街道をゆく 43 濃尾参州記 (朝日文庫 し 1-99)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022644978

感想・レビュー・書評

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  • ▼兎にも角にも(個人的には)オモシロク滋味豊かな奇妙なエッセイシリーズなんですが、本作が最終。未完です。途中で亡くなられたので。

    ▼別段順繰りには読んでいません。なんとなく買ってなんとなく読んで。なーんだ前半とも言うべきあたりで終わっちゃうんだ…という不満が残りました。
     濃尾ですから岐阜愛知。どうやら信長秀吉家康という超有名三人の地理的比較随筆になったのか。

    ▼(引用)リンゴを写真にとっても部屋にかざる気がしないが、画家が描くと、千金を投じても買う、なぜだろうという設問をし、専修大学のフランス文学の常勤講師の石川美子さんが、写真は意味でしょう、絵画は表現ですから、と答えてくれた。人間は、意味よりも表現を好むのだというのである。

  • 未完の最終巻。桶狭間から、戦国時代の武将たちの逸話をたどる。
    名古屋は名医の街だそうで、藤田保健衛生大学が出てくるくんだりで眼科の話があって楽しかった。
    話は家康が信玄に大敗したところで未完に終わる。
    後半に収められている安野光雅画伯の挿画の中に、犬山城から臨む木曽川があった。あの犬山の不思議な歴史について司馬遼太郎の軽妙な語り口で聞きたかったものだ。

  • 司馬遼太郎が亡くなったというニュースがtvで流れたのを今でも覚えています。
    この本を執筆されたのが最後だったのですか・・・
    先日、大河ドラマ『どうする家康」が最終回でした。
    この『濃尾参州記』を持って、旅に出たいです。

  • 名古屋の旅の前に。

    美濃、尾張、三河の違い、桶狭間を中心とした戦国時代に通じる土地の記憶を辿る。

    街道をゆく最終巻、司馬氏の横顔に触れる。

  • 読書の秋なのに、移動も多いのに、モチベーションがあがらなかった。ずっと頭と心が疲れてる感じ。そういう時は紀行文。紀行もののある種の代表も言えば街道をゆくシリーズだが、司馬遼太郎の逝去によって最後の紀行は未完のまま。それがこの「濃尾参州記」。殆ど終わりだけで終わってしまっているが、司馬遼太郎が描こうとした名古屋が垣間見えて面白い。三河、そして美濃のことは、存命であればどう描いただろうか。さ、また本を手に取ろう。

著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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