- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784037271503
作品紹介・あらすじ
ベティーとよばれるなぞめいた女性、銭湯で潜水艦の乗組員になりきる中年男、過去を背負うアパートの管理人一家。昭和30年代、東京のはずれのK町。あのころあの町にはこんな人びとがいた。少年期の追憶。小学校高学年から。
感想・レビュー・書評
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著者・斉藤洋さんが自身の幼少期の思い出をベースに綴った11編のお話。「霊感が強い人?」と、斉藤さん自身の不思議な力にも興味がわきます。昭和30年代の雰囲気も満載です。
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子どもの頃の不思議な思い出。近所の大人たちとのエピソードを書いている。子どもには理解できないことがあっても、想像で補う。そして逆に、大人には見えないものが見えたりする。
「遠く不思議な夏」が、毎年夏に訪れていた田舎の話で、こっちがそれ以外の、家で過ごす期間の話。どちらかというと、田舎の話のほうがおもしろかったな。妖怪とか幽霊とかが出てくる余地がたくさんあるんだろう。 -
昭和三十年代、東京のはずれにあるK町を舞台に、ちょっとふしぎな11人のおとなたちを少年の目を通して描く
現実とも幻とも自伝とも創作とも読める奇譚集は斉藤洋の得意分野
前年2011年に出版された『遠く不思議な夏』の姉妹編 -
主人公の男が、子供の頃に体験した少し不思議な物語。きっと大人になれば、ああいうことだったんだって分かるけど、子供だから不思議な体験になっている。だけど、大人になった今でもよく分からないこともあるみたいな。
最後の話は、今まで出てきた人などが出てきて、なんだかほんわかした。
K荘の管理人の娘のカズちゃんが、父親がいい顔したないために、働きに出られなかったって下りは、なんだか昭和時代だなぁと思ってしまった。今では考えられない話だしね。
また、そのカズちゃんも最後は幸せになって良かった。だけど、あの年で結婚するのは今ではあんま気にならないけど、当時は行き遅れ感があったんだろうなぁ。
児童図書って、だいたいはハッピーエンドで終わるから好き。
2017.7.16 読了 -
タイトルからして奇妙過ぎる。謎々しいファンタジーのようです。
”奇妙なおとなたち”とあるように、”ぼく”にとって大人はとても奇妙にみえていたー…。
2012/00/00 -
どちらかというと大人向け?作者が子どものころに出会った不思議な体験を語る形の短編集。おそらくフィクション。でも本当にあった話なのかも…と思わせるような話。ちょっと怖い話もあるし、なんだか少し寂しいような、懐かしいような…。自分の幼い頃にもこういう不思議なことがあった気がする。子供の時は時間がゆっくり流れているから新幹線みたいに走っている大人にはみえないものがみえるのね。挿し絵も昭和レトロ+怖い雰囲気が出ていていい感じ。
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なんだかさっぱり。どうも作者の思い出話らしい。でも、おもしろくない。子供の時のきおくだから、夢の話をきかされているようなつじつまのあわない、ゴールのないお話し。わざわざ本にするかな。
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教頭先生が池に入っていく場面、まさに奇妙でこわかった。けれど読みすすめていくと理由がわかって、怖さがせつなさに変わっていった。昭和という時代は、今よりずっと陰の部分が多かったような気がする。