖として生きながら、時に絡めとられ人と変わらずに亡くなっていくといった概要。

    今出ている明治妖シリーズはここまでのようだけど、原田と滝の巡査2人は5話で軍に睨まれ戦争になったら前線に送られるだろうという話になり、きな臭くなって終わったのがくすぶる…

  • 図書館で見かけてシリーズ化していたのに気付いた、少し前に読んだ妖モダン。 その2巻目。

    銀座の派出所勤務の原田と滝とその奇妙な仲間達が今回も騒動に巻き込まれてます。

    登場人物の中の誰が人で誰が元妖なのかはわかったりわからなかったり。 今回は結構人ならざる人達が多かった。

    赤手さんの正体から始まり、それにまつわる呪いのお話が縦軸。 全く無関係な話かと思っていても結局そこに繋がって行くんですねぇ。

    幕末から明治になる混乱期には人ならざる者が人に成りすますのも簡単だったように、人が他人に成り代わるのも簡単だったんだろうなぁ。 それが今の日本国内の騒動に拍車をかけている気もしなくもないけど。

    少なくとも今回で主要な登場人物の正体が知れたんだっけ? あれ?百賢の正体って出てたっけか。

  • 時代は江戸から明治へ。モダンな銀座煉瓦街にある木造の掘っ立て小屋のような巡査派出所で働く二人の巡査。そんな二人のまえに起こる事件とは?

  • 妖キタンの続き。今回は5つの仏像と祟りが本線と成っている。思わぬ転び方にええ……となってしまうこともあったけど、人物は相変わらず個性的。そして前作よりもサラッとすごいことが書いてある。

    雑談
    風琴堂って確か……?!そして、若様組のあの人も絡んできたりします。若様組たちは銀座じゃないけど、クロスオーバーしてたらちょっとすごいかも。滝さんと園山さんとかww

  • 『明治妖(あやかし)モダン』の続編です。
    とりあえずこれが読んでも読んでも風呂敷広がるばかりで終わらなくて、タイトルも前作に絡めて「明治・漢字(4音)・カタカナ(3音)」に無理から収めた感がしていまいちだなぁと思ってました。
    一応風呂敷はきちんと畳まれたので良しですが、タイトルはやっぱり改良の余地ありな感じ。

    装画 / 丹地 陽子
    装丁 / bookwall
    初出 / 『週刊朝日』2014年5月23日号~12月26日号連載、加筆修正。

  • 読みにくい。
    登場人物が分かりにくい。
    主人公の巡査からして、表紙と作中の描写が異なる。
    同人誌のように描いて、作中は強面らしい。
    とっちらかっている。

  • 明治21年。巡査の滝と原田は日々事件解決に
    奔走するが、この2人と仲間は時折、
    江戸から行き続ける"妖"の姿をも見せ!?
    「明治・妖モダン」シリーズ第2弾。

  • 前作の方がよかったかな。今回は話がごちゃごちゃしていてわかりにくかったし落とし所もイマイチ。前作で出てきた人間の方の原田の妊娠中の奥さんなんて全く出てこず、ごちゃごちゃとした人が出てくるばかりで少し期待はずれだった。

  • 2016.11.10.

  • ああああまたシリーズの2冊目から読んでしまった><
    わからないこともないけど、わかりにくいよう(泣)

  • ハマれなかったな。

  • 明治の世にも妖はいる。

    第2弾-!
    今回のテーマは「仏の祟り!?」
    ちょっと解決までが長かった…

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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