極北クレイマー 下 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 169
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022645982

感想・レビュー・書評

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  • ちょうど映画の「ジーン・ワルツ」を見た後だったのでその背景にあった事件の話を読めて非常に納得の行く感じ。こうやって少しずついろいろなエピソードが綴られてひとつの世界をつくりだしていくのが海堂尊ワールドのすごいところ。主人公のキャラ設定がバチスタシリーズの田口に近似していたり逃げ出す院長もどこかデジャブだったりしますが…単品としては佳作でしょう。最後に出てくる世良さんは解説を読まないと誰だか思い出せなかった(苦笑)

  • 読み終わったあとに、うわぁそう来るか、、、と思わされた。

    ジーンワルツを先に読んでるとこんな感想になる。
    バチスタを先に読んでるとこんな感想になる。

    産婦人科を取り巻く環境にも考えさせられる。

  • 最後の最後でおもしろくなった感じかな?うーん…イマイチかも。
    バチスタ読もう

  • 清川先生や速水先生も登場し、ラストはいつもパターン。どうやら続きになるらしい。
    地域医療の崩壊。産婦人科医療の現実。いつもラストは医療の現実を考えさせられる。
    続編に期待。

  • 地域医療の崩壊がテーマのお話。
    ちょっと前に読んだジーンワルツと関連があるよと聞いて、ジーンワルツの内容を忘れないうちにと手を出した。
    ストーリーとして面白かったのは上巻の姫宮が出てくるシーンくらい。全体的には話に盛り上がりもオチもなく、以下続刊的な雰囲気で終わってて消化不良な感じ。後味もあまりよくない。もしかしてジーンワルツですでにネタバレしてたあの事件が山場だったのかな~。それにしてもちょっと弱い気が。
    でも地域医療の問題点だとか、医療絡みの描写はとても興味深く読んだので、本筋と関係ないウンチク話とかが好きな人なら楽しめるかも。
    しかしバチスタの田口先生といい今回の今中先生といい、なぜこの作者の描く主人公(…だよね?)は影が薄いんだろ。感情移入しづらいわぁ。

  • 地域医療の崩壊がテーマ。
    地方都市における公立病院経営の大変さを知る。
    市民にとってなくてはならない病院であっても、医療不信に陥れば、それは敵のような存在になってしまう。
    そんな表裏一体なのが医療なんだな、って思う。
    そんな病院の中で、なんとか良識を持ち合わせて頑張る医師とそうでない人達との対比が面白かった。
    最低ラインにいるこの病院が立ち直るのか否か、続編が楽しみ。

  • 下巻は上巻から一気に読む速度が上がってサクサク読めました。
    面白い!
    地域医療の崩壊という大きなテーマにもかかわらず、堅苦しくなく、でもしっかり考えさせられる内容で、本当に医療現場は疲弊しているんだなぁと感じさせられます。こんな医療現場では誰も医師になりたくないかもしれません。でも希望の光も見えていて、地域医療もまだまだ捨てたものではないとエールを送っているようにも思えます。

    最後の最後までどうなるのか分からないし、主人公がどんどん魅力的に思えてくるし、他の作品で活躍した人物も登場して、つづく!!という感じですね。続編が読みたくなりました。

    今までに読んだ「ジェネラルルージュの凱旋」、「螺鈿迷宮」、「ブラックペアン1988」を読み返して思わずニヤリとしてしまいます。
    他の作品とリンクしているところが海堂さんの作品の魅力でもあります。

    続編は「極北ラプソディ」。文庫で読んでいるので文庫化に期待大ですね!

  • 上巻で記載した通り、ラプソディ読んでも、こちらを全く覚えていなかったので、再読。火喰鳥が、氷姫をつかって、わざわざ事前に医療事故委員会を病院に組織させなければならなかったのかということの回答に、後編がなっている筈がなっていない。また、本筋とは全く関係のない、病院機能評価の実態が差し込まれ、また医療事故の刑事立件も暗躍する人物たちの思惑や伏線や意味深な言葉ばかりで、実に分かりにくくなっており、逮捕が地方の医療崩壊のトリガーとなるという落ちとなっている。作者が、その時々に発信したいメッセージが素直かつタイムリーにストーリーに展開されてしまうが故に、話にダイナミズムが生まれる半面、主論となるストーリーがぶれ、消化不良で終わってしまうのが、最近の作者の傾向で、特にスピンオフものは、その傾向が強い。全ていっぺんに読むのが一番、良いのだろうが、読者もそうそう、先の話を覚えていられないので、もう少し配慮が頂きたい。

  • バチスタシリーズのスピンオフ。

    これだけで読んでも楽しめるけど、やっぱり
    バチスタシリーズを読んでからの方がお勧め。
    とりあえずあだ名をつけたがる所は毎度おなじみな感じ。

    極北(夕張がモデルと思われる)でぶち当たっている医療の問題
    を、小説という形で強烈な個性を持つ登場人物達を使って
    浮かび上がらせている。
    エンターテイメントとして面白い小説であり、
    問題意識を持って医療を見るきっかけも作ってくれる作品。



    2012-7

  • 面白かったー。
    病院や市自体のぐだぐだ加減がすごい!
    モデルになったあの市だけじゃなくて、地方自治体の実態に疑いを持ちたくなる。
    私たちは無関心じゃいけないんだって思った。
    そして話は医療訴訟へ…
    三枝先生を助けてー!
    早く続編が読みたい。
    白鳥・田口シリーズやマドンナ・ヴェルデとの繋がりもあって、他の作品も全部読みたくなった!

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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