ネクロポリス 下 (朝日文庫 お 60-2)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.55
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本棚登録 : 3926
感想 : 288
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022644701

感想・レビュー・書評

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  • 伏線回収はイマイチでしたが、その世界観だけでも十二分に楽しめました。

  •  ゴシックホラー、異世界ファンタジー、伝記ミステリー、ブラックコメディ、異国情緒、連続殺人、ブラコンシスコン等々、思いつくまま気の向くまま、自動筆記のノープランで書いた印象( ´ ▽ ` )ノ
     特に下巻はもう、八咫烏あり座敷わらしありドッペルゲンガーあり、作者が「いっぺん書いてみたかった」あれもこれも闇鍋的にぶっこんじゃった感( ´ ▽ ` )ノ
     仕上がりはお世辞にも上々とは言えず、ガッチ(だったっけ?)にせよ百物語にせよアナヒル一旦脱出にせよ、どれもこれも「あれは結局何だったん?」ってエピソードばっか( ´ ▽ ` )ノ
     特に結末のぐだぐだっぷりがすごい( ´ ▽ ` )ノ
     殺人事件の「真相」にも唖然呆然、そりゃないよ( ´ ▽ ` )ノ
     萩尾望都御大もどんな解説書きゃいいか分からんかったらしく(納得)、アナヒル地図の想像だけで終始してる( ´ ▽ ` )ノ

     まあ、そこそこ面白かったけどね( ´ ▽ ` )ノ
     作者の気力筆力だけでかろうじて成立している作品( ´ ▽ ` )ノ
     ストーリーも世界観構築もキャラ設定も、ベニヤ板でこさえたように薄っぺく危い( ´ ▽ ` )ノ


     自分にとって本書が初のオンダー体験だったけど、まさか毎回こんなもんばっか書いてるわけじゃないよね? 次に読む作品に期待( ´ ▽ ` )ノ

    2020/04/05
     

  • 「お客さん」と呼ばれる死者と会える「ヒガン」を行うアナザー・ヒルに向かう主人公・ジュン。
    最初は学者としての好奇心をくすぐられるも、不可思議な殺人事件やお客さん達に巻き込まれて混乱していく。

    不思議な世界観ですが、日本の文化も混じり合っていておもしろかったです。
    ファンタジーのような、ミステリーのような作品でした。

  • 世界観や人物には引き込まれ、どんどん読み進めることができた。
    終盤は強引に話を纏める形になっていたのは残念。
    連続殺人犯との直接対決もなく、消化不良だった。

  • 2019.11.1(金)¥280(-20%)+税。
    2019.11.1(金)。

  • ファンタジー+ミステリー+ホラーを合わせたような小説で面白い。独特な世界観にハマると続きが気になってどんどんページをめくってしまう。ただ上巻がピークで下巻に入ると徐々にスローダウンで物足りなさを感じた。

  • 結構怖かったので、緊張しながら読んだけど、でもなかなか異世界観あって面白かったよ。
    一気に上下巻通読。
    なんか宮部みゆき風な感じがした。
    でも、後で思い返したら、恩田さんだった、的な(笑)。

    最後の方は、謎に教訓ぽい感じもあった。民族・文化の融合的な感じとか、古い慣習と若い世代の考え方とか。死者の位置付けとか。
    最後はどんでん返し感あって面白かったと言えば面白かったけど、なんか、主人公をはじめとした気づきの先駆者みたいな感じの救世主的な人が、結局一番物知らぬ部外者に一気に成り下がった感じで、いきなり感がすごく、やや腑に落ちない部分もあった。

    涙感動系ではない。スリルハラハラ系。

  • 後半の展開の盛り上がりと、残りのページ数の少なさに焦った!
    ひとまずフワッと、アナザー・ヒルの全貌らしきものが、いや、ほんとにフワッとくらいは見えたような気がするけど……。

    途中に挟まれる、「かごめかごめ」の話とか、百物語と耳なし芳一のくだりとか、モノをカタるという意味にぐいっと迫っていて、面白い。

    んだけど、その分、登場人物の経緯が描かれきらなくて、ジュンばっかりかよ!おいジュン!ってなってしまっているというか。
    もっと双子くんやら、サマンサやら、黒夫人ターンがあっても楽しかったかな、という所もある。

  • いや、お見事。
    異国情緒と和風テイストが融合した雰囲気が最高でした。
    たぶん、確実に日本ではないのだけど、どうしても日本の風景が目に浮かんでくるようでした。

    緊迫感溢れるシーンと、弛緩したのんびりムードのシーンとの対比が鮮やかで、一気に読み進めてしまいました。
    緩急の付け方が本当に上手な作家さんだよなあと改めて思いました。
    ほんと、恩田さんはストーリィテリングの技が卓越してます。

    ただ、なぜなのかは分からないのですけど、結末がしっかり終わる作品ほど、なぜか物足りない印象を受けます。
    本作もその例に漏れず、ラストからは肩透かし感が拭えませんでした。
    曖昧にぼやかした結末の作品が忘れがたいほど強烈な印象を残しているのと比べ、この不思議な対比の構図というのは、ちょっと面白いです。
    曖昧な結末が鮮烈で、明快な結末は薄ぼんやり。

    まあでも、本作は、「Vファー」そして「アナザー・ヒル」という世界を味わう作品だと思います。
    言ってみれば、物語の本筋すらも、スパイスに過ぎないのかもしれないとすら思えます。
    そういう意味では、本作は「ハイ・ファンタジィ」と位置付けても良いのかもしれません。

    まとめると、素晴らしく面白い作品でした、と。
    恩田さんの作品は、いつもこのひと言で綺麗に締められるから、好きなんですよね。

  • サマンサの正体、アスナの行方、黒婦人の行方、アナザー・ヒルの変化についてなど、ハッピーエンドと言っていいような結末でした。

    ジミーとテリーの関係だけ、三役の説明と実際が違いそうでしたが、血塗れジャックが誰だったのかがはっきりしてすっきりしました。

    結末はあっさりしてて拍子抜けしますが、たくさんの謎をああだこうだ言って推理してる時が一番面白いですね。
    恐怖感も煽られて、はたから見てれば恐怖もエンターテイメントなんだなと思いました。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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