ハーメルンの死の舞踏

  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 160
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022566249

作品紹介・あらすじ

中世都市ハーメルン。支配者たちのひそかにあがめる「大王ねずみ」が金貨をひり出すたびに町中にねずみが氾濫し、住民は死の影におののく。そこに、ふしぎな笛をもつ男が現われ、ねずみ退治の約束をかわすのだが…。『ハーメルンの笛吹き男』伝説を新たに読み解き、現代の黒魔術「お金」にいどむエンデの最新作。

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと怖かった~。けど、気になってどんどん読んじゃった。ハーメルンの笛吹きのお話。戯曲。ねずみも怖いかもしれないけど、お金も怖いかな…

  • さすが、エンデの解釈。
    錬金術と腐敗を見事に入れている。

    隠喩。

  • なじ■
    『ハーメルンの笛吹き男』のアレンジ戯曲。
    独特の雰囲気と世界観で、
    台詞回しも美しかった!

  • ハーメルンの笛吹き男を元にした戯曲です。文章は台本形式。
    金が回れば人々は踊る。なんとも皮肉で悲壮で滑稽な話。
    悪の影には悪があり、結局一番の悪は何でしょう。
    笛吹き男の解釈や、テーマと民話の絡ませ方が面白い作品だと思いました。

  • 痛烈で皮肉。でも美しい言葉遣いと大胆な解釈でとてもおもしろかったです。
    笛吹きが恐くないのが不思議。人間じゃないからこその安心というかなんというか。

  • 稀代の語り部が紡いだ歌劇。
    有名なハーメルンの笛吹き男の伝説を踏襲しながらも、そこから現代の世界を重ねてみせた「大人のための童話」。
    子供が読めないわけでも、子供に読ませてはならないわけでもありません。
    ただ一つ、この物語の中核を為す「ゲルトシャイサー」、この存在の怖さと有難さと厄介さを体感できているかいないかで、印象はがらりと違ってくるはずなのです。だから――「大人のための」物語なのです。

    たった一つの「大王ねずみ」は、きっとまだ世界のあちこちで回り続けている。
    貨幣が転がる音をワルツがわりに、終わりの見えない死の舞踏を。

  • 貨幣経済を強烈に皮肉った戯曲。えーと・・・後戻りできない我々はどうしたらいいんだろう。

  • 台本?
    ハーメルンが子供たちをさらって、その先の未来を感じさせる「ハーメルンはいい人」設定や「お金×鼠×ペスト」の解釈には面白いものがあるが、奈何せん台本なので読みものとしてはダメ。

  •  ハーメルンの笛吹きをミヒャエル・エンデが解釈するとかくも面白くなるのか!
    ブリューゲル・ボッシュの絵をCGコラージュした装丁も見もの。

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