ふしぎ駄菓子屋 銭天堂4

著者 :
  • 偕成社
4.10
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本棚登録 : 1045
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036356409

感想・レビュー・書評

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  • 紅子対よどみさんと駄菓子勝負!紅子のじゃまをしようとしているよどみさん紅子はどうやってそれを回避するか考えるのが面白かった

  • 銭天堂の紅子さんとたたりめ堂のよどみさんの駄菓子対決。
    実態はよどみさんが紅子さんを一方的に敵対している感じなんですが…

    よどみさんは紅子さんの客を巧みにそそのかしたり、銭天堂を探す客をおびき寄せたり…なお、よどみさんに取り込まれる人はどこが欲深かったり、甘い言葉に負けてしまう人が多かったな。よどみさんの駄菓子は完全に呪いのアイテムなので、人を呪わば穴二つ状態に最後はなってしまう。
    特に「虫歯あられ」の少年のラストは軽くホラーだった。

    今回の紅子さんがお客様に求めるものが「人の生きざまを見ること」と判明。
    「ウルフまんじゅう」のときに言っていたで「なりたい自分は自分で選べる」にも通ずるなと思った。

    児童書なのだが、この辺は大人にも刺さるのではないかなと思った。
    私は今回の駄菓子だと「虹色水あめ」がほしいかな。
    私も美しい物がみたいな。

  • たたりめ堂のよどみと銭天堂の紅子の菓子勝負は続く…果たして、勝つのは…⁉︎

  • 商店街の路地の奥にある古めかしい駄菓子屋「銭天堂」

    売っているのは「イーグルマーブル」「フレンドブレンド」「闇のカクテルジュース」……見たこともないふしぎなお菓子ばかり

    「いらっしゃい。ここは銭天堂。幸運を求める幸運な人だけが、見つけられる店でござんす。幸運なお客さんのおのぞみは、この紅子さんが、きっとかなえてさしあげましょ」

    古銭柄の着物を着た、雪のように白い髪の大きな女の人──店主の紅子さんをライバル視する「たたりめ堂」のよどみが菓子勝負を挑んでくる

    「ヤマ缶詰とずるずるあげもち」テストに出るところが知りたい十一歳の男の子

    「ウルフまんじゅう」強くなって戦いたい気が弱いいじめられっこの十一歳の男の子

    「虹色水あめ」デッサンが上達しなくなった美大をめざす十七歳の女の子

    など、幸運をもたらす駄菓子と悪意を集める菓子の六番勝負

    2013年にスタートした廣嶋玲子の人気ファンタジー「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズ既刊11冊(2019年4月現在)の4作目、2015年6月刊

  • 巻を重ねるごとに教訓が露骨になる傾向があるような。説教くさいと感じる人もいるかもしれない。
    また、幸運と幸福は別物なのだと思わせてくれる。


    ・ヤマ缶詰:楽になれると努力がますます苦手になるもの。

    ・ウルフまんじゅう:自力救済、話し合いを抜きに勝手に加害者を裁くことが被害者には許されない理由がなんとなく分かった気がする話。気の済むまで自分の苦しみを分かってもらうのは難しいし、許すことも難しい。どうするべきなのか。

    ・眠れませんべい:本当に必要としていて、食べても全く後悔しない人もいそうな気がするけど、そういう人には売らないんだろうなぁ。自分は要らないけど。と思ってたら、眠り貯金箱の斬新な展開。素敵。過ごし方さえ定まれば怖くないよね、これ。

    ・ゴブリンフィギュア:機転の利く使い方。てっきりゴブリンを使うように、子どもにお願事ばかりする母親に何かあるんじゃないかと思ってしまった。あやしかたを教えずに子どもに赤ちゃんの面倒を頼むってどうなんだろう。望ましくないがやむを得ないのか。対価が物理的なモノでなくてもかまわないことには最後まで気づけなかった。気持ちをささげること。

    ・虫歯あられ:虫歯がなくなるのと歯がきれいになって口臭もとれるのでは後者の方がいい。相手の気を引く方法が歪んでしまうのはなんでなんだろう。

    ・虹色水あめ:綺麗なもの、美しいものを共有することで悪意が消える、美しく描くことを目的としたデッサン教室に通う二人ならなおさら。

    ・エピローグ:紅子さんは運が幸運か不運か、どちらになるか決まることが面白いと言う。しかし、救済策の有無がバラバラだったり、ミュージックスナックのように直接介入したり、必ずしも中立ではないような気がする。(ミュージックスナックは本当に賞味期間切れで運が強かったのかもしれないけど。)
    また、使用者の幸運が誰かの不運につながる場合も多い(ホーンテッドアイスの使用者と泥棒、キッチンツリーの兄弟と母親等、多くは勧善懲悪)
    よどみが紅子さんを嫌うのは自分の好きな悪意が発露するのを紅子さんが間接的に妨害しているからなのか。

  • り。1666
    8y11m

  • 今回も注意書きを読まない人が多いお話。たたりめ堂は名前から悪いのになぜみんなよけないのか…

  • 銭天堂の紅子さんは駄菓子とお金で人が変わっていく様子を見守り、たたりめ堂のよどみはお菓子から代償として悪意の代金をとります。いじめや残業などリアルです。個人的には睡眠を貯められる眠り貯金箱が欲しくなりました。

  • たたりめどうのよどみさんがこわかった。よどみさんのまわりは暗い。にじ色水あめは、べにこさんが味方だったから助かったけど、それだけじゃなくて、女の子がやさしかったからよかったんだと思う。(小4)

  • 子どもといっしょに読んでいます。にじいろみずあめの話が1番良かったですが

著者プロフィール

神奈川県生まれ。『水妖の森』で第4回ジュニア冒険小説大賞、『狐霊の檻』で第34回うつのみやこども賞受賞。作品に『送り人の娘』、『おっちょこ魔女先生』、『盗角妖伝』、「怪奇漢方桃印」シリーズ、「秘密に満ちた魔石館」シリーズ、「十年屋」シリーズ、「鬼遊び」シリーズ、「妖怪の子預かります」シリーズなどがある。

「2023年 『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂1・2・3(3冊セット)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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