天地明察(上) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003183

感想・レビュー・書評

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  • 日本史を勉強したので時代背景も理解して読むことができた。上巻は北極出地の観測隊のところがおもしろかった。特に建部や伊藤の存在は大きく、人生をかけて一つの大きなことに取り組むことへの熱意に溢れている。

  • 徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く―。日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。第7回本屋大賞受賞作。

  • どこまでが実話なのかわからないが、主人公の晴海は失敗を繰り返し、後悔を突詰めることで新しい活路を見出していくような生き方を見せてくれている。
    自分の地位に甘んじることなく、自分のやりたいことを探し求めていてこそ、老中酒井が差し出したチャンスに飛びつくことができたのだろう。
    歴史ものは好きだけど正直、読むのがちょっと苦手。歴史上の人物が多くできて物語に深みがでるが、その分余談が多くなり読みづらい。しかし、これがないと歴史ものの良さは半減することも承知している。
    この話のもう一人の主人公ともいえる関孝和が後半でどのような関わり方をしてくるのか楽しみです。

  • 地道に測量を続ける地味な物語だと思っていたけれど、数学がけっこう重要な位置を占めるお話だったからおもしろく読めた。
    いつの時代も、数学は、興味はあるけれど理解されない(できない)ものなのかな。

  • 映画を先に見たが気に入ったので原作も手に取った。

    原作のほうが断然面白い!!
    映画のような無理な設定(そんな頻繁に日食は起こらないでしょ、とか、お城碁でいきなり初手天元とかないでしょ、とか)もないし、でも春海の算術や星への思いは映像以上に伝わる。

    下巻も期待。

  • 歴史小説好きの職場の方にお借りしました。

    算学に夢中になりすぎて御前試合の前でもその世界に入り込んでしまう碁士の春海、どんな難問もたちどころに解いてしまう関…

    春海の新たなお役目も始まり、下巻にどう続くのか…

  • こんな人いたんだ!と思って感動した。歴史はこういう昔の人の努力があってできてる、諦めなかった春海すごい!

  • 四代将軍家綱の時代に改暦の事業を任された一人の碁打ちの数学者・渋川春海の話である。
    宣明暦や授時暦など暦について知らない言葉なども出てきたが、全体的にはわかりやすく読みやすいものだった。
    主人公渋川春海の人柄や暦学に対する情熱がとてもよく伝わってきて、楽しく読めた。
    暦についての詳細がいまいち掴めず、それが全体の内容をぼやかしてしまっていていまいち薄っぺらい作品となっているのが残念。

  • 下巻ちまとめて書きます。

  • 僕らのウブカタさんが時代劇にも手を出した!

    ウブカタ作品なのにチャンバラもガンカタも出てこない。
    悪徳に満ちたバッドガイも出てこなければ、クランチ文体でも無く読むに易し。
    なのに、きちんとウブカタ作品となっている不思議な一品。

    自らのアイデンティティーを持って、世界に己の在り方を刻み込む物語であるならば、それはたちどころにウブカタ作品となるのでありましょう。
    もう、この人、どんな文脈でも物語が描けるのではなかろうか。

    しかして、「無何有郷」から「天地明察」へ至る筋道に思いを馳せるも一興であります。

著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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