握る男 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.76
  • (61)
  • (152)
  • (99)
  • (14)
  • (5)
本棚登録 : 791
レビュー : 116
  • Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041023105

作品紹介・あらすじ

両国の鮨店「つかさ鮨」の敷居をまたいだ小柄な少年。抜群の「握り」の才を持つ彼、徳武光一郎には、稀代の策略家という別の顔が。先輩弟子の金森は、彼の夢に惹かれ、全てを賭けることを決意するが……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 時代は昭和56年。舞台は東京 両国の鮨屋。主役はその鮨屋に見習いに入った22歳の不器用な金森と16歳にして悪魔的頭脳を持つ通称ゲソのふたり。

    野心と策略の成否は「忠実に任務を実行するパートナーが不可欠」と知悉しているゲソは金森に接近を図る。金森の窮地を幾度となく救い、兄弟子弟弟子の関係は完全に逆転し、手なづけされてしまう。そう、ゲソの人心掌握術は「キンタマを握る=弱みを突く」こと。手下となった金森はゲソの張り巡らした智謀・策略のシナリオに抗いながらも稀代の策略家の放射する熱に惹かれ、ゲソに全てを賭ける。世話になった鮨屋の乗っ取りに始まり、黒い手法で外食チェーンを次々と吸収合併し、やがて食の一大帝国を築くに至る…。

    男同士の歪んだ絆物語でありながら人脈構築・起業・広報・販促のビジネス書の要素に振る舞いや所作論についての考察も一読の価値ある痛快悪漢小説。

  • 冒頭が気になって最後まで一気に読んでしまった感じ。
    ずーっと心の中で「なぜ?」という疑問を持ちながら読んでいました。上手いなあ。

    登場人物に対しては理解に苦しむところもあったけど、面白かったです。
    濃度の濃い小説でした。
    最後に原点に、冒頭に戻ったときはちょっとジーンとしてしまいました…

  • 何を握るのか⁉ いやぁー、面白かった。
    本の帯に、全ての働く男女に読んで欲しい、と。僕もそう思います。
    ゲソみたいなタイプは好きじゃないので最初は嫌な感じで読んでたんだけど、どんどん引き込まれてしまい、最後の最後は少し泣けた。
    この本を手にするとき全く意識してなかったんだけど、この作者は床下仙人書いた人だった。あれも変わってたけどこれも変わってる。
    面白かったです。お薦めします。

  • これは面白かった。ゲソという金森という2人の男の立身出世から凋落までをドラマチックに描いてある。決してスマートじゃないやり方で相手の弱みを握りながら人身掌握し、成り上がっていくゲソの人生にハラハラドキドキしながら読み進めめられた。寿司の握り方や食に関する薀蓄、飲食チェーンの経営のやり方などがリアルにかかれていてよかった。
    ただ、独裁者は孤独で宗教的なものに傾注していかざるを得ない悲しさ。社長って大変だなと改めて思った。

  • 如何に人の弱みを上手く握り、自分の思うように動かすか。ただ、その先に待ち受ける、人を信じられなくなる状態も描かれている。どのように自分に取り入れるかは、それぞれの人が考える必要があるだろう。

  • 鮨を握る、権力を握る、キンタマを握る。あらゆる手を使いながらのしあがっていくひとりの鮨職人ゲソに評伝風小説。参考文献にダイエーの中内氏なども登場するが、何か近いところもあるのだろうが、手段を選ばずのしあがるゲソだが、中にはビジネスの指南書的に読めるところもある。ラストにも意外な種明かしがあり、尻すぼみでは終わらない力作。

  • 一気に読んだ

  • すし屋の小僧から一大外食産業の総帥に成り上がる男と、ナンバー2の物語です。
    昭和の末期と平成の最初のころの時代風景も、確か、そんなんやったなあ、って感じで楽しめます。
    でもなあ、最後がなー。そんな簡単に死ぬような主人公に見えんのだが。

    20160331

  • グイグイと読み進むことができたのですが、後味はあまり…。ゲソとカネさんの力強さというか勢いを感じるのだけど、「やっさん」のさわやかなたくましさとは違って、重い…。

  • ちょうど読書ストックが切れてしまい、今日は電車で何読もうと家の本棚を覗いたらたまたま置いてあったから読んだ本。たまたま手に取ったにしてはしては、当たりでラッキーだった。
    暗いサクセスストーリー。普通に満足できるくらい面白かった。

全116件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1954年、長野県生まれ。早稲田大学卒業後、コピーライターを経て、97年『かつどん協議会』でデビュー。鋭い風刺とユーモアで描く独特の作風で話題に。07年、ある書店員の熱心な応援で、2001年に文庫化した『床下仙人』がブレイク。09年、グルメのホームレスが人助けをする人情小説『ヤッさん』が、15年には『握る男』がベストセラーになるなど、時代を超えてヒットを連発する人気作家。

「2018年 『穢れ舌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

握る男 (角川文庫)のその他の作品

握る男 単行本 握る男 原宏一

原宏一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
池井戸 潤
池井戸 潤
ピエール ルメー...
朝井 リョウ
有効な右矢印 無効な右矢印

握る男 (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする